
文鳥の世話や日課の体操に時間をかけすぎて、出発は10時45分頃になった。国道322号→田川市→県道52号→英彦山→国道500号→小石原→国道211号→国道210号→日田市と快調にバイクを走らせた。いつもなら国道212号経由で阿蘇に向かうところだが、今日は県道106号とスーパー林道を抜けて阿蘇に入ることにした。たまにはオフロードを走らないとアフリカツインが可哀そうだ。
筑後川を左手に国道210号を東に進むと、県道106号右折の標識が見えた。右折してしばらく走ると道幅がせまくなり、バスの停留所から、道が二手に分かれていた。古着屋の道案内が出ているほうが正解だろう思って走ったが、民家の敷地で行き止まりになった。別れ道まで戻り、もう一方のコースを取ったが、そちらも行き止まりだった。さらに引き返して、阿蘇に向かう道をさがしているうちに、林道らしき道を走っていた。標高はかなり高く、未舗装路は4輪駆動の軽トラックなら何とか走れそうなくらい荒れていた。何年も道路整備をしていないようで、道の中央が盛り上っており、左右の轍の上も岩や石がゴツゴツむき出しており、バイクをまっすぐに走らせるのが大変だった。開拓者のような気持ちで林道を分け入っていると、行く手を倒木が塞いでいた。倒木を道路脇に寄せて、さらに進んだが、しまいに道がなくなった。林道の分かれ道があった所まで引き返し、さらに心細い林道を走った。が、またしても道が消滅した。こんな山奥でバイクが故障しても、誰も助けに来ないだろう。携帯も圏外だ。遭難する前に山を降りて国道210号に戻った。山中で1時間無駄にしたが、オフロード走行の練習ができてよかったと思うことにした。 慣れた国道212号を通って、杖立温泉を経て小国に入った。空模様が怪しくなってきたので、今日は阿蘇は諦めることにした。
小国で、予定していた「鍋ケ滝」と「阿弥陀杉」を見物した。

「鍋ケ滝」は最近テレビドラマのロケ地となったらしくて、G・Wが終わっているのに多くの観光客が訪れていた。滝の裏は涼しくマイナスイオンたっぷりで、風情のある日本庭園のような眺めに癒された。
「阿弥陀杉」は熊本県内最大の杉で、幹囲12.6M、樹高38M、枝張り37.5M、推定樹齢1300年の大木だが、残念なことに、大枝の一本が折れており、他の大枝も保全のために、鉄骨で支えられている。

西南方面の空は厚い雨雲に覆われており、こちらへ勢力を伸ばしつつあった。来るとき杖立温泉の手前で缶ジュースを飲んだだけで、空腹だったが、帰路は雨足との競争だ。高速で小国を抜ける頃、「手作りアイスクリーム」の幟が目にとまったので、引き返した。そのドライブインは50代の女性一人で賄っていた。鳥天定食があれば食べようとおもったが、普通のファミレスとおなじようなメニューしかなかった。ピーチのアイスクリームを注文した。夕食が近いので、大きめのアイス一つで十分だった。
英彦山の近くに、おいしい蒟蒻と、豆腐を作る店があり、土産にするつもりで寄ったが、二軒とも閉まっていた。G・Wに十分稼いだから休んだのだろう。ひたすら走り続けて、6PMに家に帰り着く頃、雨に追いつかれた。
(本日の走行距離300キロ)