「 雨 」
憧れた晴耕雨読直ぐ飽きた 小心居士
紫陽花の葉を転げ落ち土に舞う 弧衾若衆
新しい靴はき部屋で雨恋う子 良弘
雨合羽妻がかぶるとアメッシー 小心居士
雨合羽ヒーローきどる児のジャンプ 流美ん
雨乞いが遠足を待つ子を泣かせ 蝉坊
雨乞いをした祈祷師の家流れ 小心居士
雨だれが居合のように首に落ち 蚤助
雨だれの軒下で松衣替え 芳男
雨だれを子守歌にし父を待つ 猫じゃ猫じゃ
雨粒もサッカー見てる雨宿り 流美ん
雨粒を真珠だという歌心 猫じゃ猫じゃ
雨模様迷う着替えにブーイング 流美ん
雨漏りに用心しろと夜尿症 蝉坊
雨漏りを直したつもりがひどくなり 小心居士
雨宿りお礼にビニール傘を買う 小心居士
雨宿り主旨を忘れて午前様 小心居士
雨やどり見れば先客紋白蝶 わすれ草
雨よけが完成したら好天気 芳男
雨上がり物干し台の白いシャツ 霜降
雨上がる陽光の下(もと)皐月闇 くにさん
雨が見た喜怒哀楽の人模様 蝉坊
雨が止み晴れると見える妻と傘 小心居士
★ 雨似合う街に産まれた晴れ女 篤子
雨の日は家にこもって愚痴を言う 霜降
★★ 雨降ってぬかるみになる夫婦仲 猫じゃ猫じゃ
雨降ってまた雨降って君がいる 良弘
帰り際やらずの雨に思案顔 猫じゃ猫じゃ
傘の花わたしの傘も咲きにゆく わすれ草
傘の骨一本折って雨上がる 蚤助
傘をさす老母(はは)に昔の雨が降る 蚤助
家事サボる言い訳はみな雨だから ちどり
君と会うので大きめな傘を出す 良弘
急な雨傘さす人のしたり顔 蚤助
急な雨二人うれしい傘のうち 駄作
今朝も無事伝えるために雨戸開け 蚤助
ゲリラ雨帰宅遠のく50分 くにさん
子も育ち飲み屋で過ごす雨宿り 芳男
桜花咲かせる雨が花散らす 篤子
五月雨が集まりすぎて土手崩れ 弧衾若衆
慈雨でさえ限度超えれば恨み買い 猫じゃ猫じゃ
ショパン聴く夜の静寂にゲリラ雨 流美ん
ずぶぬれの子の頭拭くやわらかさ 霜降
そっと傘隠し君待つ雨宿り 流美ん
外は雨今なら本音話せそう 蚤助
梅雨の部屋洗濯物でディスプレイ 蚤助
手のひらで確かめてみる雨模様 蚤助
出不精という虫になる雨景色 蝉坊
天と地を行ったり来たり洗い出す 弧衾若衆
投票日風雨が試す民主主義 蝉坊
友の死が届いて今日は雨になる 篤子
蛞蝓も溌溂とみる雨愛し くにさん
にわか雨いちどに開く傘の花 猫じゃ猫じゃ
春雨が大降りとなる自宅前 芳男
一粒の雨に救いの神を見る 弧衾若衆
ブランドの骨まで愛した傘がない 蝉坊
降り出して急に玄関遠くなる ちどり
弁当も雨宿りしたハイキング 蚤助
ボクの傘どうやら君が好きらしい 蚤助
棟上げに胸撫で下ろす雨男 流美ん
無理なのに傘に入れと肥えた妻 小心居士
恵みにも悪魔にもなり晴れを待つ 弧衾若衆
夕立が来るぞシャンプー用意しろ! 蝉坊
夜目遠目醜女に辛いビニル傘 詠得笑
ラブラブの傘がおののくホームラン 蝉坊
「 泳ぐ 」
足が出てガママインドが疼きだし 蝉坊
あんまりな言いがかりでも目は泳ぐ くにさん
イカにサバクジラも泳ぐ五月晴れ 猫じゃ猫じゃ
一夜明け金魚ねぶたに旅があり 蝉坊
犬かきでやっと過ごした宮仕え 蚤助
井の中で泳ぎ回るな蛙の子 猫じゃ猫じゃ
芋の子の仲間になりに行くプール 蚤助
イルカたち得意な泳ぎバタフライ 猫じゃ猫じゃ
魚柱離れて泳ぐ豪気者 猫じゃ猫じゃ
栄転も岸に上がれず底を見る 弧衾若衆
泳いだか流されたのかわからない 弧衾若衆
泳がせてアリバイくずすおみやさん 猫じゃ猫じゃ
