けやぐ柳会! 「月刊けやぐ」 電子版

「けやく」とは、友だち、仲間、親友といった意味あいの津軽ことばです。

2019年4月 お題;「 道 」,「 つなぐ 」 出題・篤子さん

2019年05月03日 | 川柳

「 道 」

「入口」と「出口」は分かる書道展  蚤助
遠足の調子揃わぬ帰り道  蚤助
往来に想いのカケラ落ちている  孤衾若衆
親と娘に金という字でつなぐ道  芳男
階段を国道と呼ぶ竜飛崎  孤衾若衆
象潟で奥の細道折り返し  猫じゃ猫じゃ
交差点黄色い帽子でみぎひだり  孤衾若衆
高齢者事故報道にひきこもる  純一
この国の来た道思う日本橋  蝉坊
この道を歩いた人がいとおしい  霜降
坂道を笑い上戸の膝と下り  蚤助
さまよったあげくの道を子は知らず  蝉坊
尻尾上げ道を横断してる犬  蚤助
終活を就活に変え道半ば  芳男
趣味挫折年齢だけは道極め  芳男
傷心に色褪せてくる花街道  蝉坊
信号は赤でも進む恋の道  蚤助
「相撲道」などとはいわぬ執行部  蝉坊
擂鉢も算盤もある雪の道  蚤助
洗面でセンサー探しグーチョキパー  純一
ただ続けた人の趣味に涙する  良弘
違う道願う二人が暮らす部屋  篤子
珍虫にぶれることない庭師の眼  蝉坊
丁寧に教えてやった違う道  蚤助
鉄道に傘を寄付する雨上がり  蚤助
東海の小島に馴染む放射線  蝉坊
遠吠えの十五の春の回り道  ちどり
はやる胸あの娘見たさの回り道  純一
ひどすぎた大臣の秘書ご苦労さん!  蝉坊
振り返る無数に道はあったのに  純一
振り向くと道はジグザグ我が人生  孤衾若衆
ふるさとに続く道だと散歩する  良弘
古街を過ぎる帰京へ道の駅  蝉坊
芳名簿尻込みしちゃう書道展  蚤助
まっすぐな道に利権が埋まってる  孤衾若衆
みちくさの言い訳探す暗い道  霜降
道ならぬハーゲンダッツ三つ買う  霜降
道端の石で居たいと願った日  篤子
導かれ多くの墓が道標に  芳男
山辺の道に未来を重ねてた  孤衾若衆
Uターン銅鑼の音もなく道(どう)の空  蝉坊
寄り道が過ぎて帰れば待つビンタ  篤子
路地裏の噂聞いてる植木鉢  ちどり
脇道にそれて定年趣味豊か  純一
ワッセ!ワッセ!夫婦の道を手洗いへ  蝉坊


「 つなぐ 」

アポ電話もつなぐよ子にで荒稼ぎ  猫じゃ猫じゃ
有り金で縁の切れ目をつなぎとめ  猫じゃ猫じゃ
Eメール青春時代繋ぎとめ  霜降
遺伝子を無視して叱る通信簿  蚤助
入歯よりつなぐブリッジ銀の色  孤衾若衆
親の好き何故か子供の好きになる  篤子
親元へ十円玉を握りしめ  孤衾若衆
カタクリが知らん顔する片栗粉  蝉坊
義理息子無家名墓にして墓守る  純一
五七五パソコンつなぐケヤグの輪  篤子
50年つなぐ僕と君らにある想い  篤子
子育ては手をつながずに風呂に浸け  孤衾若衆
ご退位を大正帝は露知らず  蝉坊
三代目核もてあそぶ村芝居  蝉坊
JRフルムーンならば全国へ  霜降
シナプスがちょっとサボって物忘れ  ちどり
廃れ行く流しがつなぐ昭和歌  純一
政治家は信条を捨て結束す  芳男
整理して地方ばかりの住所録  蝉坊
先頭はパトカー後は数珠つなぎ  蚤助
祖母と孫内緒話は糸電話  篤子
調整に本社から来て水臭い  蝉坊
丁番の会社を継いだ離婚劇  蝉坊
つなぐ手がぬるぬるしてるグローバル  孤衾若衆
つなぐより解き放されて座る犬  芳男
DNA次の次まで渡し終え  蚤助
泥酔のダンナ置き配並んでる  純一
手をつなぎ歩いた子らは大人顔  霜降
手をつなぐ子が暖める母と春  良弘
手を繋ぐ昔もあった手切れ金  蚤助
仲良しが今も続いて半世紀  蚤助
夏目指し意地の一振りベスト4  篤子
婆の手に若さが戻るつるし雛  純一
腹痛はマイムマイム後洗わぬ手  純一
奮発のカツ丼玉子買い忘れ  蝉坊
兵役の父の写真を語り継ぐ  ちどり
ホールドをしたのに記者は来てくれず  蝉坊
毎日の出会いは減って残る友  良弘
婿殿は秘伝を知らぬラーメン屋  蝉坊
もう少しこうしていたい傘の中  蚤助
役人になれと匠の笑い泣き  蝉坊
勇気出し心をつなぐ「愛してる」  芳男
ユニセフはつなぐよ子にで泣きおとし  猫じゃ猫じゃ
若者が公衆電話に夜八時  孤衾若衆


5月のお題/毎月25日締切り
1.「 嫉妬 」 2.「 脱ぐ 」
出題・霜降さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575

蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、
街あるきと川柳や歌への視点
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110




2019年3月 お題;「 ラーメン 」,「 のぞむ 」 出題・蝉坊さん

2019年04月04日 | 川柳

「 ラーメン 」

朝ドラに唆されて買うラーメン  ちどり
いい味のラーメンづくりでアゴを出し  芳男
異国にもラーメンもどき行き渡り  猫じゃ猫じゃ
大盛にしないで伸びた麺を食べ  小心居士
大盛りはもやしを増やすラーメン屋  芳男
お湯注ぎ2分で食べるウルトラマン  小心居士
完食に龍が微笑む支那そば屋  蝉坊
キッチンの麺の湯切りのとばっちり  蝉坊
国敗れラーメンぎょうざ持ち帰り  猫じゃ猫じゃ
支那中華ラーメンヌードル進化中  ちどり
老舗だが豚骨でなく老骨に  小心居士
汁全部飲んで後悔繰り返し  駄作
辛ラーメン年考えてちびちびと  純一
スシラーメン初海外でノスタルジー  純一
★ 背油は自前で足りる体脂肪  ちどり
即席の麺が伴侶の独り者  蚤助
大往生のびたラーメン好きな叔父  孤衾若衆
★ 代替わり汚れ落して味も落ち   篤子
とうちゃんのすすったラーメン嫌がる子  孤衾若衆
共稼ぎ餃子も頼み待ち合わせ   蝉坊
豚骨と決めてまだまだ迷ってる  蚤助
鍋を振る音は怒りか繁盛か  蝉坊
並ばぬが二時間探す有名店  小心居士
日本から台湾ラーメンヒットさせ  純一
睨むのはよしなラーメンのびてくる  蚤助
飲み干して塩分思い浮かぶ悔い  純一
本物は行列ラーメン手打ちする  芳男
水でチャプ気にせず屋台シメに食う  純一
麺食いてえテーブルマナーで腹減った  孤衾若衆
余生から3分消えてカップ麺   蝉坊
ラーメンが美味すぎるのも何だかなぁ  蚤助
ラーメンが出来て貧乏ゆすり止む  蚤助
ラーメンのスープに凝った若所帯  蝉坊
ラーメンの出汁を愛でているレンゲ  蚤助
ラーメンはアートと店主威張ってる  蚤助
ラーメン屋味に夫婦の山河あり  蝉坊
ラーメン屋外人だらけここはどこ  霜降
ラーメン屋人生語り忙しい  霜降
ラーメンライス少し悲しく食っている  蚤助
ラーメンを啜った娘らの鉢眠る  蝉坊
ラーメンを寝ずに作ってビルを建て  蝉坊
リストラで屋台ラーメン曳く覚悟  孤衾若衆
隣席もむせて見交わす来々軒  蝉坊
レイメンにどんなゼロだと孫が聞く  小心居士
路地裏でラーメンすする三次会  猫じゃ猫じゃ


「 のぞむ 」

★ あきらめた長者あきらめない長寿  蚤助
明日こそそのうち明日は来なくなる  蚤助
★ 生きているうちにされたい親孝行  ちどり
一度だけ当たればいいの宝くじ  蚤助
ウフフフフ誕生石はダイヤなの  蚤助
絵本描きしていたはずの認知症  蝉坊
穏やかなニュースしかない日をのぞむ  駄作
買う側の希望価格もあるんです  蚤助
哀しさが多すぎたよと逝った母  孤衾若衆
可ばかりの卒業が召すお誂え  蝉坊
キラキラ名オレオレ臨む電話口  芳男
今年こそたしか去年も一昨年も  蚤助
ゴマすりとハナからいえよ忖度を  蝉坊
「絞りたて」絞られたてがあおってる  蝉坊
大過なく健康長生きそれだけよ  霜降
たかの子にのぞみを託すとんびかな  猫じゃ猫じゃ
高望みないが結婚線がない  純一
宝くじもしかもしかで買い続け  小心居士
瀧行は誰にも負けぬアスリート  蝉坊
玉鷲さん母国会では呑まぬよう  蝉坊
地方都市ひかりが停まりのぞみなし  孤衾若衆
★ 定年後上司をしかる夢を見る  小心居士
出来ること少しは言えよ選挙カー  蚤助
東海をのぞみのあとにひかり行く  猫じゃ猫じゃ
答弁で完璧望む五輪相  芳男
年金にボーナスが出る夢を見る  小心居士
望まれて嫁いだはずのこの私  猫じゃ猫じゃ
望みなし言外で語る孫自慢  芳男
流行りだが熟年離婚止めようね  蚤助
春風に背中押されて歩きたい  霜降
晴れ望む雪空飽きた雪だるま  篤子
★★ 日帰りで覗いてみたい黄泉の国  小心居士
一晩でお願いだから連れてって  蝉坊
百円を超える寿司来てババを見る  純一
100億も不安が残るお金持ち  孤衾若衆
富士山の見えるお部屋に咲く高値  蝉坊
僕のこと少し聞いてよ妻の耳  ちどり
ミスしても子育てリベンジやる気なし  孤衾若衆
三日間断酒ができぬ検診日  蝉坊
三日間断酒して来たこのコンパ  蝉坊
邪まにおひとり様のツアー行く  純一
嫁だって時短欲しいよ介護でも  純一
来世でも一緒と言われ焦る妻  純一
ワンルーム炬燵に座って手が届く  篤子


自由題

古本を古いといわれ立つ瀬なし  霜降


4月のお題/毎月25日締切り
1.「 道 」 2.「 つなぐ 」
出題・篤子さん



五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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2019年2月 お題;「 豆 」,「 ばらす 」 出題・芳男さん

