「炭」
アウトドア昔の着火の知恵が活き / 斜録
赤々と炭焼窯の適齢期 / 流美ん
あせるほど着火しづらいバーベキュー / 蚤助
イカスミはまだ我慢して彼と会う / 良弘
色白の真ん円お顔にキリリ眉 / 篤子
囲炉裏無く七輪無くて炭も無し / 久美子
△ 囲炉裏端昭和の顔で手をかざす / 霜降
鰻焼く煙も音も味のうち / 蚤助
お一人に一個付けたい活性炭 / 篤子
◎ ガスよりも炭火恋しと秋刀魚泣く / 小心居士
活性炭でも消せない加齢臭 / 伊閣蝶
カンダタが欲しいカーボンナノチューブ / 詠得笑
気に入りの火鉢で燃える父の炭 / 篤子
◎ 消し炭となって再起にかけてみる / 満太
原油高埃払って木炭車 / 蚤助
秋刀魚にはコンロ団扇と炭火かな / 小心居士
七輪に五徳十能炭が熾き / 蚤助
習字する我が子の硯プラスチック / 久美子
消臭炭辞職後我の姿見る / 伊閣蝶
神代といって眠れる樹を起こす / 蝉坊
炭おこす技が使えず灰になる / 良弘
炭喰うというがなるほど腹黒い / 蝉坊
△ 炭炬燵昔ばなしコじっと聞く / 蚤助
炭俵今じゃ季節のディスプレー / 霜降
炭で書きパンで消してるクロッキー / 伊閣蝶
炭の火でサンマを焼いて酒を飲む / 伊閣蝶
○ 炭焼きがオール電化の子に魅力 / 蝉坊
炭焼きが絶え果て山が荒れていく / 蚤助
炭焼きでピュッと泣いたねイカポッポ / 流美ん
炭焼きの小屋の跡地に木が繁る / 伊閣蝶
石炭のにおいを連れて旅に出る / 弧衾若衆
石炭もダイヤも同じ炭素だぞ / 小心居士
背筋伸び筆にふくます硯墨 / 弧衾若衆
△ 祖母遺す火鉢を金魚継いで住む / 駄作
D51よエネルギッシュにもう一度 / 流美ん
電化して脱臭剤で生き残り / 芳男
なにダイヤ?もとは同じく炭だろう / 伊閣蝶
肉よりも炭を自慢の焼き鳥屋 / 満太
にんまりと火鉢抱えて座る父 / 篤子
備長炭の焦げと思えば香ばしい / 霜降
冬晴れの朝は炭酸水のよう / 蚤助
振り袖が炭七輪の肉囲む / 流美ん
ボタ山の下には灰の積み重ね / 芳男
堀炬燵握り間違い娘の手 / 小心居士
股火鉢罪ない嘘に炭が撥ね / 蚤助
マッチ消し眉書く母の手にもシワ / 良弘
陸奥湾の魚へ俺の灰汁(あく)の味 / 蝉坊
飯炊きは今は釜の中に炭 / 斜録
燃え出すと黒焦げになる炭火焼 / 芳男
木炭が暖の主力の赴任先 / 小心居士
焼き鳥に太鼓判おす備長炭 / 篤子
焼き鳥屋炭よりガスでうまく焼け / 斜録
焼く炭を持って美大に来る受験 / 蝉坊
やっと燃え点いた途端にすぐ白く / 芳男
△ やはらかく裸婦がたたずむ木炭画 / 蚤助
柔らかなお茶を楽しむ長火鉢 / 伊閣蝶
雪だるま炭の眉毛で顔を変え / 弧衾若衆
雪だるま備長炭の眉キリリ / 蚤助
雪だるまやっぱり似合う炭目鼻 / 霜降
ログハウス炭ストーブで炙る夢 / 流美ん
悪い子はレジェスマゴスが炭喰わす / 詠得笑
「若い」
△ 赤とんぼ姐やの歳の妻は罪 / 詠得笑
アルバムの色あせる分若作り / 流美ん
△ アルバムの僕は若くて笑ってる / 良弘
上塗りをしてやり直しきくという / 蝉坊
オシドリも悔やむ若気の過ちを / 小心居士
お互いにまだ現役と仲間誉め / 伊閣蝶
