イスカ Red Crossbill 全長約17cm、 嘴は大きく先端が鋭く曲がり、上下が食い違っているために、「イスカの嘴」の諺がある。雄は全体に赤色であるが、生息地域などにより赤橙色、赤紅色などの変化が見られる。また、羽の基部は褐色であるために斑模様となる。腰は鮮やかな赤色。翼と尾は黒褐色。雌は頭頂と後頸が灰緑黄色で細かい暗色の縦斑があり、背は暗灰緑色。下面は灰色がかった黄緑色。スカンジナビア半島からアムール川流域、オホーツク沿岸に至るユーラシア北部のほか、南ヨーロッパ、北アフリカ、中国西部、フィリピンなどや、北アメリカ北部からニカラグアに分布大部分は留鳥性であるが、北部で繁殖分布するもののなかには、年によって放浪的大移動を行なうものがある。
日本には主に冬鳥として北海道、本州などに渡来するが、本州北部(青森、岩手県)および中西部(山梨、長野、鳥取県)で繁殖が記録されている。マツなどの小さな実などを食べるのに便利な嘴になっている。