2019年03月06日 | 川柳

「 豆 」

アクのある豆もあいつも煮込みたい  霜降
朝採れの顔で枝豆凍ってる  蝉坊
あずきとぎこごえる指に息をかけ  猫じゃ猫じゃ
おからでもタンパク源がそれ大豆  芳男
★★ 鬼は外上から豆の降る団地  ちどり
鬼は外本当の鬼は家にいる  小心居士
外国の豆で日本の鬼は外  蚤助
カミさんの背中にそっと鬼は外  小心居士
傷ついた心に灯る豆電気  蚤助
元気そう休んだ力士豆をまき  猫じゃ猫じゃ
更年期イソフラボンが救世主  ちどり
珈琲を豆でもらって棚の奥  蝉坊
子が巣立ち妻は豆柴俺独り  純一
空豆を常備してない機内食  蝉坊
種まきの準備作業で手には豆  芳男
タレントの顔して豆をまきにくる  蚤助
★★★ 箪笥裏パパと呼ばれた頃の豆  蝉坊
長寿にと黒豆つまむ夫婦箸  純一
妻逃げる鬼にしたのね私だけ  孤衾若衆
デートにはまめ出る覚悟のハイヒール  篤子
豆腐売り今じゃラッパに苦情出る  純一
年の数食ったらお腹こわします  蚤助
年の数食べきれず明日鳥にやる  篤子
年の数豆が食えない四十過ぎ  霜降
納豆が好きと食通親日家  蚤助
納豆に薬味とまぜる妻の愚痴  蚤助
糖尿に甘い囁き甘納豆  純一
敗戦を知らぬオカラのニュー・レシピ  蝉坊
パッションを与えてほしいという豆腐  孤衾若衆
初孫に巻いて寿ぐ豆絞り  蝉坊
華やいだ顔がそろった豆絞り  蚤助
ピーナッツモスラ今ない映画館  純一
豆絞り寄ってたかって山車ぐらり  蚤助
豆知識皆が知ってる非常識  芳男
豆粒から登頂したという報せ  蝉坊
豆粒のわが子を探すマスゲーム  蚤助
豆電球たまには点けて寝てあげよ  蝉坊
豆の数60超は切り捨てる  駄作
豆のよな小さな小さな孫の足  篤子
豆本を読むことがないコレクター  蝉坊
豆モヤシ根っこも食べてネと招き  蝉坊
安くつく五日の節句少し待つ  孤衾若衆


「 ばらす 」

愛という字が泣いている児の悲惨  蝉坊
悪友と昔の悪さばらしあう  猫じゃ猫じゃ
あの秘密ばらしたくなりスマホ取る  霜降
あまりにも早い拍手でサクラばれ  蚤助
男の名出るわ出るわの某女子会  孤衾若衆
隠さずに何でもしゃべるカレが嫌  蚤助
★★★ 家電品修理のはずが余るネジ  ちどり
訊かれてもないこと先にしゃべりだし  蚤助
記者会見小声を拾う裏事情  芳男
首と手をバラしフィギアの本音聴く  孤衾若衆
検索の履歴を消して今日を閉じ  蝉坊
小魚もバラした途端大物に  純一
故障とてストーブばらしもどせない  芳男
自分史は花を咲かせたことばかり  蚤助
しゃべらなきゃとっくに晴れていた疑惑  蚤助
終活の頭悩ますデータ処理  純一
証明書正規入試も必要に  蝉坊
真実は神のみぞ知る宗教紙  蝉坊
真実を告(こく)る浪曲子守唄  蝉坊
震度5で秘蔵のビデオ散乱し  駄作
好きな娘の瞳に負けてみな話す  純一
太陽のような女将が見せる陰  蝉坊
中国の国旗たなびく月の裏  蝉坊
特別な人です悪い意味ですが  蚤助
★ 匿名にしたら本音が冴えわたる  蚤助
歳につれ逃げたヒラメもデカくなり  蝉坊
中身はいいされど言い方気に食わぬ  孤衾若衆
二次会の女将(ママ)と出くわすPTA  蝉坊
にわか技師ラジオばらして怒られる  霜降
話好きいつの間にやらばらしてる  小心居士
婆ばらす親の十八反抗期  篤子
はらいせにばらした過去が命取り  猫じゃ猫じゃ
ばらされてまずいことなどいわぬこと  猫じゃ猫じゃ
ばらすなと言ってたボスが直ぐバラス  小心居士
ばらせぬと棺に入る手紙類  純一
膝頭擦ると火葬想われる  蝉坊
ひとやまをバラしてほしい老夫婦  篤子
秘密だと言われ秘密と話す奴  小心居士
二人とも決して言わぬ若い過去  孤衾若衆
ベルサイユ結婚式で品落とす  純一
犯人(ホシ)の名の書き込みがある文庫本  蚤助
★ 孫の手品うっかりバラシ泣かすジジ  ちどり
ミーツゥとバラしてみたが墓の前  芳男


自由題

ドキドキがプラスになったことはない  蚤助


3月のお題/毎月25日締切り
1.「 ラーメン 」 2.「 のぞむ 」
出題・蝉坊さん



五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表



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2019年1月 お題;「 古い 」,「 伸びる 」 出題・ちどりさん

2019年02月22日 | 川柳

「 古い 」

あだ名まだ覚えているが名は忘れ  蚤助
後につく年の割にが気に食わぬ  蚤助
今になり気が付く自分が最古参  孤衾若衆
大掃除使い古しが絞られる  孤衾若衆
OBになって使えるビンテージ  蚤助
オールディーズブルートゥースでご満悦  蝉坊
★ お雛様貴方もそろそろ古希祝い  篤子
顔のシワ増えすぎ読めぬ先の運  純一
家系図にやはり大物いなかった  蚤助
記念日のたびに持ち出す古い傷  小心居士
94古い記憶と生きる母  ちどり
「ご隠居」はいつの間にやら絶滅し  駄作
考古学ブームも冷えて雪降り積む  蝉坊
古稀近し爪と鼻毛はよく伸びる  霜降
骨あげに骨が折れるというオヤジ  芳男
古都行けば高二の顔が見え隠れ  霜降
古民家に住む気ないのに褒めたたえ  孤衾若衆
七五三婆の祝い着孫に着せ  ちどり
★ 新装店古い人しか集まらず  孤衾若衆
絶対に「こんな人たち」忘れない  蝉坊
★ 耐えてきたそう言う妻に耐えてきた  蚤助
貴の花辞める報せや百日紅  蝉坊
正しくは熟成という腐れ縁  蝉坊
断捨離に古着の過去が邪魔をする  純一
中古車の査定のようなドック入り  蚤助
年寄りの歯に息を飲む歯医者君  蝉坊
友と会い時代遅れに慣らされる  良弘
認知症残る記憶は子に戻る  芳男
年金で中古クラブを新調し  純一
年代の主が座る骨董屋  蚤助
残してる青春がみなセピア色  良弘
ハゲ頭百均帽にはまり込み  蝉坊
薄給の子に年金を仕送りし  孤衾若衆
人不足嫌な古参もまだ勤務  純一
病院を治す屋根屋へ日本晴れ  蝉坊
ひらがなの「さま」を付けたいうちの嫁  蝉坊
深いシワ風と仲良くした証し  蚤助
吹きガラス通す明かりが揺らめいて  篤子
札付きの爺居並ぶ委員会  蝉坊
仏壇に明治大正息づいて  ちどり
古い歌聞けば若さが胸に染む  霜降
古池によそ者住めぬご時勢に  猫じゃ猫じゃ
古い服妻は買い替え俺我慢  小心居士
古い芽を摘んで新たな花が咲く  篤子
古いもの断捨離できず価値も出ず  芳男
古株は上司疎んで部下は無視  小心居士
★ 古傷を忘れぬように妻が塩  純一
古里は代替わりすらできぬ過疎  霜降
古狸存在感は小出しする  蚤助
ポケベルが5回点滅ア・イ・シ・テ・ル  篤子
貰いもの古いものから食べていく  猫じゃ猫じゃ
レコードと本をこっそり無くす妻  良弘


「 伸びる 」

アイロンがうまい妻にも伸びるしわ  良弘
味がないガムを伸ばして遊ぶ子ら  孤衾若衆
嘘のない閉店セールに買い逃し  蝉坊
おみくじの伸びしろありに妻笑う  霜降
温室で伸びて個性が消えました  蚤助
学ランの幅・丈伸ばし三年目  篤子
髪の毛の代わり鼻毛はよく伸びる  蚤助
カレーそばできた途端に鳴る電話  蝉坊
がんばった二位がいたから出た記録  蚤助
稀勢も去り伸びる芽がない茨城県  純一
給料が下がり始めて子が伸びる  孤衾若衆
禁煙中なにげに伸びる手に楊枝  芳男
腱鞘炎心当たりの孫抱っこ  蝉坊
検診で腰が伸びずにチョイ背伸び  ちどり
腰伸ばし雪かき休む目に新芽  霜降
炬燵出て伸びして砂へ向かう猫  蝉坊
再任用辞令だけが積みあがる  孤衾若衆
支持率へすごく便利な自衛隊  蝉坊
しだれ梅横に伸びても花を付け  芳男
★ シニアでも伸びしろあると誘う塾  純一
受験時に金積む親と伸ばす羽根  純一
背伸びした分強まる風当たり  蚤助
背伸びしたガキも今パパいい大人  純一
★★★ つま先で立って息子に意見する  良弘
爪切りの記録で判る好不調  蝉坊
爪伸ばし形整えいざ出陣  篤子
定年が伸びて寿命が縮まって  小心居士
★ 年ごとに思い出の影のびていく  ちどり
年ごとにとがって伸びる妻の角  小心居士
なんとなく鼻の下だけ伸びている  孤衾若衆
伸びきった堪忍袋が空になる  孤衾若衆
伸びざかり親が着ている子のお古  猫じゃ猫じゃ
伸びしろを可愛がれない人不足  蝉坊
★ 伸びしろを残したままで引退し  駄作
伸び悩む子が父の背を越して春  良弘
伸び悩む息子の出世孫の丈  小心居士
伸びるひげはげる頭と反比例  猫じゃ猫じゃ
髭と爪伸びてる証ここだけか  純一
火の車知らず乳飲み子欠伸する  蚤助
風船を仕事にしたら肺に穴  蝉坊
夫婦でもまごの手伸びる背の痒み  芳男
ふるさとの味に伸びてくボクの箸  蚤助
ほめられて伸びるはずの子からきじに  猫じゃ猫じゃ
まだ少し余裕ありますLサイズ  ちどり
まだ伸びるパンツのゴムと子の背丈  蚤助
真冬日に芽を伸ばしてる蘭が居る  篤子
無落雪伸びるつららが見当たらず  篤子
紋切りの祝辞が生んだ生欠伸  蚤助
横綱の伸びたひげにもひとしずく  猫じゃ猫じゃ
流行がわが家にも来てハイチーズ!  蝉坊
ローカル線縮んで伸びる新幹線  蝉坊
別れ話出てラーメン伸びている  蚤助


2月のお題/毎月25日締切り
1.「 豆 」 2.「 ばらす 」
出題・芳男さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表



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ただの蚤助「けやぐの広場」
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2018年12月 お題;「 年 」,「 願い 」 出題・裕雅さん