同じ文字若さは「惚れ」で老いは「惚け」 / 蚤助
△ お若いと言われて老いを感じとり / 蚤助
解禁の二文字がボジョレ美味くする / 詠得笑
買ってでもしてみた苦労毛が抜けた / 芳男
カミさんは嫁と一緒に若作り / 小心居士
缶蹴りと素直に読めぬ若い人 / 芳男
還暦になっても席次変化無し / 駄作
還暦を超えても若い青年団 / 小心居士
酌むほどに若き日語る老いた父 / 流美ん
古希過ぎてしまった今も若大将 / 蚤助
五十代若いと言われ腹が立つ / 霜降
今年から優先席を離れてる / 良弘
探さずに直ぐに出てくる若いやつ / 芳男
車庫入れに若葉マークの脂汗 / 蚤助
受験生悩ます名称若年寄 / 斜録
職場では若いの範疇四十まで / 弧衾若衆
白髪無くヅラではないか疑われ / 弧衾若衆
信号が点滅すると走る君 / 久美子
過ぎし日の夫の雄姿を子に重ね / 流美ん
ステップが若き昔の曲に酔い / 流美ん
背なの子が若武者となり背をなでる / 流美ん
川柳を捻る頭にボケ知らず / 伊閣蝶
誰もみな今が一番若いのだ / 蚤助
同窓会その日は若い日に戻る / 小心居士
年上が一人もいないサヨウナラ / 弧衾若衆
何かある「若い」と息子語る日は / 流美ん
何もないけれど楽しい毎日が / 篤子
△ 何度でもやり直しきくあの世代 / 伊閣蝶
寝なくても済んでた頃が懐かしい / 伊閣蝶
派手すぎる嫁叱る妻若作り / 小心居士
反省し今となっては呑む欝飼う / 芳男
引きこもり君は若さの無駄遣い / 伊閣蝶
赴任地へ白髪を少し染めて行き / 満太
微笑みに薔薇色がある女子高生 / 流美ん
不味いメロン若かったねと言ってやる / 蚤助
◎ ままごとに今朝の小言が生き写し / 蝉坊
水の上歩こうとした若い日々 / 蚤助
水弾く肌の潤いつい嫉妬 / 伊閣蝶
芽キャベツが入りキャベツが青くなり / 蝉坊
萌える草テレビじゃ臭わない牛舎 / 蝉坊
屋根雪を牛若となり跳ね散らす / 流美ん
やめてくれ「まだ若いね」のお追従 / 伊閣蝶
△ 雪かきをTシャツでやる再雇用 / 芳男
夜明けまで飲んで仕事に行ったっけ / 久美子
ルージュ引く背中にアンチエイジング / 蝉坊
冷徹に数値が示す基礎代謝 / 伊閣蝶
老若がスマホ片手に右左 / 霜降
若い子のチーク真似しておてもやん / 久美子
若いって歳とらなくちゃワカンナイ / 篤子
△ 若いでしょ素顔で聞くな寝る前に / 小心居士
若いとは何歳までと首捻る / 霜降
若いねの意味を違えて怒る妻 / 良弘
若いねは嬉しお若いねは怒り / 斜録
若いのが先に床の間背に座り / 蚤助
若返りこまどり姉妹を師と仰ぐ / 霜降
若ければ許してしまう店の中 / 良弘
若さとは相対的に計るもの / 伊閣蝶
若白髪いつの間にやら年相応 / 斜録
若づくり優先席に座れない / 蚤助
若者の眼(まなこ)まっすぐ前を見る / 蚤助
若者よ熟女に土下座のチン回答 / 詠得笑
『自由題』
塩カルを撒いてもタイヤ運び出す / 小心居士
父逝って私の大分なくなった / 篤子
※ 五十音順 / 会員による互選 / ◎=天,○=地,△=人
アウトドア昔の着火の知恵が活き / 斜録