泳ぐ鯉なんの苦労も無さそうだ 猫じゃ猫じゃ
泳げずに三途の川で断わられ 小心居士
泳げずに沈んだままの人生感 芳男
泳げない水中歩行で上がる息 くにさん
顔は母泳ぎは父のDNA 篤子
風吹くと親が保護する鯉のぼり 蝉坊
金槌は沈んで行く時目は泳ぐ 芳男
競争の世間抜き手で泳がねば 蚤助
去年よりプールを浅くした娘 良弘
疑惑あり泳がした妻金と消え 小心居士
草丈が伸びて犬たちシンクロに 篤子
結党し直ぐ解党で世を泳ぐ 芳男
鯉のぼり親の夢乗せちと重そう 霜降
こいのぼり人寄せ係で泳がされ 弧衾若衆
★ 子に泳ぎ見せたら浮き輪投げこまれ 小心居士
こりゃ深い必死にもがく青蛙 弧衾若衆
混浴を夢想し通うスイミング 蚤助
皿洗い椀を沈没させてみる 蝉坊
死ぬまでに一度ハワイで泳ぎたい 霜降
自分では泳いでいるが救助くる 小心居士
車窓から海女の間に見た人魚 蝉坊
シャボン玉虹色魅せて宙泳ぐ 流美ん
終章は競わずにいる自由形 蚤助
湘南をサザンの曲でひと泳ぎ 流美ん
上品に泳ぐと溺れそうになり 蚤助
新人は手とり足取り溺れ気味 芳男
スクランブル渡るだけでも溺れそう 篤子
裾泳ぐ曲に誘われ家事遠く 流美ん
盛装で泳ぐ金魚のような女(ひと) 蚤助
船室で泳ぐ姿が背後霊 芳男
遡上する鮭の風説流れ旅 蝉坊
鯛焼きを海に帰そと譲らぬ子 良弘
ついはしゃぎ泳ぎ過ぎたら滝の前 弧衾若衆
無くなったチョコはと泳ぐ目が教え 篤子
ネクタイを締めてノルマの海泳ぐ 蚤助
バーゲンの混雑上手く泳ぐ妻 小心居士
旗泳ぎ山菜香る道の駅 流美ん
バタバタと親の真似する子の泳ぎ 芳男
「部下なんだ」目が泳いでるイーメール 駄作
ほめるとこ探しあぐねて目が泳ぎ 蚤助
無念無想どうにも気になるビキニの娘(こ) 霜降
目が泳ぐ午前様の理由(わけ)訊かれ 猫じゃ猫じゃ
休み無く働く君は回遊魚 ちどり
夢さえも地べた這いずる平泳ぎ 詠得笑
酔いつぶれ床でクロールさせる水 流美ん
★ 四年生父とは別の更衣室 良弘
世の中を泳ぐつもりが泳がされ 小心居士
世渡りの上手の泳ぎ沈めたし くにさん
陸上はビキニ水泳ワンピース 蚤助
★ 老スイマー水から出れば杖をつき ちどり
わたし乗せ泳ぐ父の背二畳ほど わすれ草
自由題
君は花粉症だったっけと献花 蚤助
焼香にむせて遺影が咳払い 蚤助
たくさんの逸話残してグッドバイ 蚤助
良い席をとっておくよと先に逝く 蚤助
良い人と皆に言わせてほなお先 蚤助
以上、M氏に捧ぐ。
6月のお題
■「 嫁 」 ■「 半袖 / 夏の服装全般 」
出題;くにさん
五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表
▲ 「ラブラブの樹」
路地をゆくと突然現われ、びっくりして笑ってしまう、
オリジナリティあふれる樹形のランドマークです。
スダジイ/漢字表記なし/Castanopsis sieboldii/
ブナ科シイ属/常緑広葉樹/
いわゆる「椎の木」は本種/
実は小ぶりの典型的なドングリ/
「ラブラブの樹」はDC/ domestic“call”=家庭内呼称/です。 蝉坊
05/07/2014
東京・北区・滝野川4丁目
《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu0110
憧れた晴耕雨読直ぐ飽きた 小心居士
紫陽花の葉を転げ落ち土に舞う 弧衾若衆