2019年01月24日 | 川柳

「 年 」

ああそれがどこに行ったかこれなんだ  芳男
あんなことありましたねでハイ終わり  孤衾若衆
言い訳は膝が痛いし腰痛い  芳男
医者は言ういいえすべては加齢です  猫じゃ猫じゃ
一年で芋を何トン呑んだやら  ちどり
内ポケットあるのを知った十年目  蚤助
エイプリル四月一日生まれの損  孤衾若衆
えとなかま引き継ぎ兼ねて年忘れ  猫じゃ猫じゃ
穏やかな年は事件を求めてる  孤衾若衆
お年玉見栄張り禁煙始めます  小心居士
かぶっても植毛しても年は取る  芳男
加齢なる歌手の変わらぬカンツォーネ  蝉坊
旧姓に戻りましたと賀状くる  蚤助
義理ひとつ果たし迎える年の暮  蚤助
クリスマス締切りなのか年賀状  純一
クリスマスリース外して松飾る  篤子
高齢化子供のような大人増え  駄作
ご年賀に歳暮で送った物届く  小心居士
★★ 子の名消えペット加わる年賀状  蚤助
斎場にオレの氏名のお弔い  蝉坊
十二支が全部言えない年になる  純一
常緑樹実は年中落葉樹  蝉坊
総括の果てに感謝がいてくれた  蝉坊
代表句選んでおこう退院日  蝉坊
妻のソバ解約されず年を越す  良弘
定年で妻も仲良く家事減らす  純一
年神よ素通りしてよもう十分  篤子
年ごとに頼みごとする知恵つける  篤子
年取ったな老母に言われ苦笑い  霜降
年の差があまり目立たぬ高齢者  孤衾若衆
年の差の新婚すぐにタメ口に  純一
年の瀬は爺婆だけで鍋つつき  裕雅
年よりも若いと言われ踊る母  久美子
突風に年輪ほどじゃない根っこ  蝉坊
ネクタイもお役御免の定年日  ちどり
年金と病気話題に付くお酒  良弘
年収を隠してみたいサラリーマン  裕雅
年齢を訊かれ年収答えてる  蚤助
飲み代は酒減ったのに薬買う  良弘
乗り自慢救急車対手術台  蝉坊
老け方をぐさりと突いた同い年  蚤助
豊年だ再選されて豊年だ  蝉坊
またひとつ秘密をもって年を越す  蚤助
窓口に笑顔で並ぶ年金日  孤衾若衆
見どころの兆しも見えぬ年男  蚤助
黙す貝成長線が語る危機  蝉坊
餅ついた筋肉痛も2年越し  小心居士
厄年と不運のせいにする始末  蝉坊
厄払いしたいが年に厄がない  純一
夢の中二十歳になって夢語る  霜降
よくできて惜しい誤配の年賀状  蚤助
よっこいしょ何をするにも口に出る  久美子
来年の分まで飲んだ大晦日  蚤助
来年もこの病院で会いましょう  小心居士


「 願い 」

あおり事故眼をそむけたくなる被告  蝉坊
あと2キロ痩減量したらビール飲む  小心居士
ありがとうこれを辞世にしたいもの  蚤助
一億で良いから一度当たりたい  篤子
AI車お願いすれば何処へでも  裕雅
絵馬だけど住所氏名は避けておく  純一
絵馬の字を読むため買ったハズキルーペ  久美子
落とし主現れるなと届け出る  蚤助
鬼笑うそういう願いばかりなり  蚤助
★ お祓いを終えた帰りの車事故  孤衾若衆
柿の実を残しといてと鳥願う  篤子
家族のはあるけど悩む願いごと  良弘
かつ丼を食べたら絶対自供して  小心居士
叶うよな願い探して初詣  良弘
願掛けで祈った人が健康に  孤衾若衆
願掛けて礼に来ないとボヤく神  純一
聞き過ぎて千手観音腕増える  孤衾若衆
雉の餌リンゴ半分1日に  篤子
逆走や暴走せずに眠りたい  純一
急アクセル一度は踏んでみたかった  蝉坊
去年より少し粘って願掛ける  良弘
九十までせめて八十歩きたい  猫じゃ猫じゃ
古希なのに酒と美食で健康願う  芳男
サンタさん頼んだ物と違う朝  久美子
ジャンボくじ願いに合わせミニやプチ  純一
積雪が20センチでブルよ来い  篤子
★★ そうだねーの同意が欲しい老い二人  ちどり
卒業の月までにする定期券  蝉坊
側近になって舌禍も一人立ち  蝉坊
そのうちに主権在民いじろうぜ  蝉坊
その額じゃ叶わないよと神が言い  駄作
大吉で無神論者も笑み浮かべ  蚤助
滝行をぬるいシャワーでする選挙  蝉坊
短冊の願いは全て飛ばされる  孤衾若衆
届かない星に願いのかすれ声  孤衾若衆
虹と共に消えてよゴーン・ザ・レインボー  蝉坊
願い事あれもこれもと若い顔  霜降
願わくば一生禿げずに終わりたい  篤子
願わくは平和に使え宇宙軍  裕雅
初詣無病息災ポンと打つ  霜降
早起きし流星群にも願かける  芳男
晩飯は大吉を引いたのが奢る  蚤助
「引き続き」目線の高いご連絡  蝉坊
編集もゲノムになると叩かれる  蝉坊
僕大っきいのすみれ小さいのジジサンタ  篤子
星にまで願いをかける宝くじ  猫じゃ猫じゃ
八百万の神にすがってまだ生きる  ちどり
病ダレ卒業願い神頼み  ちどり
止めてやるこれを吸ったら止められる  小心居士
夢枕人気はやはりお母さん  純一
良いみくじ出るまで神社ハシゴする  蚤助
欲捨てたならば願いは叶うかも  蚤助
ライバルも同じ神社で祈願する  蚤助
良縁を笹とツリーに懸け続け  蝉坊
連番でせめて一割確保する  芳男


●自由題

老け込んだオヤジが実は年近い  芳男


1月のお題/毎月25日締切り
1.「 古い 」 2.「 伸びる 」
出題・ちどりさん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表



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ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575

蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、
街あるきと川柳や歌への視点
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110





2018年11月 お題;「 空 」,「 歩 」 出題・純一さん

2018年12月02日 | 川柳


「 空 」

青芝生睡魔に雲を楽しめず  蝉坊
青空に胸膨らませた若い夏  霜降
空き缶で遊んだ日々はセピア色  駄作
秋空はいわしにうろこ魚(うを)尽くし  猫じゃ猫じゃ
暗雲を背に大臣の大看板  蝉坊
石破さん野党面して委員会  蝉坊
うまい空気深呼吸でも太りそう  蚤助
うるさ方隣りの席はいつも空く  蚤助
運動会雨雨降れと肥満児が  小心居士
★★★ お互いに空耳増えて見つめ合う  純一
お出かけを妻子も隠す雨夫  小心居士
海峡を往く白鳥へパカパカー!  蝉坊
(ロシア語で「さよなら!またね!」の意)
神様はきっと見てると夜空見る  純一
空っぽの頭が重い曇り空  篤子
空っぽのオツムになんで入らんの  蚤助
カラになる前に付け足す気の弱さ  孤衾若衆
空の巣を一網打尽スズメバチ  篤子
空瓶を並べて測る腹回り  孤衾若衆
空振りの人生だけど孫当たり  篤子
虚偽だらけスカイラインが哭いている  純一
★★ 空気読む達人なのに今独居  純一
空港で買った土産で重さ超え  芳男
公約は当落どちらも空手形  小心居士
声をかけ空似と気づき知らん顔  小心居士
この村は忖度ヒラメの縄張りで  蝉坊
ゴミ置場昨夜の缶と瓶と彼  蝉坊
サングラス空の頭によく似合う  蚤助
下町の路地からがいいスカイツリー  蝉坊
酒気帯びに命託し空の旅  裕雅
出張もオーバーブッキングで空手形に  裕雅
新婚のころは太陽いま空気  蚤助
死んだあと飛行機雲でゴーハワイ  霜降
新緑の過疎地の空に鯉のぼり  蚤助
人類が初めて見た月眺めてる  孤衾若衆
好きな娘(こ)の前では空気薄くなる  蚤助
棄てたのに壁見てしまう掛時計  蝉坊
スマッシュが空を切って準優勝  篤子
政治家も外注したい信頼度  蝉坊
前後から鳴り響く鐘空のクジ  芳男
送別会重い空気の地方行き  小心居士
空かけて飛行機雲になった友  猫じゃ猫じゃ
空々し記憶にないを繰り返す  猫じゃ猫じゃ
空の青鬱の気分をすわせてね  篤子
空弁で行った気になる安い旅  霜降
対岸のカリフォルニアの赤い空  蝉坊
隊をなし平和の空を訓練機  ちどり
ちょうど良い干し芋できる秋の空  芳男
停電の電子マネーは絵空事  ちどり
天高く妻だけ肥ゆる秋が来た  小心居士
点滴も空気も重く夜が更ける  ちどり
電灯を消して星空オンにする  蚤助
難問の前で脳みそ空回り  孤衾若衆
ニッサンに乗りセキスイに住むローン  蝉坊
日本晴れ「空よ」を鼻が唄う朝  蝉坊
発表会義理で空席埋めにいく  蚤助
パワハラを楽しむだけの白い家  蝉坊
フラミンゴ翔び発つ群に墜ちるもの  蝉坊
北斗星少しずらして季節替え  孤衾若衆
星語り都心は無理と自慢され  純一


「 歩 」

脚がつれ釣りに行けない太公望  蝉坊
アメリカの白黒みんな外来種  蝉坊
歩きたくないよ今日は万歩計  篤子
一日中タクシー乗って筋肉痛  孤衾若衆
一万にこだわり歩幅狭くなる  純一
いちゃもんをつけに世界をゆくカード  蝉坊
一歩づつ歩んだ結果ヒラのまま  小心居士
一歩また一歩歩まん狭窄症  蝉坊
裏のない力士で宇良がたまらない  蝉坊
駅伝でいざり歩みは誰のとが  猫じゃ猫じゃ
遅くても地に足つけてまだ生きる  純一
親孝行でした初立ち初歩き  蝉坊
カミさんに呼ばれ連れられバーゲンに  小心居士
キャラバンを思い出させるベンチャーズ  蝉坊
★★ 口数も計ってほしい万歩計  蚤助
暗い朝職質受けるウォーキング  純一
公園に歩きスマホでパパ子守り  裕雅
★ 高齢の五十歩百歩は大きな差  孤衾若衆
ゴーンゴーン時は過ぎ行く除夜の鐘  蝉坊
散歩する犬が引きずる肥満体  蚤助
★ 散歩道今日のピアノも同じ曲  蚤助
散歩道年寄りたちをごぼう抜き  霜降
すねた歩も裏返したら金になる  孤衾若衆
そのあまり重きに泣きて車椅子  蝉坊
その一歩ダイエットなの承知です  篤子
頼られるマイPCの疲れ気味  蝉坊
地下鉄の乗り換えやたら歩かせる  蚤助
「長征」を御存知ですか大統領  蝉坊
次の歩をどこへ置こうか崖っぷち  蚤助
妻と子と歩いた足にニベア塗る  霜降
何事も一歩が大事それが出ず  芳男
成り金の歩を握りしめ勝ち逃す  篤子
二歩進み三歩さがれば後がない  猫じゃ猫じゃ
乗り越せば歩いて来てよと凄まれる  芳男
弾む日は影颯爽と前を行く  ちどり
八甲田青森歩兵五連隊  蝉坊
晩秋もまだ夏休み歩数計  ちどり
ひと駅を歩くライブの余韻連れ  蚤助
「歩」のままで終えた人生悔いはなし  駄作
歩はいいなひっくり返ると偉くなる  小心居士
放蕩し歩に戻れなくなる成った金  芳男
歩道橋ないが歩道も時間切れ  孤衾若衆
★★★ 孫一歩12センチが踏む地球  ちどり
孫と爺歩く影に勢い映す  裕雅
マンションになっちゃったんだあの傘屋  蝉坊
未満児の手と手を握る母笑顔  孤衾若衆
無理をして歩いた疲れ二日後に  小心居士
もふもふの mof は可愛いのだけれど  蝉坊
予知不能歩きスマホの後避ける  純一
酔っ払うパパによく似た初歩き  蚤助
来世には知らぬ同士で歩きたい  小心居士
老夫婦歩み寄る知恵豊かなり  純一


