犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

お迎えでごんす。

2015年12月11日 | 健康・フード・病気・治療・腎不全


時間がきて病院へ飛んでいった。

帰宅ラッシュの時間帯のため道が混んでいて、10分遅れた。

しかし手続きはいつもどおり。

受付を済ませ、呼ばれるまでひたすら待つ。

6時を過ぎていたと思う。

呼ばれていくと、15分ほど前に患者さんとのやりとりがぼんやり聞こえていた院長先生だったが、

重要なご用があってお出かけになってしまい、引き継いだ心臓の先生が対応してくださった。

そうそう。肝心のこんちゃん。




開いた扉から「え?いいの?」と背後の先生に聞きながら出てきた様子はあれだあの「じゃあ大将また来週」と縄のれん赤提灯から出てくる千鳥足おじいやんのそれである。

ポケーとしていて、寝起き風のぼさぼさ姿。

「はらへったのう~」

まだ痛み止めもきいているからつらくはなさそうだが、ぼんやりふわんふわんな様子。

ぼーっとしている様子がなんだかカピバラみたいじゃなー。

「かえるのじゃ~」

と騒ぐこともなく、何より元気そうで、無事で、本当によかった。

いつまでたっても、

「はて?わしは?」

な顔をしていてかわいかったので、抱っこして頬ずり。

わたす「よくがんばったね~」

こん「・・・なにを?」

・・・拍子抜けしそうじゃのう。



根元で折れているのでは?と思われていた灰緑色の歯石に覆われた奥歯は実は折れておらず、ていねいに歯石をとって残した。

目視では歯がすり減っていると思われていたし、実際ほかの犬に比べるとすり減り方が異常なのだが、

だけでなく、全体的に歯肉が腫れて盛り上がり過ぎていて、歯がごくわずかしか出ていないのだという。

氷山の一角とかいうあれですな。

歯肉が腫れて盛り上がっているのは歯根に問題があるか、長年の不衛生で化膿しているか、いろんな原因が考えられるが、

深刻な歯周病のせいではなかったので、余計な部分(腫れ歯肉)をレーザーで除去したとのこと。

膿がたまっているかと思われていた眼の下のふくらみは、歯肉の腫れだったようだ。

口の中全体が歯肉炎口内炎のひどい状態で、硬いものが食べにくく、歯磨きをしたらキャン!と叫んで厭がったのだとの見立て。

一番心配していた歯周病だが、歯科用のX線写真を見てみると、

人間でいうと歯並びが悪いというか、ガタガタの前歯の1本の周りに黒い影ができていて、

そこが心配だが、支給されたデンタルジェルで手入れを行っていこうとのことだった。

抜くか抜かないか、これが最後の手術のつもりでご判断をお願いします、と、院長におまかせしたので、

この1本を抜いたらほかの前歯に影響があるとか、なんらかの考えがあって残されたのに違いない。

それと、これはやってみてわかったのだが、こんちゃんは生まれつき、歯が数本少ないようだった。

ここと、ここと、ここと、ここと、ここにあるはずの歯がなくて、この生え方を見ると、

治療やトラブルで抜いたり抜けたり、というのではなく、もともとなかった、と考えるのが妥当です、と。

このラインナップでよくここまで持ったものですが、歯の質がもろいことからも、もしかしたら、こんちゃんは「量産」された子で、母親の栄養がよくなかったのかもしれないですね、とか、推測。

そういう歯並びなので、歯肉の炎症がひどく、腫れて盛り上がって歯をすっかり覆う状態になっていた。

だったからか、歯周病はあったけれども、歯肉の盛り上がりに助けられたというか、思ったより進んでいなかったのだった。

しかし、1本1本の歯の歯石はひどいもので、鎧を落とすような具合で、すべての歯石をきれいさっぱりとり、

本来だったら抜く判断になるような歯もあったが、こんちゃんの歯がもともと少ないということもあって、

総合的に考えて全体的に残す(残していても手入れをしていけば大丈夫という判断があってのことだけど)ことにしたのだそうで、

問題だったそれらの歯は丁寧に丁寧に治療をほどこし、すべてのポケットをきれいにクリーニング消毒殺菌し、笑顔キラリの三鷹さん(質問は受け付けません)みたいにしてもらった。

年齢的に歯がもう白くなくて、黄色っぽいから光らないんだけど。





ちなみにこの黄色さとかほかの点から年齢はわかりますか?と聞いたら、「10歳は間違いなく超えていて」と、ここまでは強く言い切り、

「そうでしょうねえ」と答えつつ、多分わたしがひどく落胆した顔をしたのだろう、そこからは私のことをチラチラみながら、

「じゅ、じゅう、にさいとか、さ、さんさいとか・・・」と声が小さくなってしまったので、それよりもっと上かもしれない。

術後の変化としてまゆげもおひげも真っ白になった。三本あった自慢の黒い毛もストレスなのか急な老化か真っ白くなっていた。

ヤンくんは13才だけどお髭黒いし、ならちゃんだって、ラナちゃんだって、こんなに白くない。そうさのう。お空のりゅうくんと、一番似てる。

つまり14歳とか。15歳とか。老犬じゃのう~。後日、院長先生にほんとのところを聞いてみよう。お世辞抜きの。


抜歯はなかった。

院長先生なら他社比較的なことは決して仰らないのだが、専門外の先生なので答えてくれるかも、と思い、聞いてみた。

「参考までに、これって、よその病院だったら抜かれてしまいましたかね」(前のかかりつけ&その他では「全部抜かなきゃいけないかもしれないし麻酔がアレだからしないほうがいい」と言われたのだった)

「そうですね、歯科専門じゃない場合は。残せたとしても、この歯と(3~4本!)だと思います。でも、こんちゃんは、もともとあるべき歯がないですし、幸い、歯肉の炎症で歯周病が進まなかったので」

抜きはしなかったが、その代り、毎日デンタルジェル(1本2,484円)で朝夕磨く。

オーラディーン(1本から買える)というのだが、密林でもどこでも買えるので、必要な人はぜひ。

今は痛みがあって磨けないし、嫌がるようだったら、指で少し歯に塗りつけてやるといい、それを舐めることが重要なんだって。



【特徴】
●天然酵素配合
口腔内の細菌や真菌に対するバリア機能をサポート酵素を配合。お口を清浄に保ち、口臭予防にも有用。
●低刺激
抗生物質、殺菌アルコール、クロルヘキシジンなど一切含まない自然派。
●持続性
口腔内でも持続性のあるジェルタイプ。

口臭の原因でもあるネバネバした歯垢に注意
日頃のお口のケアはとても大切です。 ネバネバした歯垢がたまらないように、デンタルジェルを用いて犬や猫のお口をお手入れしてあげましょう。
歯垢が取れれば口臭もやわらぎますよ。歯垢はやが て歯石となります。歯石は歯みがきでは取れないので、病院で専用の器具を使って除去しなければなりません。
歯石除去後は、再び歯が汚れないようにデンタル ジェルを使ってしっかりお口のケアに取り組みましょう!



↑ですって。


早速やっていますが、抵抗ないようです。

先生のしたように、おくちをあけて、牙にちょっと塗りつけると、ねろんねろん、舐めております。




オレコは歯磨きにつけてブラッシングしております。



・・・とここまできて、時間がないや。

ごめんなさいね。続きはまた明日。