新しい靴はき部屋で雨恋う子 良弘
雨合羽妻がかぶるとアメッシー 小心居士
雨合羽ヒーローきどる児のジャンプ 流美ん
雨乞いが遠足を待つ子を泣かせ 蝉坊
雨乞いをした祈祷師の家流れ 小心居士
雨だれが居合のように首に落ち 蚤助
雨だれの軒下で松衣替え 芳男
雨だれを子守歌にし父を待つ 猫じゃ猫じゃ
雨粒もサッカー見てる雨宿り 流美ん
雨粒を真珠だという歌心 猫じゃ猫じゃ
雨模様迷う着替えにブーイング 流美ん
雨漏りに用心しろと夜尿症 蝉坊
雨漏りを直したつもりがひどくなり 小心居士
雨宿りお礼にビニール傘を買う 小心居士
雨宿り主旨を忘れて午前様 小心居士
雨やどり見れば先客紋白蝶 わすれ草
雨よけが完成したら好天気 芳男
雨上がり物干し台の白いシャツ 霜降
雨上がる陽光の下(もと)皐月闇 くにさん
雨が見た喜怒哀楽の人模様 蝉坊
雨が止み晴れると見える妻と傘 小心居士
★ 雨似合う街に産まれた晴れ女 篤子
雨の日は家にこもって愚痴を言う 霜降
★★ 雨降ってぬかるみになる夫婦仲 猫じゃ猫じゃ
雨降ってまた雨降って君がいる 良弘
帰り際やらずの雨に思案顔 猫じゃ猫じゃ
傘の花わたしの傘も咲きにゆく わすれ草
傘の骨一本折って雨上がる 蚤助
傘をさす老母(はは)に昔の雨が降る 蚤助
家事サボる言い訳はみな雨だから ちどり
君と会うので大きめな傘を出す 良弘
急な雨傘さす人のしたり顔 蚤助
急な雨二人うれしい傘のうち 駄作
今朝も無事伝えるために雨戸開け 蚤助
ゲリラ雨帰宅遠のく50分 くにさん
子も育ち飲み屋で過ごす雨宿り 芳男
桜花咲かせる雨が花散らす 篤子
五月雨が集まりすぎて土手崩れ 弧衾若衆
慈雨でさえ限度超えれば恨み買い 猫じゃ猫じゃ
ショパン聴く夜の静寂にゲリラ雨 流美ん
ずぶぬれの子の頭拭くやわらかさ 霜降
そっと傘隠し君待つ雨宿り 流美ん
外は雨今なら本音話せそう 蚤助
梅雨の部屋洗濯物でディスプレイ 蚤助
手のひらで確かめてみる雨模様 蚤助
出不精という虫になる雨景色 蝉坊
天と地を行ったり来たり洗い出す 弧衾若衆
投票日風雨が試す民主主義 蝉坊
友の死が届いて今日は雨になる 篤子
蛞蝓も溌溂とみる雨愛し くにさん
にわか雨いちどに開く傘の花 猫じゃ猫じゃ
春雨が大降りとなる自宅前 芳男
一粒の雨に救いの神を見る 弧衾若衆
ブランドの骨まで愛した傘がない 蝉坊
降り出して急に玄関遠くなる ちどり
弁当も雨宿りしたハイキング 蚤助
ボクの傘どうやら君が好きらしい 蚤助
棟上げに胸撫で下ろす雨男 流美ん
無理なのに傘に入れと肥えた妻 小心居士
恵みにも悪魔にもなり晴れを待つ 弧衾若衆
夕立が来るぞシャンプー用意しろ! 蝉坊
夜目遠目醜女に辛いビニル傘 詠得笑
ラブラブの傘がおののくホームラン 蝉坊
「 泳ぐ 」
足が出てガママインドが疼きだし 蝉坊
あんまりな言いがかりでも目は泳ぐ くにさん
イカにサバクジラも泳ぐ五月晴れ 猫じゃ猫じゃ
一夜明け金魚ねぶたに旅があり 蝉坊
犬かきでやっと過ごした宮仕え 蚤助
井の中で泳ぎ回るな蛙の子 猫じゃ猫じゃ
芋の子の仲間になりに行くプール 蚤助
イルカたち得意な泳ぎバタフライ 猫じゃ猫じゃ
魚柱離れて泳ぐ豪気者 猫じゃ猫じゃ
栄転も岸に上がれず底を見る 弧衾若衆
泳いだか流されたのかわからない 弧衾若衆
泳がせてアリバイくずすおみやさん 猫じゃ猫じゃ
泳ぐ鯉なんの苦労も無さそうだ 猫じゃ猫じゃ
泳げずに三途の川で断わられ 小心居士