12月のお題/毎月25日締切り
1.「 年 」 2.「 願い 」
出題・裕雅さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表



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2018年10月 お題;「 稲 」,「 かり 」 出題・猫じゃ猫じゃさん

2018年11月09日 | 川柳

「 稲 」

青田買い黄色い稲を白く売る  芳男
アフリカに米食べる人稲を刈る  篤子
稲妻が秋口になる鬼のぼけ  芳男
稲妻にヘソを押さえて孫笑う  純一
稲光一目惚れした君の今  純一
いなほ消えつがるが走る奥羽線  猫じゃ猫じゃ
稲穂とは間逆の姿勢偉い人  猫じゃ猫じゃ
稲穂哭く地震台風人も泣く  ちどり
稲子なら食えてカマキリつまめない  蚤助
稲穂干す若い夫婦が眩しすぎ  霜降
稲藁も売ってたホームセンターで  蝉坊
稲刈りの手伝いみんな米寿越え  小心居士
稲の華咲くまで花を摘まぬ妻  蝉坊
★ 風がいま通りましたと稲穂ゆれ  蚤助
カミさんの稲妻はしり家事開始  駄作
帰省して稲刈る息子背景に棚田が似合う妻を撮る 小心居士
経済も政治も知らず稲育つ  蚤助
国防を下りて登頂アタック隊  蝉坊
古代米色とりどりにスター描く  篤子
米作る二男の田んぼ売る長男  弧衾若衆
自家用は稲架掛け米と差別化し  ちどり
〆縄がツリー飾りになる予感  蝉坊
縄文を親子で駆ける足の跡  蝉坊
水田に溶け込む妻の肥満体  小心居士
すっごいよー子に引かれ見るコンバイン  篤子
世間には首(こうべ)を垂れぬ稲もある  弧衾若衆
台風が垂れた首を土下座させ  篤子
チラリ見て赤門稲門通り過ぎ  弧衾若衆
東京で暮らし稲穂の光知る  霜降
直会(なおらい)が済んで本家の無礼講  蝉坊
苗代のような海だよ松島や  蝉坊
難解と首をかしげる稲穂かな  猫じゃ猫じゃ
におのない刈田が続く里帰り  蝉坊
★ 農工のご縁寂れて五円玉  ちどり
農道で肩身が狭い牛を連れ  純一
春田植え秋稲刈りし後バイト  純一
一粒も米を捨てない非米食  蝉坊
百均に手綯(な)いの縄が見あたらぬ  蝉坊
ブランド米手厚く耕作出荷式  篤子
米国の狂気に占領国の鬱  蝉坊
変革は伸びても垂れぬ稲穂たち  芳男
有給で作った米も自給米  純一
宵祭りイナゴも踊るアセチレン  蝉坊


「 かり 」

朝イチで仮面の具合確かめる  蚤助
稲刈りを狙う台風やめてけろ  霜降
オレオレがカネと言うので鐘用意  小心居士
貸し借りが縁の切れ目になりにけり  猫じゃ猫じゃ
貸し借りのないまま夫婦破綻する  弧衾若衆
活躍は大統領の job じゃなし  蝉坊
刈り上げて民主人民絞り上げ  弧衾若衆
カリー食言わばインドのお味噌汁  蝉坊
狩人が八時に出かけ獲物なし  弧衾若衆
雁じゃなくヘリがV字で飛んでゆカァ  蝉坊
仮そめの姿のままに定年に  猫じゃ猫じゃ
借りた金返さなくてもみな資産  猫じゃ猫じゃ
借りた金返すときまで親友さ  芳男
借りた人すっかり忘れてまた貸して  篤子
借りてきた猫なのになにその態度  駄作
仮縫いの服も時間もなく終わり  蝉坊
仮歯だけ白く輝く高齢者  弧衾若衆
借り物に身体合わせていく通夜  篤子
借り物の競技で人気美人妻  純一
キノコ狩りだけで賑わう無人駅  蚤助
草を刈るじっちゃの名前正雄です  霜降
現世は仮の住処と破天荒  篤子
公園で遭った気がするオヤジ狩り  蝉坊
小銭でも妻に借りたら地獄見る  小心居士
詐欺できず仮想通貨がわからない  純一
酒が待つ渋柿を穫り赤み増す  芳男
舌を出す付けた仮面の裏で出す  蚤助
芝刈りに行き上役にシバかれて  蝉坊
借財はないが命を借りている  蝉坊
借家から定年間際の一戸建て  弧衾若衆
★★ 借金を完済したら鋭気消え  純一
糟糠の妻に返せぬ借りがある  蚤助
代作の代読を聞く翁長知事  ちどり
月明り仮面外して露天風呂  ちどり
★ 次に会う日取りとともに借りる傘  蚤助
唾つけて味見のフリする仮押さえ  芳男
通夜式に借りたお金を上乗せし  小心居士
東海の小島に遠い民主主義  蝉坊
独裁劇類猿界のことのよう  蝉坊
人間のバカ松茸もそのうちに  蝉坊
認知症もしももしものない寝顔  蝉坊
★★ 猫の手を借りて余計に増えた手間  蚤助
昼飯を昔も今も追っかけて  蝉坊
品格を棄てた政治は日給で  蝉坊
保証人ダメと言ってた親にする  純一
前借りが過ぎて恐怖の給料日  純一
真夏日のカリユシ似合う北海道  弧衾若衆
病葉に我を重ねて紅葉狩り  ちどり


自由題

日光浴徐々に干物になる気分  蚤助


11月のお題/毎月25日締切り
1.「 空 」 2.「 歩 」
出題・純一さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表



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2018年9月号 お題;「 熱・暑 」,「 病 」 出題・詠得笑さん

2018年10月06日 | 川柳

「 熱・暑 」

汗だくのリクルートスーツ夏の陣  ちどり
汗も出ず意識できない熱中症  芳男
暑い夏制したのは18歳  篤子
暑いねにアツイと返事なお暑い  ちどり
アツいのは気温と俺の体脂肪  小心居士
暑い夜はちらりお菊を見てみたい  霜降
暑さ去り雪の降るのを待つだけか  篤子
暑さぼけ水を飲んだの忘れてる  猫じゃ猫じゃ
あれこれの引出しにおれ新発見  蝉坊
哀れやな打算忖度ボス選び  蝉坊
上からも下からも来る日の強さ  芳男
栄光はスクールプロが好きらしい  蝉坊
S&B(ヱスビー)を選ぶ板橋区民です  蝉坊
O型の血が美味いのかうるさい蚊  弧衾若衆
大やけど見た目わからぬ恋の傷  純一
おだてられおやじキッチンピッカピカ!  蝉坊
カレーうどん真夏の汗をへこませる  蝉坊
歓楽の灯り蠢く熱帯魚  蚤助
キャンプ地の朝に流れるルールールルルー  弧衾若衆
毛皮脱ぎ暑さしのげぬいそうろう  猫じゃ猫じゃ
激論の熱気を冷ます缶ビール  蚤助
ゲリラ雨ヤバイさながらナイヤガラ  蝉坊
恋の熱熱さまシートを貼ってみる  霜降
甲子園仮病で応援熱中症  小心居士
甲子園砂は深夜に撒きたされ  小心居士
氷水今年は3度同じ店  篤子
酷暑越え越冬前に食い貯める  純一
このままじゃチケット買わぬ2020  弧衾若衆
サウナでも涼を求める汗っかき  芳男
じじの湯は肩まで浸かって真っ赤っか  篤子
秋分やあゝスポーツの醜聞や  蝉坊
翔平を観たくて命延ばしたい  蝉坊
暑気払いビアガーデンで熱中症  駄作
師走までためておきたいこの暑さ  猫じゃ猫じゃ
青春のページあの日のビートルズ  蚤助
なおみちゃんみんな混血サピエンス  蝉坊
熱冷めて残されたのは自己嫌悪  蚤助
熱視線送る才気の指し回し  詠得笑
ネットで買いネットで洗うこの浴衣  蝉坊
熱風を扇ぐだけならセンスなし 純一
ハグラン(霍乱)の蝉か突つくと翔んでゆき  蝉坊
番号をふられた娘らが舞い唄う  蝉坊
避暑に来て子の宿題をさせられる  蚤助
一目惚れペットショップに熱こもる  純一
打(ぶ)った手でついでに熱も計ってる  蚤助
ブドウ狩り元取りたくて肩痛め  小心居士
ブルゾンにハマりみやぞんそっちのけ  蝉坊
歩数計酷暑に今日も棚の上  蚤助
まず涙あふれ出てくる熱血漢  蚤助
真夏日の頭寒足熱どうするの  弧衾若衆
真夏日は一汗ごとのデトックス  ちどり
真夏より真冬がいいと思うかね  弧衾若衆
メダカからしたらおしゃれな熱帯魚  蚤助
夕方の試食残りに熱視線  純一
浴衣着て暑さも粋な屋形船  詠得笑
よさこいに蹴っ飛ばされる阿波踊り  蝉坊
40年熱は無くなり嫌気増す  小心居士


「 病 」

★★★ 青空を抱きしめてやる退院日  蝉坊
朝ダルで半分青い出勤簿  詠得笑
いつの間に九十超えたと母ぽつり  弧衾若衆
うらなりのサラブレッドで狭心症  蝉坊
確率が5割の病我が家無し  篤子
肩書が多すぎるよとカルテ言い  蚤助
加齢です医者に行くたび言われます  霜降
キッチンはコックピットさ老介護  蝉坊
金欠病嫌でもじきに慣れてくる  蚤助
薬たち勢揃いして番を待つ  純一
★ 敬老会名刺代わりの診察券  小心居士
血圧を理由に無理を通させる  蚤助
仮病でも医者を騙せる知識あり  純一
健康が戻るとドケチまで戻り  蚤助
恋患い百薬の長に頼りきり  篤子
高額の薬を処方医師病  芳男
膏肓に入れさせまいとドック入り  純一
自己嫌悪キングコールが背を擦る  蝉坊
焼酎のお湯熱すぎて熱酎症  小心居士
進行形肥満痛風糖尿病  詠得笑
好きなんだ何と言おうと好きなんだ  弧衾若衆
整形で増毛してよと無理を言い  芳男
せっかちな人がゆっくり病んでいる  蚤助
川柳の腕は上げないトミー・ジョン  蝉坊
大病院紹介されてめまいする  弧衾若衆
担当医医学書開き首ひねる  霜降
調子良くたまに通院してみるか  芳男
★ 通院にポイントカード欲しくなり  蚤助
付き添いのような顔して肛門科  蚤助
妻の待つ介護が嫌で退院せず  小心居士
投薬の管理職です老介護  蝉坊
ドクターもうまそうに吸う紙タバコ  弧衾若衆
年ごとに増える病名コレクション  駄作
年ごとに身も心にも病ダレ  ちどり
並べると人生見える既往症  弧衾若衆
難病をさらりと告げる医者見つめ  弧衾若衆
日曜日サザエさん見て鬱になり  小心居士
ねママぼく謝罪会見立派でしょ?  蝉坊
脳みそはお出かけ中の花粉症  蚤助
農薬にこうべを垂れる秋祭り  蝉坊
反省の色は見えない肥満体  蚤助
病院ははっきり言える年のせい  猫じゃ猫じゃ
病気かも地球はすでに青い顔  蚤助
病欠の顔が映った土俵下  蚤助
病窓の青空暮れて赤ネオン  蝉坊
病名に老人性は不要です  ちどり
不摂生病は気からだけじゃない  純一
屁理屈も作り笑いも曲がる口  蝉坊
保険金白馬に乗って翔んで来る  蝉坊
毎日を百薬の長に生かされる  ちどり
孫たちの画像そこそこ老介護  蝉坊
麻酔薬生まれ変われとささやいた  蝉坊
モックンがほんとに「おくりびと」になり  蝉坊
病得ておじょんでまった鬼婆あ  篤子
病得て自愛の余生生き切って  篤子
病知り静かに死ねる機会得る  篤子
病無く百歳越えるばばとじじ  篤子
病みあがり笑えばつれる傷のあと  猫じゃ猫じゃ
病んでると認められればとがめなし  猫じゃ猫じゃ
四時間も待った治療が五分間  芳男
若夫婦看ていた家庭医学本  蝉坊
病葉の読みは歌手から教わった  純一


