風と光と大地の詩

気まぐれ日記と日々のつぶやき

詩(ちいさな、ささやかなもの)

2019年07月17日 | 
   ちいさな、ささやかなもの

ちいさなもの
ささやかなもの
追い立てられて
足早に通りすぎると
見過ごしてしまうもの

幼いころ
地面にもっと近く
ゆっくり歩んでいたとき
しゃがみこんで
陽だまりに見つけた
ちいさな生きもの
ちいさなつぼみ
たくさんのことを
ささやきかけてきた

ビー玉
おはじき
空き缶のふた
よごれたぬいぐるみ

ほんとうに必要なものが何か
わからなくなったのは
そう遠いことではない

よろこびは ささやか
ささやかでなければ
よろこびとは わからないから
ちいさくなければ
見えなくなってしまうから