katydid's blog

ハネナガキリギリスが住んでいるところに生息しています。

もう少しだけ

2014-07-17 22:06:14 | 2014
まだ西岡君の、西岡君への傷心が癒されてはいないのですが

石中さんに時が限られている以上このまま何もせずにはいられません。

西岡君は今度の連休に、草が刈られないキリギリスが必ず生息している安全な場所に

戻してあげるつもりです。

思えば西岡君は毎日欠かさすに擂った人参をあげてもミルワームをあげても

小松菜をあげてもピオーネをあげても、そして石中さんを紹介しても

僕への警戒心は抜けませんでした。

毎日過ごしていて、ここまでして、何故怖がったり嫌悪されるのか

ガンコさんやソニアのレベルではないです。初めてですね。

ある意味見事な徹底ぶりでした。

流石にずっとこうされると自分は毎日一体何をしているのかと考えさせられた程です。

僕はキリギリスを単なる虫と思って育てているのではありません。

過去に書き記した内容からも分かっていただけると思います。

慙愧に堪えないのは変わりありませんがしかし - 

これが今の僕の精一杯かも知れません。





今日、西岡のとある農家さんの畑のそばで一瞬だけキリギリスの鳴き声が聞こえました。

家主さんにお願いして探させていただく許しを得て

でも鳴かなくなったキリギリスを見つけるのは正直苦労しました。

そばには4齢くらいのキリギリスしかいませんでした。

もちろん終齢の♀さんもいません。

それがこの子



きっと早く孵化して寒い中生き延びて孤独、境遇は石中さんに似ているのかな。

それにしても農家さんの畑にいるキリギリスは大概皆落ち着いていて穏やかですね。

いても見守ってくれている状況が多いからでしょうか 昨年の姫もそうでした。

ちっちゃ!(゜д゜)でも顔も姿も可愛い(*^_^*)石中さん見たら逃げたし。゜(゜^∀^゜)゜。

うん

心情も状況も

今はここまでかな
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三者三様の悲しみ

2014-07-16 18:27:47 | 2014


たとえ悲しい内容であってもそれが現実なら仕方がないでしょう。

西岡君は

脱皮に失敗しました。

後尾は抜けたのですが抜け殻から滑り落ちて

万が一のため敷いていた羽毛に落ちました。

羽毛がなかったらここにはいなかったでしょう。

慌てふためく西岡君を何とか草に戻して体を乾かせて-

羽も成型どおりで鳴きます。跳ぶこともできます。ごはんも食べます。

ただ、草に登れても何故か木やプラスチックに登れない。

体が乾かないうちに歩いたり動いたせいでしょう。

草の中なら普通なので自然下なら何とかなるかも知れませんが

僕が作った竹ひごの部屋やプラケースにいるのは無理みたいです。

無理とは言えなくても苦労するだけで無意味でしょう。

これなら自然に戻した方が彼のためだと思います。



すまない 連れてきた僕のせいだ。

助けたことも余計だったかも知れないが

これ以上死を見たくなかったし見殺しにはできなかった。

石中さんはとても優しそうに相手を刺激しないよう近づいていきましたが

偶然にも西岡君が蹴飛ばしてしまいました。

それから石中さんは無関心になりました。

運にも恵まれないようです。

三者とも辛い結果になってしまいました。



ひとつだけ 

やはり石中さんは気性や性格がとても良い子なのは再確認できました。

深い悲しみと空しさの中で唯一予想通りの嬉しい出来事でした。

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白馬に乗った王子様を待っている?

2014-07-09 17:48:35 | 2014
うちの♀ 石中さん(石狩のお母さんと中沼のお父さんだから)には参った。

♂君が現れると信じてほぼ絶食に近い抑え方をする。

これは僕の方が精神的に痛みを感じる。

西岡君は順調、いや普通より早いくらいの成長を遂げているけれど

辛くてこちらの心がもたない。

西岡君は何かに憑りつかれたかのようにバクバク飯を食う。

小松菜の太い茎を食いちぎって、葉は抉るように食べ続け



さらにミルワームを3匹と擂った人参1㎝つまみくらいを完食する。

きっかない(方言:丈夫で気が強い)キリギリスになりそう。

あ そう言えばですね

西岡君は既に6齢の4日目です。翅の形や厚みが♀とは異なっていますね。

形の良い翅になればと願っています。



♀を惹きつける背翅-5角形の盾のような形-で奏でる音色は何故か♀が気に入ります。

背翅がただ丸いのはモテません。どれだけ音が大きくても♀が近くにいることが少ないです。

盾翅はギーという音色の中にコオロギのようなコロコロ音が僅かに入り混じるのです。

この聞き分けは難しいです。経験を積んで身をもって知るしかありません。

結構コアでレアな情報なのですよ~ъ(゜▽゜)