自由題

断捨離本新潮社から縛り上げ  蝉坊



10月のお題/毎月25日締切り
1.「 稲 」 2.「 かり 」
出題・猫じゃ猫じゃさん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表



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蝉坊「けやぐの道草横丁」
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2018年8月号 お題;「 ひかげ 」,「 半分 」 出題・修さん

2018年09月06日 | 川柳


「 ひかげ 」

赤信号待ってる間も日陰だね  篤子
明るすぎ日陰の女似合わない  篤子
今に見ろ日陰に潜むどす黒さ  弧衾若衆
いやな奴せめて影でも踏んでやれ  純一
ウサギ小屋ゴーヤ纏って夏凌ぐ  ちどり
裏日本陽の当たらない死語となり  弧衾若衆
★★★ 炎天下日陰づたいでお買い物  猫じゃ猫じゃ
炎天の日陰もみんなひび割れる  蚤助
★★ 落ち蝉よ唄い切ったか愛したか  蝉坊
おまえもか私物大学筋肉脳  蝉坊
陰だけがものの形を変えられる  弧衾若衆
陰ひなた使いこなせず日陰の身  小心居士
笠地蔵のように台風列で来る  蝉坊
加算して入学させて日陰者  芳男
兄弟を送り肥やしになる林檎  蝉坊
公園の日陰満員営業マン  小心居士
木漏れ日を追ってじわじわ動く腰  弧衾若衆
ゴルフでも暑さ対策木陰行く  純一
雑踏が働きやすい都会蟻  蝉坊
山陰といわず出雲という気骨  蝉坊
残暑なお日陰に注ぐ蝉しぐれ  蚤助
資産家に飼われてみたい猫あくび  蝉坊
戦場の枯木に逢い引きの記憶  蝉坊
祖母の愛優しい笑みとドクダミ茶  純一
大国がパワハラ国に成り果てる  蝉坊
田中(タナガ)さん早(ハエ)ぐ下りろと岩木山  蝉坊
定年後晴れて日かげを抜け出した  霜降
定年後日なたは妻に任せてる  純一
天幕に蒼穹観えぬご来賓  蝉坊
取り忘れ半分以上は日陰から  芳男
七光りいやで灯台守りになり  蝉坊
熱風に日陰でそっと息を吐く  ちどり
バーベキュウ火加減できず炭になり  芳男
花道に並べ男の葬儀花  蝉坊
日当たりと日陰できれば半分こ  篤子
日陰から出たての蝉が熱中症  小心居士
日陰から出るに出られぬダンゴムシ  小心居士
日陰だが電柱の陰細すぎる  純一
ひかげでもしっかり花を咲かせてる  駄作
日陰なら破裂しないですむ浮き輪  蝉坊
日の当たるポストの陰の涙達  霜降
昼休み日陰に眠る戦士たち  猫じゃ猫じゃ
冬嫌い炎天下では夏嫌い  蚤助
★★ 振り向いて日傘男子の顔を見る  ちどり
街歩きサニーサイドが眩しすぎ  蝉坊
真夏日に日陰探してケンケンパ  篤子
満を持しじっと伺う次の椅子  霜降
猛暑日の昼の移動にひかげなし  芳男
猛暑日は妻の後ろを歩きます  小心居士
宵闇でお天道様の陰と知る  弧衾若衆
若者の夏に日陰のない海辺  蚤助


「 半分 」

飴玉を二人で分けろ涙出た  弧衾若衆
イチローも半分以上打ち損じ  蝉坊
受け容れることが介護のリスタート  蝉坊
★ 薄毛だが半額無理と理髪店  蚤助
美味そうなカット西瓜の夏が往く  蝉坊
えふりこき話半ばでしたり顔  純一
★★★ 老いてまた半人前になる不思議  純一
オオカミが半分潜む男ども  霜降
大相撲まだ半分は日本人  蚤助
お小言の半分君へ熨斗つけて  ちどり
お付きあいもて遊んだら来る孤独  蝉坊
勝てないよアマヤンモリとボッチには  蝉坊
君は右私左で聴くメロディ  篤子
クラス会顔が半分わからない  小心居士
警察が半分以下にデモ参加  芳男
恋の熱半分さめて電話切る  霜降
五十でも道半ばとは気がおもい  駄作
五分の二半分弱はこれぐらい  弧衾若衆
左右ともオラのノーミソ玉子味噌  蝉坊
★★★ 残念なDNAの混ぜ加減  ちどり
幸せの半分は妻おまけの子  弧衾若衆
仕事終え口も利かない漫才師  蝉坊
じじとばば孫の宿題半分こ  小心居士
支持率が5割で煮立つ赤坂亭  蝉坊
下ネタと呼ばれたくない下半身  蚤助
卒婚で愛半値以下得た自由  純一
ダイエット半分にして二人前  芳男
玉ねぎが今日と未来へ別れゆく  蝉坊
妻のあと入るといつも半身浴  蚤助
★ 釣り餌を半分にして指を刺し  芳男
肉球が半分黒い斑(ぶち)の猫  猫じゃ猫じゃ
野分けして半分青い落ちリンゴ  猫じゃ猫じゃ
ハイじゃなくロースクールへエリートが  蝉坊
剥げている半額にしろ散髪代  小心居士
半月弁当満月に置く待ちぼうけ  蝉坊
半開き寝ているように見えないが  純一
半分こすべてわければうまくいく  猫じゃ猫じゃ
半分こできる子どもが見当たらぬ  弧衾若衆
半分こ出来る人間育てたい  篤子
半分コにしてどちらも食べる妻  蚤助
半分こパパはスルーでいつもママ  ちどり
はんぶんこ人もワンコもおなじずつ  篤子
半分じゃ多すぎるかも議員数  蝉坊
ピーナッツ三粒になると生むいじめ  蝉坊
被災地に連れてかないの奥様を  蝉坊
人前にさらす心は顔半分  弧衾若衆
平成が半分超えぬシニア層  純一
まだ半分強がる残り時間だけ  弧衾若衆
満月が雲に半分半月か  篤子
メロン割る必ず妻が大きい方  小心居士
羊羹を割って両方食べる妻  小心居士
両断にしない野菜を好きなだけ  蝉坊
割り勘と言われピッチがおちる会  小心居士


自由題

酷暑でもまだ息してる悪しからず  ちどり
バーゲンで夏物買うと寒くなり  弧衾若衆


9月のお題/毎月25日締切り
1.「 熱・暑 」,2.「 病 」
出題・詠得笑さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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川柳と音楽、映画フリークの独り言。
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蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、
街あるきと川柳や歌への視点
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2018年7月号 お題;「 夏 」,「 流れる 」 出題・小心居士さん

2018年08月04日 | 川柳

「 夏 」

暑くても寒くてもムリ生きる幅  弧衾若衆
あったなら抜いてみたいな海の栓  蚤助
★★★ 異常なし大病院で涼む午后  蝉坊
打ち水は浴衣はしょってイケメンに  蝉坊
★★★ 大ジョッキあっぱれ夏を飲む女  蚤助
お隣の子等はしゃぐ声庭花火  ちどり
お化け屋敷よりも怖いよ朝帰り  蝉坊
思い切り切られて夏の庭の顔  蚤助
オリパラを観るか三途(さんず)で迷えるか  蝉坊
★ かき氷一さじごとに夏すくう  蚤助
蚊に食われ生きてることを確かめる  弧衾若衆
辛味噌と茗荷ですする冷奴  蝉坊
クーラーの音に負けない高イビキ  純一
クールビズ28℃じゃ暑いって  純一
サッカーの幕へ球音響き出す  蝉坊
ジジババがランドセル買う孫の夏  純一
重心が海側に寄るバスツアー  蚤助
節約はお休みしよう猛暑だよ  篤子
節約ももうこれまでだ冷房機  蝉坊
蝉聴かず近い真夏へ気が遠い  蝉坊
短パンとシャツだけでいて汗もかき  芳男
鎮魂の夏を歌丸和ませに  蝉坊
漬け込んだ胡瓜ばかりが食卓に  芳男
梅雨明けとともに始まる夏休み  蝉坊
遠い夏背のシミ語る恋の海  純一
図書館で1日過ごす暑い夏  小心居士
★★ 夏が来た婆ちゃんの首天花粉  ちどり
夏が来た昔楽しみ今苦痛  猫じゃ猫じゃ
夏が来た猛暑ですぐに秋を呼ぶ  小心居士
夏の海若大将が歌う恋  霜降
夏の虹かからなかった通信簿  蝉坊
夏みかんゴロゴロしてる坂の下  蝉坊
夏休み終わると財布冬休み  蚤助
夏休み猫が添い寝の昼下がり  猫じゃ猫じゃ
夏休みばかりか爺は四季休み  小心居士
夏休み孫の予定に爺合わす  小心居士
夏休み孫は喜び爺は泣く  小心居士
夏休みラジオ体操星三つ  猫じゃ猫じゃ
なんとなく蝉もバテてる炎天下  駄作
ねぶた見ず花火も見ずに夏が行く  久美子
年中で一番うるさい佞武多の夜  弧衾若衆
肌寒いうちに始まる夏バーゲン  篤子
パッとすぐ消える線香花火のような恋  蚤助
花火見て愛犬音がトラウマに  純一
半袖を七分に変えて夏すぎる  久美子
日傘から外れた肌の小麦色  篤子
ひと夏の恋捨て命大事にし  弧衾若衆
風鈴を吊るし近所の冷やかさ  弧衾若衆
祭り帯直してあげた認知症  蝉坊
真夏日は外に出れない北育ち  篤子
猛暑日が開ける公認ホームバー  蝉坊
猛暑日に電気とうなぎ急上昇  芳男
やっと来た夏暑すぎて秋よ来い  小心居士
来年は水着きるぞとダイエット  久美子
リリースを誓いますかと捕虫網  蝉坊
若者の影まで若い夏陽さす  霜降


