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随思録

日々思うことを記す。

今回の選挙結果の最大の問題は

2005-09-14 20:43:19 | Weblog
今回の選挙結果の最大の問題は、日本の政党のなかに「保守」がなくなってしまったことだ。

ヨーロッパでは政治思想がだいたい4つにわけられているそうだ。その政治思想っていうのは……

①保守主義
②自由主義
③社会民主主義
④共産主義

①~③は民主政治、自由経済を共通の理念としながらも、少しずつ立場を異にしている。ヨーロッパではそれぞれの思想を体現する政党が、政策で争う。

では日本では、どの思想がどの政党にあてはまるのか。
実は自民党は①と②の大きな範囲をカバーしていた。対して民主党は②から③にかけてカバーしていた。
ところが今回の「小泉自民党」はどう考えても②を体現していて、①は末席へ追いやられ、挙句の果ては刺客まで送られる始末。
それに民主党はもともと②と③でまとまっていたのだから、小泉自民党との違いがでるわけがない。負けは必然だった。

国民新党や新党日本などは、勢力を伸ばせず、おそらく保守党のように結果的に泡沫政党として消えていく運命だろう。保守主義の復権は今後あるのだろうか。保守主義に共感する私としては、無念だ。

どちらかといえば今後の政局は、アメリカの共和党・民主党に近い構図が浮かんでくる可能性があるが、なんでもアメリカの真似をすればよいわけではない。どちらにせよアメリカに保守主義はない。

小泉首相はいよいよ、日本が表面的には隠し続けていた「アメリカの属国で在る」ことを、積極的に選びとっていくのだろうか。
それは先人が、あれだけ莫大な犠牲を払ってでも、拒否したことであった。
「アメリカ化」が「改革」であるなら、私は断固として反対である。