クルマガイ科の小さめな貝のご紹介。
2015年6月7日のこのページを書いたのですが、コグルマの細かい分類、ナワメグルマ、スダレグルマを追加して、写真を一部差し換えて更新いたしました。
注:このブログのコメント欄のコメントは、2015年に掲載されていた画像についてのコメントであり、現在はすでに写真は差し替えてあります。
コグルマ
コグルマと言う名前の如く1㎝くらいの小さな貝です。南房総では、わりと見つけやすい貝です。模様は、いろいろありますよ。
日本近海産貝類図鑑のコグルマの解説に、カゲロウグルマとコシダカグルマをコグルマの色彩変異として紹介されています。 私の貝の先生であるふなくいむし様から、この2種は色彩や臍孔部の特徴が異なっているので、異種として考えても良いのではないかということをお伺いしました。 確かに素人の私でも違いが解るので、今後異種として分類される日もくるのかもしれません。
左がコシダカグルマ、右がカゲロウグルマです
コシダカグルマは、全体的に褐色で渦巻に沿って白斑が点在していて、底面も褐色で穴は大きめ。 カゲロウグルマは、白斑が大きいので茶色の面がギザギザになり、見た目が派手な感じがします。 底面も色は薄め(もしかしたら擦れたせいなのかもしれません)穴は少しふさがっているような感じがします。
図鑑では両方ともコグルマとして分類されているので、以前撮影した複数のコグルマの画像をそのままメインの画像にしました。
クリイロナワメグルマ
コグルマよりも小さな貝です。 網目状に渦が巻いています。 日本近海産貝類図鑑では、周縁の螺肋(茶色と薄茶のストライプの線)との間に螺肋が4本と書いてありました。 右側の色の濃い方は、カメラの位置の関係でちょっとそれが見えづらくなっています。 太い線の間に細いタイル状の線が4本確認できると思います。 南房総では、ナワメグルマよりも断然クリイロナワメグルマの方が多いです。
ナワメグルマ
ナワメグルマは、クリイロナワメグルマに比べて色は薄めで、彫刻も細かいです。 クリイロナワメグルマは少し荒々しい感じがしますが、ナワメグルマは静かな感じがします。
比べてみると
左がクリイロナワメグルマ、右がナワメグルマです
写真ではわかりづらいのですが、クリイロナワメグルマは、網目状の彫刻が荒くほぼ均一なのですが、ナワメグルマは不揃いのようです。 底面の穴の周りの粒にも違いが見受けられます。
スダレグルマ
これもコグルマに非常によく似ているのですが、薄っすらと間に線が入っています。 南房総ではレアなのではないかと思います。 私もこの2個しか拾っていません。 意外とコグルマの中に隠れているかもしれませんよ。
コグルマ(カゲロウグルマ)と並べてみました。
左がコグルマ(カゲロウグルマ) 右がスダレグルマ
底面の方がわかりやすいと思います。
ヤッコグルマ
これは南房総ではかなりレア系のようです。実は、あまり好きな形の貝ではなかったのですが、なんとなく惹かれるものがあって拾って来ました。名前がわからなかったので貝に詳しい方に見せたら、非常に驚かれてものすごく珍しい貝なので譲ってほしいとまで言われました。 でも、見た目っはクルマガイ系の中では一番地味で面白みのない貝ですよね。そうそう、このヤッコグルマ、背が高いです。 そこが特徴なのかもしれません。
このページを書いた2015年6月7日では、好きな形の貝じゃないとか、クルマガイの中では地味で面白みのない貝だとか、まあひどいことを書いておりました。 今では、ペチャンコな他のクルマガイに比べて背の高いヤッコグルマは逆に凛々しく思えてとても好きです。 その後何個か拾いましたので、自分の中では激レアではないと思っています。
神奈川だと小さいクルマガイ科は拾えても、房総で拾えるような大きい種類のは拾えないので、大きいクルマガイ羨ましいです。
ヤッコグルマはこちらでは結構拾えるのですが、房総だとレアなんですね。
地域によってレア扱いが違うのが面白いです(´▽`)
ナワメグルマの写真、手持ちのクリイロナワメグルマと似てるかも…?
図鑑を見ると、一番外側の肋の模様とか色合いがクリイロナワメグルマっぽいかなぁと思うのですがどうでしょうか…。
ナワメグルマの実物を見たことがないので、違ってたらすみません。
ナワメグルマの螺肋や縦肋は、もっと細くおとなしい感じです。
ナワメグルマと分類している貝をもう一度見てみます。ほとんどクリイロナワメグルマみたいです。
名前は分かりませんが懐かしいです
子供の頃は湯出て食べたような貝だと思います
富津の金谷では磯物と言い食べたような貝ですね
又メイロ貝と言う少し大型の貝も湯出て食べたような気がします
「ヤッコグルマ、背が高い」がにてます
貝殻の身の先端はビニールのような蓋がありました
房総ではシッタカと言う貝ですか?
舘山育ちのママさんが酒のツマミで出してくれた思い出があります
30年前位の昔話です
私が館山に来た頃は、イソダマやシッタカは沢山あって、海に拾いに行って食べたことがありました。その頃は漁業権で制限されていなかったと思います。 当時は、シッタカとイソダマの区別がつきませんでした(笑)
クルマガイの仲間は、その仲間とはちょっと違って、食用ではないと思います。ここで紹介している小さなクルマガイの仲間はみんな1センチほどの貝なので、食べるとしても身を出すのも大変だろうし楊枝の先程度の量しかないかもしれません。
昔に比べて貝が少なくなりましたね。