「 流れる 」

愛という流す涙で落ちる人  弧衾若衆
汗がきらめく被災地のボランティア  蚤助
汗流し得たものだけを信じたい  蚤助
暑くても熱いお茶飲むばば育ち  篤子
あれもするこれもしたいと時流れ  芳男
★★★ 生き延びたそうめん元に戻される  純一
今は今時計係の貴乃花  蝉坊
ウインクが流れて当り堰に落ち  霜降
OBへ仕事を贈るサムライ・ブルー  蝉坊
鬼となる覚悟涙はすぐ乾く  蚤助
ガラクタの思いで流す断捨離で  芳男
川上へ届けて欲しい笹の舟  篤子
監督のスキンヘッドが減り始め  蝉坊
君思い灯籠流し見つめてる  久美子
黒四の放水ハート虹二重  ちどり
決勝戦投手も打者も玉の汗  篤子
現住所転勤ならば島流し  小心居士
号泣しタヌキになった君いとし  駄作
この旅路半端だらけで果てが見え  蝉坊
この春も時流に乗れず苦笑い  猫じゃ猫じゃ
子守唄ねろじゃねろじゃと老介護  蝉坊
笹船の作り方さえ忘れてる  久美子
ジェンダーは容れて男は蚊帳の外  蝉坊
小便も座って流せと再教育  芳男
女子高生暑さで顔がみなパンダ  小心居士
すっきりとその日暮らしの老介護  蝉坊
スポーツの汗が流していく虚飾  蚤助
星霜の流れせき止め友と会う  霜降
ダイエット汗流しすぎ熱中症  小心居士
男厨(だんちゅう)を力むと妻が肥大する  蝉坊
亭主にはGPSよりドラレコよ  蝉坊
定年で願うことなし流れ星  弧衾若衆
転勤で流れ流れてふりだしに  猫じゃ猫じゃ
どうせまたお友だちでしょカジノ法  蝉坊
灯籠も淀みで止まる過疎の村  弧衾若衆
ドン・ファンはホットコースで閻魔さま  蝉坊
長会議流れ作った人は消え  小心居士
流す汗皮膚炎起こす夏の時期  芳男
流れ星後で気づいた願い事  ちどり
流れ星願い長すぎ次を待つ  小心居士
流れ星願いはあるがジジ追えず  純一
懐メロは親世代のが心打つ  蝉坊
何もせず何も変わらず流れる日  ちどり
ニューモードもう来年の流行(はやり)売る  蚤助
人間の素晴らしいのは泣けること  蝉坊
禿げ頭流れる汗は柑橘系  弧衾若衆
ハモニカも吹き出しそうな超絶技  蝉坊
万物の流転を止める人の性(さが)  弧衾若衆
批判的ニュースは消して呑む議員  蝉坊
漂流はしても流されていない自負  蚤助
不器用に流れに棹をさしつづけ  猫じゃ猫じゃ
★ 舟遊びオール壊して漂流者  純一
ブランドが近づいて来る質流れ  純一
文科でも裏に流すか親の見栄  純一
★ 桃はもう流れてこないダムの川  蚤助
★★ 要注意息子が背中流すとき  小心居士


自由題

さあパット構えてはじく玉と汗  純一
脳みそも溶けだしていく油照り  ちどり


■8月のお題/毎月25日締切り
1.「 ひかげ 」,2.「 半分 」
出題・修さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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2018年6月号 お題;「 里山 」,「 割り勘 」 出題・伊閣蝶さん

2018年07月05日 | 川柳

「 里山 」

畦道に車乗り付け田舎顔  伊閣蝶
あの野山点景の児はどれもオラ  蝉坊
荒れ果てて変わる虫らの勢力図  純一
猪やかもしか通う田舎道  芳男
うさぎ去り道でき街でき汚染され  蝉坊
浦島や川もホタルも見あたらぬ  蝉坊
駅遠く住んでる所うやむやに  弧衾若衆
思い出も風の香りも手繰れない  純一
★ カブトムシ捕まえに行こうじじ隊長  篤子
木登りの上から望む大都会  伊閣蝶
急斜面傾きもせず人が住む  弧衾若衆
熊下りて美食に慣れて戻れない  純一
熊と俺竹の子取りに必死です  久美子
くまの胃に里山の柿ただひとつ  猫じゃ猫じゃ
蜘蛛の巣や毛虫を嫌う里散歩  伊閣蝶
合コンは里山がいい山ガール  蚤助
コスモスかレンゲで揉める休耕田  蝉坊
小鮒釣り命を学ぶあの魚信(アタリ)  蝉坊
里帰り心尽しが下駄で来る  蝉坊
里山がいつの間にやら太陽光  小心居士
里山で遊んだ頃も津軽弁  霜降
里山で風と緑の会話聴く  蚤助
里山にいても夕餉は海の幸  蚤助
里山に置き忘れたか純粋さ  純一
里山にガキの自分を置いてみる  純一
里山の風に吹かれて老いを知る  霜降
里山の今年を払う雪化粧  蝉坊
里山の里がなくなりただの山  駄作
里山の番付を聞くおじいさん  弧衾若衆
里山は僕の縄張り遠慮して  篤子
里山も呆れ権力症候群  蝉坊
里山も熊と分け合う蕨採り  ちどり
里山も元をただせば熊のもの  猫じゃ猫じゃ
里山や美しいのは響きだけ  猫じゃ猫じゃ
里山をいじっちゃだめと脱出組  蝉坊
猿猪熊に里山乗っ取られ  ちどり
三賞と幕内懸けて負け越して  蝉坊
食材のキノコ山菜里山で  伊閣蝶
青春のお釣り里山での出逢い  蝉坊
剪定も草刈もせず庭自慢  芳男
空の虫地の虫唱う里舞台  蝉坊
太陽光野にも山にも畑にも  小心居士
出稼ぎの熊を案じる金太郎  蚤助
田園の美観を保つ散布薬  蝉坊
人と熊境界線をやり取りか  篤子
別荘はクマも同居で緑濃く  芳男
マイカーを下りて振り向く村外れ  蝉坊
無人駅降りたら徒歩しかない村  蚤助
名水の流れたどれば過疎の里  蚤助
もうバスは春まで来ない雪の郷  蚤助
山でない街でもなくてヒルズだど  弧衾若衆
夕焼けの里山見せてくれぬ塾  蝉坊


「 割り勘 」

愛しあい仕事忘れていたルンバ  蝉坊
頭数幹事自分を入れ忘れ  ちどり
えー、ウッソー!だったら誘い断った  伊閣蝶
奢ったら二度と元には戻れない  純一
★★★ おごられるつもりで行った初デート  久美子
「オレが出す!」後輩前に見栄を張る  伊閣蝶
俺が出す成金の友側に置く  弧衾若衆
下戸の意地いざ割り勘武者震い  霜降
ケチだねと不満たらたらケチ女  伊閣蝶
高額のつまみで対峙下戸のオレ  伊閣蝶
★★★ コーヒーを割り勘にして恋終わる  蚤助
国境も人種もないといわぬ神  蝉坊
支給日にチョイ飲みで見る良き仲間  純一
死と金はもて遊んだら遊ばれる  蝉坊
シニアにはスマホ清算やばすぎる  純一
終宴の鐘が割カン割カンと  蝉坊
女子だからあまり飲まぬと思うなよ  弧衾若衆
生活費割り勘にしてと妻の愚痴  芳男
体重計二つに乗るとぐんと痩せ  蝉坊
妻を看るせめて人生半分コ  蝉坊
天守閣最重要なデモクラシー  蝉坊
ノーベル賞くれないならば核やめない  蝉坊
飲み放題割り勘でという倫理  芳男
飲めないと言っておいたら得をした  弧衾若衆
飲んだ量瞬時に分かるアプリ出た  弧衾若衆
人柄がドーモ?でもたれ合う二人  蝉坊
ふさわしい人だけでいい議員数  蝉坊
米朝の高座にのぼる三枚目  蝉坊
万札をこれ見よがしに出すオヤジ  伊閣蝶
迷コンビ曲がった口と下手な口  蝉坊
割り勘が割高になる下戸の俺  小心居士
割り勘だ言った上司が見つからず  霜降
割り勘で相手のグラス数えてる  久美子
ワリカンでどうぞとうたう大吟醸  蝉坊
割り勘にして割り箸が忙しい  蚤助
割り勘に体重制を提案し  猫じゃ猫じゃ
割り勘に負けないように昼を抜く  純一
割り勘のアプリ幹事を慰める  蝉坊
割り勘の計算レジにしてもらう  蚤助
割り勘の言葉で量る部下上司  純一
割り勘の端数こだわるおなご会  猫じゃ猫じゃ
割り勘の端数処理で恩を売る  芳男
割り勘の端数で喧嘩別れをし  小心居士
割り勘の端数は愚痴の多い君  ちどり
割り勘のはずの相手が酔いつぶれ  蚤助
割り勘のひとり反旗を翻す  蚤助
割り勘の元をとる気ではらこわし  猫じゃ猫じゃ
割り勘へ下戸と女子(おなご)は割り引かれ  蚤助
割り勘やあいつアワビでわたしゲソ  猫じゃ猫じゃ
割り勘をしてはくれない自然界  蝉坊
割り勘を払ってやっと仲間入り  篤子
★ 割り切れてまた盛り上がり二次会へ  ちどり
割り切れぬ端数を払い割り切れぬ  駄作
割り算は菓子だと早い小学生  蚤助


自由題

総会で悲喜こもごもの新人事  純一
大好きな人から貰う麦粒腫(ものもらい)  蚤助


■7月のお題/毎月25日締切り
1.「 夏 」,2.「 流れる 」
出題・小心居士さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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2018年5月号 お題;「 つむ 」,「 はらはら 」 出題・芳男さん

2018年06月06日 | 川柳


「 つむ 」

愛猫のあくびが移る詰将棋  蚤助
悪の芽を摘み取るはずが植えられる  小心居士
★★★ ウニイクラ皿数競う孫とジジ  ちどり
★ 駅頭に傘塚築くゲリラ雨  蝉坊
閻魔様徳を積みます極楽で  霜降
大人への研鑽を積むウヰスキー  篤子
親の夢だけ詰めるランドセル  蚤助
愚かさを積むと私の現在(いま)になる  蚤助
片付け本終活本も積読本  ちどり
恋バトル先を読めずに詰め切れず  霜降
賽の河原何度積んでも石崩れ  弧衾若衆
先見えた極楽目指し功徳つむ  弧衾若衆
山菜も天寿を憩う植物園  蝉坊
下積みの苦労でつけた芸の幅  蚤助
下積みを重ねてきたが上見えず  純一
人生を詰むとき言わぬ負けました  弧衾若衆
スルガではかぼちゃの馬車に嘘を積む  純一
忖度を重ねた日々がなつかしい  小心居士
タンポポを摘んで戻った我が息子  篤子
中流がいっぱい詰まる冷蔵庫  蚤助
詰まらない王をふところへぼ将棋  猫じゃ猫じゃ
積み上げた虎の子ねらういいはなし  猫じゃ猫じゃ
積み過ぎた嘘の腐敗が出す異臭  蝉坊
積み立てた貯金見つけて舞い上がる  純一
★★★ 詰め放題欲が袋を突き破る  蚤助
積ん読に馴染んで眠るパスポート  蝉坊
積ん読へコロリ転げた縛り紐  蝉坊
店頭のワラビに映る郷の丘  蝉坊
伸びる芽を摘み育てたか我が息子  篤子
白昼夢蕎麦に振り積む唐辛子  蝉坊
恥ずかしい忖度だけが得たスキル  駄作
花柄を摘んで寂しくなった庭  篤子
バナナ積みイデデイデデと漕ぐボート  蝉坊
パワハラで経験を積む言い訳  芳男
半分は他人が指して負け将棋  蚤助
ひとことが積もり積もって仲違い  蚤助
一晩に役満三っつ自獏(つも)るヤツ  蝉坊
夫婦喧嘩いつもトイレで詰まされる  小心居士
吹くヤマセ賽の河原の石の音  蝉坊
布団には小春日和が詰まってる  蚤助
踏まれても伸びる芽を摘む世は流れ  芳男
縁(へり)さえも躓くような歳になり  小心居士
孫の声積んで生きよう今日からは  篤子
名人が駒を指せずに目をつむり  芳男
持て余す雑草を積む雨上がり  芳男
やっと来た年金満額支給年  小心居士
病知る孫と積み木で手に震え  純一
雪ぁ解げでツーム青森ぁどさ行たべ?  蝉坊
良妻の弥三郎節がけたたまし  蝉坊
★★ レシピ本積んでる横でスマホ見る  小心居士
練習を積むだけじゃ無理フェアプレー  純一


