高田まで。

被災地の仮設住宅建設のお手伝いに行くことが決まった。

現場を確認するため陸前高田まで行ってきた。

片道70キロである。

いままで陸前高田に行った記憶が無いことに気づく。

山と山に挟まれた道をドンドン進む。

そろそろ着くかと思った頃、竹林が赤く焼けた場所が見えた。

きっとこの辺りまで海水が入ったのだろうと思った。

視野が開けたと思ったらテレビで観たような惨状。

急に胃のあたりが重くなるような感じになる。

できれば、この場所から直ぐにでも逃げたいという感情で一杯になった。

大津波の後は、沿岸にはこないようにしていたというか、見るのがこわかったというか、避けていた。

とても中心地までいく気にはなれなくて山沿いの道を選んで現場を目指した。

現場は、狭い道路の先にあり、まだ手をかけ始まったばかりのようだった。

とにかく工期が無くて大変な現場である。