子どもの頃、空を見ているのが好きでした。
澄んだ空に雲が歩いていくのをずっと見ていたかった。
その頃、キリギリスは宝のような存在でした。
何とか捕まえて家で飼いたい。
この夢には勇気が必要でした。
自分の背を遙かに超える高さの草原に入って
大きな蜘蛛やヤブ蚊などと遭遇しないことを祈りながら
ガッサガサと大きな音を立ててキリギリスの鳴く方へ
無謀にも程がありますね。
同じ地を這うヒメギスはよく見かけましたが
キリギリスじゃないとダメだったんです。
何故か?それは子どもの一途な願いだったからです。
いつしか虫の音は僕にとって季節となり
キリギリスの声も夢に聴こえることはなくなっていました。
でも今は、いや、今だからこそでしょうか
キリギリスを「愛せる」ようになりました。
キリギリスってスキンシップで巨大な人間を危険じゃないと判断するんですよ?
お腹が空いていたら外に出したときに囓る真似をして知らせてきますし
お腹いっぱいなったら暖かな手のひらで横になって休むんです。
こんなに心が通じ合う、愛しい虫が他の何処にいますか?
どうして君達はひと夏でこの世を去るのだ
人間はこの信頼と愛情をいつまでも残してしまうのに
忘れたことはない 忘れることもない
毎年出会い、季節とともに過ぎ去っていった
君達に会いたい
澄んだ空に雲が歩いていくのをずっと見ていたかった。
その頃、キリギリスは宝のような存在でした。
何とか捕まえて家で飼いたい。
この夢には勇気が必要でした。
自分の背を遙かに超える高さの草原に入って
大きな蜘蛛やヤブ蚊などと遭遇しないことを祈りながら
ガッサガサと大きな音を立ててキリギリスの鳴く方へ
無謀にも程がありますね。
同じ地を這うヒメギスはよく見かけましたが
キリギリスじゃないとダメだったんです。
何故か?それは子どもの一途な願いだったからです。
いつしか虫の音は僕にとって季節となり
キリギリスの声も夢に聴こえることはなくなっていました。
でも今は、いや、今だからこそでしょうか
キリギリスを「愛せる」ようになりました。
キリギリスってスキンシップで巨大な人間を危険じゃないと判断するんですよ?
お腹が空いていたら外に出したときに囓る真似をして知らせてきますし
お腹いっぱいなったら暖かな手のひらで横になって休むんです。
こんなに心が通じ合う、愛しい虫が他の何処にいますか?
どうして君達はひと夏でこの世を去るのだ
人間はこの信頼と愛情をいつまでも残してしまうのに
忘れたことはない 忘れることもない
毎年出会い、季節とともに過ぎ去っていった
君達に会いたい