「 はらはら 」

言い訳を吟味する妻という関所  蚤助
★★ 家中が息止め見入る孫一歩  ちどり
息継ぎを忘れてしまう心電図  蚤助
息をのむ上司のヅラがずれている  小心居士
嘘ピョーンでごまかし逃げた帰り道  篤子
内弁慶外じゃできない仁王立ち  蝉坊
★★ 映画より尿意のほうに気を取られ  駄作
エンジェルの足を引っ張る打撃陣  蝉坊
★ おしまいになるとせわしい砂時計  蚤助
お転婆な母に似た娘がまた産まれ  蝉坊
お辞めなさい曲がった口が治るかも  蝉坊
家内事故大爆発だチン玉子  蝉坊
彼連れて来なくていいよしばらくは  純一
血圧の違う薬が同じ色  弧衾若衆
血圧を計る前から血が上る  純一
健診でメタボの基準はらはらで  芳男
桜花咲くか散るかを待つ親子  純一
桜花春の嵐にはらはらと  篤子
酒好きの花びら猪口の中に散る  蚤助
★ 残額に間に合ってくれと願うレジ  篤子
受験料筋肉脳をのさばらせ  蝉坊
女子会で楽しみすぎてシンデレラ  篤子
素人の剪定若葉はらはらと  芳男
信号機杖の歩調を急がせる  蚤助
スマホ買うカタカナ説明意味不明  弧衾若衆
すれ違う元カノの目が妻を刺す  弧衾若衆
青春のスター逝く記事目に涙  霜降
大統領署名(サイン)はV!V!乱高下!  蝉坊
血の色のオリーブ実るパレスチナ  蝉坊
★ 妻の呼ぶトーンで動悸早くなる  小心居士
冷たい風涙はらはら朝散歩  篤子
慣れてても動悸止まらぬ離着陸  純一
花手向け鉄路をめぐる点と線  蝉坊
ハラハラが安堵に変わるドッグかな  小心居士
はらはらがドキドキに変えた金メダル  芳男
はらはらと落とす涙で男落つ  猫じゃ猫じゃ
はらはらと散るさくらばな札ならば  猫じゃ猫じゃ
はらはらと母から今が零れ落ち  ちどり
反社会大学だったこと露呈  蝉坊
非常時も妻は化粧を忘れない  蚤助
ヒステリーお財閥より三代目  蝉坊
病状は見舞いの客の数で知り  蚤助
弁解が長くて徐々に増す疑惑  蚤助
ボーナス前給料前の姑(はは)襲来  篤子
間違いと知りつつ先へ行くスリル  蚤助
娘待ちいらつく父と諭す母  純一
眼が泳ぐ娘外泊したいと言う  弧衾若衆
目を凝らし受験番号追いかけた  霜降
山口くんバカヤローだと認知症  蝉坊
嫁舅孫がなんでも言いふらし  小心居士
乱気流熱いコーヒー手で押さえ  弧衾若衆


自由題

責任は下に押し付け言ってない  ちどり


6月のお題/毎月25日締切り
1.「 里山 」 2.「 割り勘 」
出題・伊閣蝶さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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ただの蚤助「けやぐの広場」
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2018年4月号 お題;「 乗る 」,「 ふわふわ 」 出題・ちどりさん

2018年05月04日 | 川柳

「 乗る 」

荒波にゴール寸前呑み込まれ  蝉坊
勢いでのった結婚このとおり  弧衾若衆
石積んで三途の船を沈めたい  弧衾若衆
上野行き希望に乗った十八歳  霜降
上を見る癖を詐欺師が狙ってる  蝉坊
嘘つきを棄てるトラック数千台  蝉坊
「美味しい!」に乗って嬉しい茶の間シェフ  蝉坊
お手モリの不沈空母が沈みカケ  蝉坊
お友だちの乗りがホラーになっちゃった  蝉坊
おばちゃんが腹へこまして体重計  小心居士
オレオレをからかううちに乗せられルーム  小心居士
★ 会社では波に乗れずにいるサーファー  蚤助
銀行員投資話で夢に乗せ  霜降
★★ グリーン車も同じ時刻で到着し  弧衾若衆
車椅子乗って気付いた思いやり  純一
黄砂舞うどうも最近目が黄色  蝉坊
さすがニッポン!役所を語るアイドル系!?  蝉坊
自転車を教えた孫に手を引かれ  純一
シニア事故免許買上げして欲しい  純一
女性専用車へ戸籍忘れない  蝉坊
★ 知らぬ間に足で拍子の古い曲  芳男
新幹線乗車短かく高車賃  芳男
信頼度墜ちても空路ご夫妻で  蝉坊
相撲取り女性を乗せること禁ず  蝉坊
相談に乗った上司の薄笑い  小心居士
体重計絶対体重には遠い  蝉坊
タクシーは優先しない非免許者  蝉坊
ただ緊張グランクラスの三時間  弧衾若衆
玉の輿乗ったつもりが乗られてた  小心居士
妻の乗る体重計が可哀そう  蚤助
添乗員あごで人数確かめる  蚤助
飛び乗って降りたい駅は通過中  ちどり
日報があった!けっぱれ!東奥日報!  蝉坊
乗せてって先に言われて運転手  篤子
乗ってやる可愛い孫のつく嘘に  篤子
乗り降りで孫の喧嘩は世の縮図  芳男
乗りかけたうまい話はサギかもよ  猫じゃ猫じゃ
乗り損ね素知らぬふりのよっぱらい  猫じゃ猫じゃ
乗る船を間違えヒラで定年を  小心居士
80を過ぎて息子に譲る鍵  久美子
★★ 人恋し乗った振りする詐欺電話  ちどり
病棟へ廃品回収車の連呼  蝉坊
太っても痩せても同じバス料金  小心居士
船釣りで酔った撒き餌で釣りあげる  純一
ブランコにのるのらないで恋芽生え  弧衾若衆
ボーナスの出る人たちと乗る電車  蚤助
僕できる羽生選手のクルクルが  篤子
★★ 夜行バス他人(ひと)のいびきで徹夜バス  純一
★ 霊柩車初めて乗った高級車  蚤助
ローカル線車窓の景色独り占め  駄作


「 ふわふわ 」

アイドルに封印されたアンビシャス  蝉坊
朝帰り足はふわふわ気は重く  小心居士
今もっておふくろの味卵焼き  純一
エロい夢千々に乱れて佐渡の空  蝉坊
解散はないがあるかもクーデター  蝉坊
快復の願いも寄せて出すゼリー  蝉坊
軽すぎて羽毛布団は眠れない  弧衾若衆
カルメ焼膨らむほどに祖父の笑み  蝉坊
四月馬鹿「尻屋さミサエル落づだてな?」  蝉坊
釈明も女性蔑視の浅はかさ  蝉坊
白い雲目鼻を描いて動物園  篤子
好きな子の前で浮き立つ情けなさ  弧衾若衆
セクハラの国に五輪はそぐわない  蝉坊
洗髪後ふわふわもなく眼前の毛  芳男
育ってる埃の毬藻ドアの隅  ちどり
丹前に包まれて寝る祖母の家  弧衾若衆
タンポポの綿毛に耳をふさぐ子ら  純一
小さな眼綿毛の旅を応援し  篤子
独裁者ひざまづかせる独裁婦  蝉坊
ネコバスで木星土星を巡る旅  蝉坊
パウダーの雪は上達した気分  弧衾若衆
パスワード fuwafuwa に決め緩く生く  篤子
パティシエを初心無心にする指輪  蝉坊
歯も抜けてふわふわと聞くふがふが  芳男
春一番ふわふわ風船叩きつけ  篤子
春空に初夏を運んでいる綿毛  蚤助
陽に干した布団眠りを保証する  蚤助
陽に干して圧縮されてまた来年  芳男
美容院妻と娘がトイプードル  小心居士
風化した男社会が雪崩だし  蝉坊
風土遺産霞ヶ関の尻の火祭り  蝉坊
布団干しふわふわの夢連れてくる  ちどり
ふわふわがべとべとになる帰り道  久美子
ふわふわとタンポポぶらり家探し  猫じゃ猫じゃ
ふわふわとつかず離れぬ友と飲む  霜降
ふわふわとまどろむ時が桃仙郷  霜降
ふわふわな毛皮が好きな妻と猫  小心居士
ふわふわな夢見て飛んでベッド落ち  小心居士
ふわふわの仔犬の隣で眠る子ら  篤子
ふわふわの子猫もいつか猫又に  猫じゃ猫じゃ
ふわふわの布団意味なし子の寝相  純一
ボインは~!次官のためやナインやで~!  蝉坊
孫の手をはなれ風船一人旅  駄作
モンキチョウ脱走犯の視野を翔び  蝉坊
安ダウン脱いで抜けてる毛繕い  純一
臨月の母が子のため編む毛糸  蚤助
★★ 路地裏の話拾って飛ぶ綿毛  ちどり
綿あめの原価を知って起業する  弧衾若衆
綿あめをシェアして舐めた指どこへ  純一
綿菓子のようにふくらむ恋心  蚤助


■5月のお題/毎月25日締切り
1.「 つむ 」 2.「 はらはら 」
出題・芳男さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


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蝉坊「けやぐの道草横丁」
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2018年3月号 お題;「 卒業 」,「 開く 」 出題・小心居士さん

