薄茶入蒔絵彫もの文字あらば順逆覚えあつかうとしれ
薄茶器には、蒔絵地のもの、鎌倉彫のような彫り物や、詩中次(うたなかつぎ)のように面中次の甲と胴に詩句が書いてあるものも等があります。
このような薄茶器を用いるときは、蓋と胴との出合い口をよく見て覚えておき、蒔絵が合わなかったり、文字が続かないということがないようにすることが大切です。
また、このようなものには、文字や絵模様には表裏があるので、拝見に出す場合などは、裏がお客様のほうに向かないように注意が必要です。
客になって、このような薄茶器を拝見する場合にも、表裏を見定めることを心得てください。
(これは、私の個人的な解釈です。)