赤々と炭焼窯の適齢期 / 流美ん
あせるほど着火しづらいバーベキュー / 蚤助
イカスミはまだ我慢して彼と会う / 良弘
色白の真ん円お顔にキリリ眉 / 篤子
囲炉裏無く七輪無くて炭も無し / 久美子
△ 囲炉裏端昭和の顔で手をかざす / 霜降
鰻焼く煙も音も味のうち / 蚤助
お一人に一個付けたい活性炭 / 篤子
◎ ガスよりも炭火恋しと秋刀魚泣く / 小心居士
活性炭でも消せない加齢臭 / 伊閣蝶
カンダタが欲しいカーボンナノチューブ / 詠得笑
気に入りの火鉢で燃える父の炭 / 篤子
◎ 消し炭となって再起にかけてみる / 満太
原油高埃払って木炭車 / 蚤助
秋刀魚にはコンロ団扇と炭火かな / 小心居士
七輪に五徳十能炭が熾き / 蚤助
習字する我が子の硯プラスチック / 久美子
消臭炭辞職後我の姿見る / 伊閣蝶
神代といって眠れる樹を起こす / 蝉坊
炭おこす技が使えず灰になる / 良弘
炭喰うというがなるほど腹黒い / 蝉坊
△ 炭炬燵昔ばなしコじっと聞く / 蚤助
炭俵今じゃ季節のディスプレー / 霜降
炭で書きパンで消してるクロッキー / 伊閣蝶
炭の火でサンマを焼いて酒を飲む / 伊閣蝶
○ 炭焼きがオール電化の子に魅力 / 蝉坊
炭焼きが絶え果て山が荒れていく / 蚤助
炭焼きでピュッと泣いたねイカポッポ / 流美ん
炭焼きの小屋の跡地に木が繁る / 伊閣蝶
石炭のにおいを連れて旅に出る / 弧衾若衆
石炭もダイヤも同じ炭素だぞ / 小心居士
背筋伸び筆にふくます硯墨 / 弧衾若衆
△ 祖母遺す火鉢を金魚継いで住む / 駄作
D51よエネルギッシュにもう一度 / 流美ん
電化して脱臭剤で生き残り / 芳男
なにダイヤ?もとは同じく炭だろう / 伊閣蝶
肉よりも炭を自慢の焼き鳥屋 / 満太
にんまりと火鉢抱えて座る父 / 篤子
備長炭の焦げと思えば香ばしい / 霜降
冬晴れの朝は炭酸水のよう / 蚤助
振り袖が炭七輪の肉囲む / 流美ん
ボタ山の下には灰の積み重ね / 芳男
堀炬燵握り間違い娘の手 / 小心居士
股火鉢罪ない嘘に炭が撥ね / 蚤助
マッチ消し眉書く母の手にもシワ / 良弘
陸奥湾の魚へ俺の灰汁(あく)の味 / 蝉坊
飯炊きは今は釜の中に炭 / 斜録
燃え出すと黒焦げになる炭火焼 / 芳男
木炭が暖の主力の赴任先 / 小心居士
焼き鳥に太鼓判おす備長炭 / 篤子
焼き鳥屋炭よりガスでうまく焼け / 斜録
焼く炭を持って美大に来る受験 / 蝉坊
やっと燃え点いた途端にすぐ白く / 芳男
△ やはらかく裸婦がたたずむ木炭画 / 蚤助
柔らかなお茶を楽しむ長火鉢 / 伊閣蝶
雪だるま炭の眉毛で顔を変え / 弧衾若衆
雪だるま備長炭の眉キリリ / 蚤助
雪だるまやっぱり似合う炭目鼻 / 霜降
ログハウス炭ストーブで炙る夢 / 流美ん
悪い子はレジェスマゴスが炭喰わす / 詠得笑
「若い」
△ 赤とんぼ姐やの歳の妻は罪 / 詠得笑
アルバムの色あせる分若作り / 流美ん
△ アルバムの僕は若くて笑ってる / 良弘
上塗りをしてやり直しきくという / 蝉坊
オシドリも悔やむ若気の過ちを / 小心居士
お互いにまだ現役と仲間誉め / 伊閣蝶
同じ文字若さは「惚れ」で老いは「惚け」 / 蚤助
