黒い帽子をかぶったような小さな鳥が水面を跳ねる
小魚めがけて水中に飛び込み魚を捕らえて飛び去っていく。
「一気に突っ込み魚を刺す」という習性から
「アジサシ」と名付けられたという説がある。
アジサシは旅鳥で5月頃宮古島に飛来してコロニーを
作り繁殖して9月頃に飛び立って行く。帽子をかぶったような
頭部が特徴であるが、宮古島を飛び立って冬になる頃には
全体が白い羽根に変わるそうだ。
宮古島でパートナーを見つけて卵を産む。
抱卵は3週間ほどでオスとメスが交代で行う。
今はヒナが産まれた時期で親鳥はせっせっと餌を運んでいる。
海側から見ると断崖絶壁に餌を運ぶのを見る。
アジサシは超能力を持つという。
アジサシが卵を産む場所、ヒナを育てる場所はヒナが
飛び立つまで波がかぶらない。
ということは、その年に発生する台風の大きさや進路まで
わかっているということ。
そんな話しをベテランの老漁師から聞いたことがある。
例年より高いところにアジサシが巣を作れば、
その年は大きな台風がくると予測する。
今はヒナが日に日に大きく成長して飛び方を覚えようと
する時期で、来月には飛び立って、また来年パートナーを
見つけに宮古島に戻ってくる。
宮古島では数種類のアジサシを見ることができる。