さくら染め一度は見たい九月尽
9月4日(日)まで富山県水墨美術館で開催されていました
「しむらの色 神話の誕生 染色家 志村ふくみ・洋子展」へ
行ってきました。
以前、読んだ本で志村ふくみさんが
桜の花の色を染め出すには、桜の花が咲いているときの木の皮でないと
だめです。
木全体に花の色がみなぎっているのでしょうね。
と自然の摂理の不思議さを書いておられました。
他の時期では、色が出ないそうです。
これを読んで植物の生命の営みの不思議さを感じていました。
今回の志村ふくみ展でその桜で染めたものがみられるかと期待して
いましたが、ありませんでした。
やはり、桜が咲いているときの木を切ることはないでしょうから
無理なのでしょうね。志村さんが染めた桜色を見たかった…・残念!
植物それぞれに最高の色を出すことができる時期というものが
あるのでしょうが、志村さんはご苦労されながら、その植物の持つ最高の
色を探し求め表現してこられたのだろうと考えながら、染めた糸で模様を
織っていく素朴ですが、なんとも味わいのある色模様を鑑賞してきました。
橡(つるばみ。どんぐり):茶色・ねずみ色
玉葱(表面の茶色の皮):黄茶色・赤茶色
刈安(ススキに似た小穂をつける):黄色
百日紅:ねずみ色・黒色
他に多くの色がありました.