△ お若いと言われて老いを感じとり / 蚤助
解禁の二文字がボジョレ美味くする / 詠得笑
買ってでもしてみた苦労毛が抜けた / 芳男
カミさんは嫁と一緒に若作り / 小心居士
缶蹴りと素直に読めぬ若い人 / 芳男
還暦になっても席次変化無し / 駄作
還暦を超えても若い青年団 / 小心居士
酌むほどに若き日語る老いた父 / 流美ん
古希過ぎてしまった今も若大将 / 蚤助
五十代若いと言われ腹が立つ / 霜降
今年から優先席を離れてる / 良弘
探さずに直ぐに出てくる若いやつ / 芳男
車庫入れに若葉マークの脂汗 / 蚤助
受験生悩ます名称若年寄 / 斜録
職場では若いの範疇四十まで / 弧衾若衆
白髪無くヅラではないか疑われ / 弧衾若衆
信号が点滅すると走る君 / 久美子
過ぎし日の夫の雄姿を子に重ね / 流美ん
ステップが若き昔の曲に酔い / 流美ん
背なの子が若武者となり背をなでる / 流美ん
川柳を捻る頭にボケ知らず / 伊閣蝶
誰もみな今が一番若いのだ / 蚤助
同窓会その日は若い日に戻る / 小心居士
年上が一人もいないサヨウナラ / 弧衾若衆
何かある「若い」と息子語る日は / 流美ん
何もないけれど楽しい毎日が / 篤子
△ 何度でもやり直しきくあの世代 / 伊閣蝶
寝なくても済んでた頃が懐かしい / 伊閣蝶
派手すぎる嫁叱る妻若作り / 小心居士
反省し今となっては呑む欝飼う / 芳男
引きこもり君は若さの無駄遣い / 伊閣蝶
赴任地へ白髪を少し染めて行き / 満太
微笑みに薔薇色がある女子高生 / 流美ん
不味いメロン若かったねと言ってやる / 蚤助
◎ ままごとに今朝の小言が生き写し / 蝉坊
水の上歩こうとした若い日々 / 蚤助
水弾く肌の潤いつい嫉妬 / 伊閣蝶
芽キャベツが入りキャベツが青くなり / 蝉坊
萌える草テレビじゃ臭わない牛舎 / 蝉坊
屋根雪を牛若となり跳ね散らす / 流美ん
やめてくれ「まだ若いね」のお追従 / 伊閣蝶
△ 雪かきをTシャツでやる再雇用 / 芳男
夜明けまで飲んで仕事に行ったっけ / 久美子
ルージュ引く背中にアンチエイジング / 蝉坊
冷徹に数値が示す基礎代謝 / 伊閣蝶
老若がスマホ片手に右左 / 霜降
若い子のチーク真似しておてもやん / 久美子
若いって歳とらなくちゃワカンナイ / 篤子
△ 若いでしょ素顔で聞くな寝る前に / 小心居士
若いとは何歳までと首捻る / 霜降
若いねの意味を違えて怒る妻 / 良弘
若いねは嬉しお若いねは怒り / 斜録
若いのが先に床の間背に座り / 蚤助
若返りこまどり姉妹を師と仰ぐ / 霜降
若ければ許してしまう店の中 / 良弘
若さとは相対的に計るもの / 伊閣蝶
若白髪いつの間にやら年相応 / 斜録
若づくり優先席に座れない / 蚤助
若者の眼(まなこ)まっすぐ前を見る / 蚤助
若者よ熟女に土下座のチン回答 / 詠得笑
『自由題』
塩カルを撒いてもタイヤ運び出す / 小心居士
父逝って私の大分なくなった / 篤子
※ 五十音順 / 会員による互選 / ◎=天,○=地,△=人
▲夕やけだんだん・谷中銀座商店街
NHKドラマ「いつか陽のあたる場所で」の画面には
久しぶりに見入ってしまいました。 蝉坊