初めて自分の船を持ったのが16歳のときだった。
19フィートのモーターボート。
本格的に自分の船を乗り出したのが、この宮古島にきてから。
7隻目になるかな。
はじめは小さい船で航海計器などついていなかった。
GPSが出始めたときに、まっさきに取り付けた。
島が見えなくても自船の位置や進行方向がわかるなんて、
はじめは「そんなものに頼っていたらダメだ!」なんて
言われ続けたけれど、今ではほとんどの船に取り付けてある。
船は大きくなればなるほど操船がしやすく乗りやすい。
船の操船は目的地に向かう進行方向を決めて、その方向に
船を走らせる。そして自船の位置を常に確認してズレた分だけ
修正する。これが車の運転と操船の大きな違いだろう。
目標に向けて走らせて、進路がズレた分修正する。
大雨や霧で前が見えないときコンパスを見て進路を確認するが、
これがなかなか難しい。自分では一定の方向に走らせている
つもりでも目標物がなければいつのまにか
大きく進路がはずれてくる。
GPSとコンパスを見て走らすのは至難の業。
航海計器も発達して今度の船は自動操舵が取り付けてある。
「近海を走るのに、そんなもの必要はない。」とさんざん
言われたけれど、航海の安全を助けてくれるならこんなに
便利なものはない。
今度の船では、まだ一度もハンドルに触れたことがない。
遠隔操作で離岸・着岸し操船中は自動操舵と遠隔操作で
走らせている。少し長い距離を走るときは自動操舵のみ。
自動操舵A(遠隔・自動)では、一定の方向に舵をきると
その方向を機械が覚えて、その進路を維持してくれるすぐれもの。
ほんとうに楽になった。
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