泳げずに沈んだままの人生感 芳男
泳げない水中歩行で上がる息 くにさん
顔は母泳ぎは父のDNA 篤子
風吹くと親が保護する鯉のぼり 蝉坊
金槌は沈んで行く時目は泳ぐ 芳男
競争の世間抜き手で泳がねば 蚤助
去年よりプールを浅くした娘 良弘
疑惑あり泳がした妻金と消え 小心居士
草丈が伸びて犬たちシンクロに 篤子
結党し直ぐ解党で世を泳ぐ 芳男
鯉のぼり親の夢乗せちと重そう 霜降
こいのぼり人寄せ係で泳がされ 弧衾若衆
★ 子に泳ぎ見せたら浮き輪投げこまれ 小心居士
こりゃ深い必死にもがく青蛙 弧衾若衆
混浴を夢想し通うスイミング 蚤助
皿洗い椀を沈没させてみる 蝉坊
死ぬまでに一度ハワイで泳ぎたい 霜降
自分では泳いでいるが救助くる 小心居士
車窓から海女の間に見た人魚 蝉坊
シャボン玉虹色魅せて宙泳ぐ 流美ん
終章は競わずにいる自由形 蚤助
湘南をサザンの曲でひと泳ぎ 流美ん
上品に泳ぐと溺れそうになり 蚤助
新人は手とり足取り溺れ気味 芳男
スクランブル渡るだけでも溺れそう 篤子
裾泳ぐ曲に誘われ家事遠く 流美ん
盛装で泳ぐ金魚のような女(ひと) 蚤助
船室で泳ぐ姿が背後霊 芳男
遡上する鮭の風説流れ旅 蝉坊
鯛焼きを海に帰そと譲らぬ子 良弘
ついはしゃぎ泳ぎ過ぎたら滝の前 弧衾若衆
無くなったチョコはと泳ぐ目が教え 篤子
ネクタイを締めてノルマの海泳ぐ 蚤助
バーゲンの混雑上手く泳ぐ妻 小心居士
旗泳ぎ山菜香る道の駅 流美ん
バタバタと親の真似する子の泳ぎ 芳男
「部下なんだ」目が泳いでるイーメール 駄作
ほめるとこ探しあぐねて目が泳ぎ 蚤助
無念無想どうにも気になるビキニの娘(こ) 霜降
目が泳ぐ午前様の理由(わけ)訊かれ 猫じゃ猫じゃ
休み無く働く君は回遊魚 ちどり
夢さえも地べた這いずる平泳ぎ 詠得笑
酔いつぶれ床でクロールさせる水 流美ん
★ 四年生父とは別の更衣室 良弘
世の中を泳ぐつもりが泳がされ 小心居士
世渡りの上手の泳ぎ沈めたし くにさん
陸上はビキニ水泳ワンピース 蚤助
★ 老スイマー水から出れば杖をつき ちどり
わたし乗せ泳ぐ父の背二畳ほど わすれ草
自由題
君は花粉症だったっけと献花 蚤助
焼香にむせて遺影が咳払い 蚤助
たくさんの逸話残してグッドバイ 蚤助
良い席をとっておくよと先に逝く 蚤助
良い人と皆に言わせてほなお先 蚤助
以上、M氏に捧ぐ。
6月のお題
■「 嫁 」 ■「 半袖 / 夏の服装全般 」
出題;くにさん
五十音順 / 会員による互選 /
★★★=天,★★=地,★=人 / 互選結果は翌月公表
▲ 「ラブラブの樹」
路地をゆくと突然現われ、びっくりして笑ってしまう、
オリジナリティあふれる樹形のランドマークです。
スダジイ/漢字表記なし/Castanopsis sieboldii/
ブナ科シイ属/常緑広葉樹/
いわゆる「椎の木」は本種/
実は小ぶりの典型的なドングリ/
「ラブラブの樹」はDC/ domestic“call”=家庭内呼称/です。 蝉坊
05/07/2014
東京・北区・滝野川4丁目
《 関連ブログ 》
● ただの蚤助「けやぐの広場」
川柳と音楽、映画フリークの独り言。
http://blog.goo.ne.jp/keyagu575
● 蝉坊「けやぐの道草横丁」
身のまわりの自然と工芸、街あるきと川柳への視点。
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