2018年04月06日 | 川柳

「 卒業 」

★ 明日からは女性で生きるシェービング  蝉坊
貴方から卒業しますと妻出てく  小心居士
家のローン終わって次は墓のローン  蚤助
歌えない仰げば尊しあの先公  弧衾若衆
「おにーさん!おねーさん!」卒業式がお気の毒  蝉坊
親卒業介護入門代替わり  ちどり
学割にさよならをした春の駅  蚤助
家事卒業したら何をしようかな  篤子
花粉飛び卒業式を脚色し  小心居士
訓辞には妻の潔白挿し忘れ  蝉坊
下戸辞めて飲み明かしたい時もある  篤子
恋心卒業するな老けちゃうぞ  霜降
今年こそ卒業したい花粉症  篤子
児一人にジジババ総出卒業式  ちどり
ゴロゴロとあんたはうちのデブリです  蝉坊
酒タバコ卒業します孫二十歳  小心居士
式終えて人事異動の噂飛ぶ  弧衾若衆
★★★ 授業料卒業証書が領収書  芳男
証書よりうれしいカレの金ボタン  蚤助
制帽を放り自由に生きてやる  蝉坊
卒業後開いた手帳に法事のみ  芳男
卒業で何も修めず再雇用  芳男
卒業と言ってごまかす怠け癖  蚤助
卒業の旅費を稼いで留年に  純一
卒業を願った絵馬を持ち帰る  小心居士
中卒の迎え溢れたああ上野  純一
★★ 定年になったら妻も家事をやめ  蚤助
定年を共に私も主婦卒業  篤子
天国をヘドロで洗う大津波  蝉坊
歳重ね卒業したいはにかみ屋  篤子
内閣も産業廃棄物になる  蝉坊
内定後卒業できず逆恨み  猫じゃ猫じゃ
内定後単位不足に青ざめた  純一
泣く担任さっぱりしてる主任たち  弧衾若衆
泣く担任やっと静けさ管理職  弧衾若衆
入学も卒業も着る一張羅  純一
花丸の付かぬ卒業書の所在  蝉坊
パレードもなくエジプトに砂が吹く  蝉坊
「はれのひ」の形見がやっとお披露目に  純一
部活終え初女子会へ引くルージュ  蝉坊
物欲を卒業したらコト消費  駄作
★ 部屋中に自主退学の趣味遺産  ちどり
欲しいのは卒業でなく合格だ  猫じゃ猫じゃ
めかし込むママの卒業式みたい  蚤助
雪かきを卒業しやっと春の風  霜降
雪解けの音が伴奏卒業歌  蚤助
予備校に卒業またず入学し  猫じゃ猫じゃ
レッスン料音大卒で釣り上げる  芳男
わが青春キャサリンロスは出てこない  弧衾若衆
悪ガキの卒園喜ぶ保母万歳  小心居士
悪ガキは卒業まではいい子ぶり  猫じゃ猫じゃ


「 開く 」

「開いてまーす!」訪問診療招き入れ  蝉坊
アルバムを開けばみんな若い笑み  霜降
うつうつの心の扉こじ開ける  弧衾若衆
老いというブラックホールが口を開く  篤子
お開きを感じ猪口からコップ酒  小心居士
カーテンを換えると街が愛おしい  蝉坊
開国をせまる右手につるぎあり  猫じゃ猫じゃ
開腹の医師に訊ねる肝の色  蝉坊
花粉でも美女の香りについ鼻が  純一
かみさんのスマホ開いた戻せない  小心居士
胸襟をひらいていつもふられます  霜降
★★★ 口開けたままで歯医者は返事させ  蚤助
口開けて寝たら粘膜接着剤  弧衾若衆
盃を重ねて探る打開策  蚤助
桜不散松陰先生大激怒  蝉坊
桜より鼻開いてる花見客  小心居士
四月からサラの手帳を夢で埋め  ちどり
★ 錠こわし開いた金庫中に鍵  猫じゃ猫じゃ
小心なトップに国が萎縮する  蝉坊
四六時中開いたトビラ閉めに行く  弧衾若衆
玉手箱開いたようだと鼻毛抜き  芳男
チューリップ開いたとたん玉切れに  猫じゃ猫じゃ
亭主関白玄関開けて入るまで  蚤助
天和を引き幸せな主婦となり  蝉坊
ドアチャイム鳴って開けたら丸い月  蚤助
特売日鍛えたダッシュ追う獲物  純一
肉食べて心を開く野犬の子  篤子
★ 野良猫に胸襟開く反抗期  蚤助
パーティーが趣味で友だちいなくなり  蝉坊
花開き鼻まで開く花粉症  小心居士
花見会気になる幹事雨模様  小心居士
ババ手って小さく開いた孫の口  篤子
開いたり閉じたりしないチューリップ  弧衾若衆
開いても勢いなく直ぐ座り  芳男
開くまで動線確認特売日  篤子
深爪が開けづらくした缶ビール  蚤助
不都合を隠し胸襟開くふり  純一
ふるさとが動いているよ活きホタテ  蝉坊
屁理屈を並べ立てては旗に礼  蝉坊
ポッカリと月下美人は夜開く  猫じゃ猫じゃ
本当に来てしまったのドア開けて  弧衾若衆
本開き同じ行数繰り返し  芳男
孫の口イクラ吸い込みご満悦  篤子
マスクして痒い目で見る満開日  純一
★★★ 窓開けてそっと掃き出す愚痴小言  ちどり
ママチャリの息を弾ます開店日  蚤助
目を開け言われて困るこの細目  純一
優先席開いた瞬間若者が  篤子
洋タンの汗の臭いへ春の風  蝉坊
リハビリの乙女の祈り開く指  ちどり
わが家計収支のグラフ鰐の口  駄作


自由題

参観日担任だけが汗をかき  弧衾若衆
叙勲ですまさかそんなのあるまーに  弧衾若衆
手相では読めない嘘が顔に出る  弧衾若衆


4月のお題/毎月25日締切り
1.「 乗る 」 2.「 ふわふわ 」
出題・ちどりさん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


《 関連 gooブログ 》

ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575

蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、
街あるきと川柳や歌への視点
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110




2018年2月号 お題;「 節 」,「 みる 」 出題・久美子さん

2018年03月08日 | 川柳

「 節 」

鬼の役変わってくれとパパ逃げる  篤子
鬼は外まいても鬼は家にいる  小心居士
★★ 鬼嫁のお面外して福は内  ちどり
改革だ革命だのと猫騙し  蝉坊
風穴を競う改憲ゲームかな  蝉坊
★★ 肩揉まれ知った女房の腕ッ節  小心居士
気がつけば節くれだった指となる  霜降
屈伸で関節の音リズム取り  芳男
クラス会だよ検診の前の晩  蝉坊
血圧が上がりだしたら節酒する  弧衾若衆
この時節見るものないねと盛り上がる  芳男
子離れの季節新芽に悟らされ  蚤助
暦より山見て爺は季節知る  小心居士
コンクールこぶしを効かせ低評価  弧衾若衆
三味の音が振り返らせる街歩き  蝉坊
上司嫌枝葉末節だけ指摘  純一
少子化に節分の鬼眉曇る  霜降
人生の節目にいつもカネか恋  蚤助
好きな季節(とき)訊かれて君のいる季節  蚤助
ストーブの置場知るころ春の風  蝉坊
性格が節目節目で曲げられて  小心居士
節句前あわてならべる内裏雛  猫じゃ猫じゃ
節制が足りず余剰の体脂肪  蚤助
節分会鬼の家族の災難日  ちどり
節分の豆は硬いと泣く奥歯  久美子
節分は柔和にしてる鬼夫婦  蝉坊
節分をせっぷんと読む中学生  弧衾若衆
節約をしてるつもりの無駄使い  久美子
その節はいつのことだよあんた誰  弧衾若衆
炊きたてに黒潮が舞う花鰹  蝉坊
中高大苦節十年過ぎただけ  純一
中国へ発注すれば?アルマーニ  蝉坊
長短の竹にも同じ節の数  蝉坊
貞節を一線と呼ぶセーフゾーン  弧衾若衆
当節と言ってもそれは5年前  蝉坊
隣組孤独死防ぐお節介  純一
のこってる節目三途の川渡り  駄作
初節句主役の孫とハイポーズ  蚤助
花かつおくしゃみで飛んで蝶になる  純一
晩節を汚さぬように何もせず  弧衾若衆
夫婦愛節目乗り越え強くなる  小心居士
★★★ 節穴が見逃している子のサイン  蚤助
節々が運動不足指摘する  純一
節々の痛み感じるお年頃  久美子
節々の痛み消えれば春が来る  猫じゃ猫じゃ
節よりも声が悪いと指摘され  弧衾若衆
プレミアム雑誌じゃないの?フライデー  蝉坊
僕なんかあるままーにの服だもん  蝉坊
孫が来て節目節目の神の加護  篤子
ミサイルは無論国産TAMIYA製  蝉坊
無理をして年相応の豆を食う  芳男
指の節ゴッツくなってスイートテン  篤子
リウマチが年末年始に酷くなる  芳男


「 みる 」

青虫が飛びたつ日までお付き合い  篤子
憧れを掴んだ者と逃した子  篤子
後五分時計睨んで潜り込む  篤子
あの動画ちょっと見ただけ5万円  芳男
アルペンを静かにさせるカーリング  蝉坊
命乞食(いのちほいと)物訊きながらストレッチ  蝉坊
お化粧の一幕物をタダで見る  蚤助
おさなごに見せてあげたい晴れ姿  猫じゃ猫じゃ
お出かけの妻の顔見て三歩退く  小心居士
お見舞いが帰ると息を確かめる  蝉坊
親つられ手を挙げている参観日  蚤助
オリンピック激戦見つめ寝不足よ  篤子
観客の程度にあわす今日のネタ  猫じゃ猫じゃ
観光地ガイドブックが歩かせる  蚤助
患者診ずパソコン見つめ薬出す  久美子
キルト展話題の作に群がる目  篤子
クラス会名簿見る手が遠ざかる  久美子
国民は従業員じゃないのです  蝉坊
再確認五輪の金観る再放送  芳男
★ 参観日立たせておきたい親も来る  蚤助
シャンシャンを見たくて並ぶ午前四時  純一
★ 手術前手鏡を出す妻の顔  弧衾若衆
少年が英雄を視たマスカラス  蝉坊
診察で痩せろと肥満の医師が言う  小心居士
診断の医者の眼鏡が汚れてる  蚤助
新聞の広告読んで世間知る  弧衾若衆
信頼が仁術となる高齢者  篤子
数時間待たせて診る2・3分  芳男
頭脳線ちょっと書き足しボケ封じ  ちどり
西部劇観ても持っても触れる法  蝉坊
そだね~とほっこり見せたメダル技  純一
地図アプリグルグル回し母迷子  久美子
チラシ視てさあ母ちゃんの料理番!  蝉坊
手相見が誘導してる悩み事  ちどり
手相見せリウマチありと告げられる  弧衾若衆
★ 手相見の吉凶まぜるさじ加減  ちどり
どうせなら笑顔見たいと見守る日  篤子
閉じた目によみがえる日々鮮やかに  霜降
ドタキャンの訳はツワリか妹よ  蝉坊
飛ぶ翼誂えてみる定年日  蚤助
虹の果ていつも見ていたあの瞳  霜降
ハウスより美顔観ているカーリング  蝉坊
羽生負けた羽生勝ったに首ひねる  純一
半ベソで見送る孫にばば涙  篤子
秘書頼み大臣席でイナバウアー  蝉坊
評論を聴くまでもない肥満体  蝉坊
不摂生一目で判るカーリング  蝉坊
孫が顔見せて財布を隠す爺  小心居士
孫立ってパパの写真が上手くなり  蝉坊
孫と見る回転寿司の皿の数  篤子
診たあとにためいきひとつ気にかかる  猫じゃ猫じゃ
美帆の姉見返しさせた菜那の名を  純一
眼の奥に潜む悪意を探してる  弧衾若衆
めんどうをみてくれるのはスマホだけ  駄作
予報より猫の顔見るうちの孫  小心居士
履歴書の加工が過ぎてあなた誰  純一


「自由題」

欅坂乃木坂よりも久栗坂  弧衾若衆


3月のお題/毎月25日締切り
1.「 卒業 」,2.「 開く 」
出題・小心居士さん


五十音順 / 会員による互選
★★★=天,★★=地,★=人
互選結果は翌月公表


《 関連 gooブログ 》

ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575

蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、
街あるきと川柳や歌への視点
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110