はっ 

我に返った(・ω・)

困った

石中さん、もっと食べようよお

「いや、きっともうすぐ現れる その時まですべてを耐えるの」



いや そうだけどそうでなくてですね 諸事情があってその~

うえええええ(;・д・)

本当に困った
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西岡君

2014-06-30 21:40:01 | 2014
あの~6年前から申し上げていますが

うちに来たキリギリスは ろくな名前がつけられません。

札幌で降雪が少ない地域であれば少しでも成長している♂君がきっといると思い

日曜日に西岡のそれらしいところを探して見つけたキリギリスです。

結構ゆっくり対応してくれて麦わら帽子の中に入ってくれて

大人しいのかなと一瞬思いましたが

お腹が三角で5齢直後、何も食べていないから元気なかっただけでした。

これから毎週うちの娘の婿候補を探しに行きますが

5齢でうちで育てるのであれば、スピード終齢も十分あり得ますので。

まだどうなるかは分からないけど

取りあえず宜しくね。



西村君

じゃなかった西岡君

まあまあ自分でつけた名前を直ぐ間違えるほど

そおんなテキトーに考えた訳ないじゃないですか。

そんなに怖い顔しないで。

西山君
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キリギリス 生死を分ける脱皮

2014-06-28 12:55:02 | 2014
終齢脱皮の詳細を書き記します。

脱皮の当日、夕方でした。

帰宅するといつものようにじっとして動かずにいたのですが



ケースから出して、木製のフタを脱皮の角度にしてそこに佇ませると

頻りにフ節を舐めて足場を作り、深く大きな呼吸に合わせてお腹を上下に振り始めます。

脱皮の準備です。

きっとケースの中にある小松菜も、脱皮のために鉢植えしたイヌビエも彼女には不向きなのでしょう。

その後ケースの竹ひごも結局は使えないようで途方に暮れていたのですが。

予備として鉢植えしておいたカモガヤ(かな?)を通り過ぎようとした時に

前回言った「声」が聞こえまして

いやいや、気がふれているわけではないですよ(; ・`д・´)

僕は前日鉢植えしたものの実際は細過ぎて弱そうで使えないと思っていたくらいですから

所謂そういう類は全く信じない人間なのですが、何でしょうね あれは 不思議です。

本題はそれではないので それはそれとして

カモガヤに移したところキリギリスの仕草で「これがいい!」という思いが直ぐに伝わりました。

分かるのは今までの経験からのことでしょう。

そして脱皮が始まりました。



神秘を目の当たりにするのと同時に失敗はさせたくない

もし落ちても軽症で済むように下には着倒した羽毛丹前を敷いて(笑)

長く感じましたが体全体が抜けたのは15分くらい後だったと思います。

後は卵管を抜くだけという時には心配で手を直ぐ下に潜らせていました。

どうなっても最少最低限の怪我にしてあげたかったし、何よりも生きていてほしかった。



前回既述済みの 懸念や心配 の詳細を言いますと

実は卵管が長すぎる♀の終齢脱皮の成功率は高くありません。

あの時の気がかりは生死に関わる悩みだったのです。

卵管がスルッと抜けた瞬間「生きた!」と歓喜しました。もちろん声は出さずに動きもせずに。

で、よく見るとこの子は脱皮後でも卵管の長さがあまり変わらないタイプらしく

まあ悩ましいキリギリス(ヽ´ `)グッタリ



しかし危険はまだ去ってはいません。

柔らかい体や手足で自分の抜け殻にしがみついて

前足と中足に力を込めて、まるで懸垂をするように何度も何度も、何度も登りきろうとします。

野生でここで落ちたら生きても予想できる末路になります。

前足の関節を抜け殻に絡ませて落ちる可能性を払拭したのは脱皮から更に10分後です。

藁をも掴むという表現そのものでした。



殻を食べだして体の向きも変えられるようになったのは午後9時53分



そして二人とも腹ペコ。゜(゜^∀^゜)゜。

彼女は人参にミルワーム、僕は晩御飯のことなど考える余裕さえなかったからアンパン。

美味しいね と言いつつ彼女を見ました。

ここが受け継がれる命に感動し、同時に嬉しさを噛みしめられるところ

体格体色:体格は標準 体色は母親似
翅別  :長翅 黒班多く 母親の生き写し
スタイル:横からの容姿が団子っぽくなく都会的でどちらかというと足長 父親譲り
面立ち :目は標準か小さい方でポコッと出ている=父親、明らかなつり目=母親



上が父親、下が母親です。


見事に両方の遺伝子を受け継いだのが分かります。 

いや、しかし、とにかく良かった。

1カ月と24日のスピード終齢

えーと ますますお婿さんど <(`^´)> …いや頑張らせていただきましょう。

この子は強い運の持ち主っぽいし。
コメント (9)
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