以心伝心 from Bolivia

青年海外協力隊として2年間、ボリビアの小学校で活動。

     動 く

2010年11月27日 | 日記
今日のバレンティンアベシア小学校。

もう子ども達は来ておらず、先生達の話し合いがあった。

学級づくり報告会のような感じで、1年間を通して苦労したことや、子どもの成長などを話

していく。

校長先生は、クラスごとに「よくできる」が何人、「できる」が何人・・・という風に、

テストの点数を読み上げていた。どうやら「よくできる」が多いクラスは、先生の教え

方がいいという考えのようだった。

日本とは評価の仕方が違う。ボリビアは、ペーパーテストだけで評価されてしまう。

考え方とか関心・意欲とか、そういうものは入っていない。

なので、いつか評価の仕方も紹介したいなぁと思っているところだ。



そして、今日。これまで活動してきてとても嬉しかった日。

先生達が感想を言う場面で、2年生の先生達が、「私達は恵子に多くのことを教わった。

とても興味深いし、もっと勉強したい。来年、また知らないことをたくさん教えてほし

い。」と言っていただいた。

嬉しかったなぁ。

本当に、うるっとくるほど嬉しかった。

先生達が、もっと知りたいって思ってくれたことがすごく嬉しかった。

心が動いた。

スペイン語に自信がなかった私。でも相棒の辞書を片手に、毎日指導計画と教材を用意し

た。

教科書のないボリビア。

日本から、算数の教科書を買い、送ってもらった。

日本の教科書は、そのまま使えない。なぜなら、子ども達の積み重ねが違うから。

教科書は、図や絵などを参考にした。特に、1年生はとても役にたった。

学習問題、めあて、考え方、まとめまで板書をしていくと、先生達がメモを取ってくれるよ

うになった。まだまだ、見通しをたてるところまではできないが、絵を使ってあらわした

り、とうもろこしの粒をつかって10のまとまりをつくる活動を取り入れてできるようにな

った。

反復練習のためのフラッシュカード、ヒップホップ風にアレンジしたかけざんの歌も作っ

た。校長も、一緒に教材を作ってくれた。秘書も、スペイン語の言い回しを教えてくれた。

協力者がいたから、自分も協力できる。

国際協力は、自分一人が支援するのではない。

興味を持ってもらって、やっと動きだす。

まだまだ、考え方中心の授業にはほど遠いけれど、数字だけのひたすら問題を解く授業か

ら、話しを聞いて活動して発表することで、子ども達が楽しそうに学習している。

それを先生達が見て、子ども達が変わったと思えたから、興味を持ってもらえたんだと思

う。動機づけ、意欲づけ。

この5ヶ月間の成果。

新学年が始まる1月に、研修会を開くことになった。この前行った、タラブコ村の先生達も

楽しみにしている。

「スペイン語自信ないんです~」なんて言ってられない。

12月の2週間、語学学校に1日3時間通うことにした。

内容をつめて、そこで先生にもスペイン語を手伝ってもらおう。

コケたらコケたでまたやり直せばいい。

それくらいの余裕をもって、いくぞ新年度!

心が動き、人は動く。そして、人々は働く。