風と光と大地の詩

気まぐれ日記と日々のつぶやき

詩(バラの光)

2019年07月16日 | 
    バラの光
  
  柔らかな花びらにくるまれて
  ひそやかな夢をはぐくむバラ
  きよらかな光がつぼみからこぼれて
  花となったいのちがかがやく

  冷たい風にかぼそい枝をふるわせて
  冬の試練に耐えたバラ
  あてどない季節のゆくえを追って
  たれこめた空の果てを見上げる

  さわやかな春の風に誘われて
  一輪一輪まどろみから目覚めるバラ
  まぶしい陽射しに抱きしめられ
  ためらいがちにつぼみを開く

  バラの香る道で出会った二人が
  花のささやきに耳を傾けながら
  手に手をとってゆっくり歩き出す
  バラの見た夢が未来へとつながる