リゾートホテル建設に伴い、建設予定地の
海洋調査の仕事が舞い込んできた。
調査期間は約一カ月ほどで、宿泊先は依頼してきた
元受け業者が用意してくれる。
恩納村に到着して案内されたところは、旧山田温泉ホテルで
倒産して営業していないところだった。
廃墟というほどではないが、電気もきていなくて
発電機は2日~3日後に届けられるとのこと。
どこから見ても心霊スポットのようで、実際に、
夜になると肝試しに那覇や沖縄市から
若者たちがやってくることがあると言っていた。
ポンプさえ動かせば、温泉に入れるといわれたが、真夏で
あったので、冷たいシャワーだけで過ごした思い出がある。
この山田温泉も、温泉を掘り当てたときは、一攫千金の夢を
見たそうだ。
沖縄は海底火山帯にあるので、深く掘れば温泉は出る。
その深さは1000m以上といわれている。
この山田温泉の廃業から、沖縄では温泉は成功しないと
いうジンクスがある。温泉より浅いのが天然ガスで、今から
約50年前に沖縄与那城村の風呂屋で、約100mの
井戸を掘っていたところ、ガスが噴出しローソクの火から
引火して大騒ぎになったことがある。
この出来事から、沖縄本島の地下に天然ガスが埋蔵されて
いることが分かった最初の出来事。この宮古島でも温泉を
掘り当て、天然ガスも見つかっている。
メタンを主体とした水溶性の天然ガスで、それほど
地下資源として活用できないそうだ。
温泉を掘り当てたことで、施設拡大に経費が掛かりすぎて、
引き合わないのが現状である。
一攫千金は夢のまた夢となっている。
![](https://sea.ap.teacup.com/untamamori/timg/middle_1453267933.jpg)