久々の夫婦で映画鑑賞しました。
それも珍しく“アニメ映画”を観てきました。
基本的に妻は“アニメ”にまったく興味がありませんが
この映画『カラフル』(Colorful)の宣伝をTVで見て
そのストーリーに魅かれ、一緒に行くことに。
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<ストーリー>
「僕」は一度死んだはずだが、天使に「抽選にあたりました!」と言われ、
生まれ変わり「小林真」という中学生としてもう一度人生をやり直すチャンスを与えられる。
「僕」が乗り移ったのは「小林真」という自殺したばかりの14歳の少年。
ところが、真は絵を描くのが得意な以外は、親友と呼べる友達もいない、
冴えないヤツだった。父親は自分だけ良ければいい偽善者で、
母親はフラメンコの先生と浮気をしていた。
兄の満は無神経で意地悪。
しかも、好きな女の子・桑原ひろかは中年オヤジと援助交際中ときた。
ストーリーからも分かるように重い題材の“アニメ映画”です。
映画の評価は<77点>でした。
妻は共感する部分が多かったらしく<80点以上>だったそうです。
今回の感想は色々と書きたいことが
溢れてきて結構、長めになりました。
この映画の“テーマ”は「人は“この世界で生きて行かなければならない。”」という
哲学的であり普遍的であり難しいですが
「僕」が乗り移った「小林真」を中心に物語は淡々と進んでゆき
映画の世界になぜか自然に引き込まれていくという作品でした。
物語の後半に『カラフル』(Colorful)のタイトルにもなった
「僕」が乗り移った「小林真」が桑原ひろかに語る重要なシーンがあります。
~「みんなそうだよ。いろんな絵の具を持っているんだ、きれいな色も、汚い色も」
人は自分でも気付かないところで、だれかを救ったり苦しめたりしている。
この世があまりにもカラフルだから、ぼくらはいつも迷ってる。
どれがほんとの色だかわからなくて。どれが自分の色だかわからなくて。~
「この世界で生きて行くことは“暗く辛い”ことかもしれない。
それは“灰色の世界”にしか見えないが
生きて行けば“違う色の世界”が見えてくる。
それは、誰にでも色々な“色(カラー)”があるのだから。」と
映画の中で一つの“答え”を見つけることが出来ます。
この映画の中で「3つのメッセージ」が答えをくれます。
それを軸に物語では“人は成長していくために生きている”ことを描いています。
その「3つのメッセージ」とは
“いつも、どこかで自分を見てくれている人達がいる。”
“誰も1人では、生きて行けないし、生きていない。”
“家族はいつも「無償の愛」を与えてくれる。”
いじめられっ子の「小林真」は自分を殻に閉じ込め
自分自身“空気のような存在”になって学生生活を送っていたが
後半、そんな「小林真」の姿を遠くでいつも見ていたことを知り
“いつも、どこかで自分を見てくれている人達がいる。”ことに気づく。
何気ないきっかけで心を開き“自分自身を理解してくれる存在=友達”
“自分はいつも1人”と思っていた「僕」にとってかけがえのない存在がいること
そう“誰も1人では、生きて行けないし、生きていない。”を知る。
今まで“ウザイ”しか思っていなかった「両親」は
どんな時も子供の「小林真」ために
暴言や悪態をついても決して見放さず
自分たちの”子供の行く末を案じてくれている。”
そして、自分に無関心だったと思っていた「兄」は
「両親」と同じように“不器用”だが
「小林真」=「弟」のことを心配している。
“家族はいつも「無償の愛」を与えてくれる。”
本当はそれが普通なことだと気付く。
「3つのメッセージ」を説教じみたセリフなどで解くのではなく
映画の中で、ごく自然に淡々と描かれています。
この映画は“若い世代の人”に向けてではなく
“若い世代を過ごした人”のための作品だと思います。
あの頃の「学生時代の自分」に感じたとこや「友達」に対する思い
そして、今だから理解できる「両親」の“愛情”や
「兄弟」に対する“思い”を
改めて気付かせてくれる映画だと思います。
自分も色々な“色(カラー)”があり
そして、周りの人達にも色々と“色(カラー)”がある。
そんな色んな“色(カラー)”を感じることで
「人は“この世界で生きて行かなければならない。”」という
メッセージの映画『カラフル』(Colorful)なのでしょう。
重い題材の“アニメ映画”でしたがいい作品でした。
疲れた“大人たちの映画”なのかもしれません。
劇場では“若い世代の人”より“若い世代を過ごした人”の方が多く
“泣いている人”が結構いました。
「学生時代の自分」のことや「友達」
そして「家族」について今だから共感できる思いがあるのでしょう。
私もこの歳になって色々と感じることがあります。
「両親」の「無償の愛」や兄弟に対する愛情など・・・
この映画と同様に“不器用”ですが「姉」が私ことを
そして、私が「弟」のことを心配する思いは
いつまでたっても変わりません。
映画の評価は<77点>でしたが
また、見たい映画です。
映画館に2度は行きませんがDVDが出た時には
改めて観賞したいと思います。
その時には違う感動を得るかもしれません。
いやぁ~~いい映画『カラフル』(Colorful)でした。
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