うんたま森のキジムナー

夜、市内を離れた道路を車で走ると、遠く畑の中にまるで
イルミネーションを思わすような光を見ることがある。
電照菊栽培をしているハウスで、電気で照らすことによって
開花時期を調整している。

沖縄県は知る人ぞ知る花の生産地。大菊は愛知県、福岡県に続いて
全国3番目の産地。3月小菊彼岸の販売量の95%が沖縄から
出荷されている。菊以外でもデンファレ・オンシジウム・
洋ランなども盛んで、花の栽培生産地としては、おそらく
全国でもトップに近いだろう。

なのに・・・一世帯あたりの花の消費量は、全国最下位。
スーパーのレジの横によく花が売られている。
ユリの香りに惹かれて、ついつい買ってしまうことがあるが、
ほとんど花を買っている人を見たことがない。

沖縄ではどこの家でもすぐ近くにハイビスカスやブーゲンビレア、
ランタナなどが雑草のように花を咲かせている。
わざわざ買わなくても色とりどりの花がすぐ身近に咲いている。
それに家の庭にはキャンドルブッシュやエンジェルラッパなど
育てている人が多い。
切り花は枯れるが、自然の花は繰り返し花を咲かす。
花を買う人が全国一低いのは、そこにきれいな花が
咲いているからだろう。


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