「大東寿司」が入っていた。
大好物の一つで、お客さんが那覇空港で買ってきて
くれたのだ。
沖縄本島から東に約390㌔、南北二島の
アベック島からなる大東諸島は、今から100年ほど
前に、八丈島から移り住んだ人達によって開拓された。
大東島では沖縄と八丈の文化が融合したものを
垣間見ることが出来る。
大東寿司はその代表的なものだ。少し前まで、
この島でしか見られない特産品であった。
醤油、酢、酒、砂糖をベースにしたタレに、
サワラやカジキ、マグロなどのネタを漬け込み、
甘酢飯で握る。辛味もワサビでなく練カラシを使う。
江戸前のヅケに似ているが、ルーツは八丈島の
「島寿司」である。
現在、こうした方法で寿司を食べる習慣があるのは、
八丈島、小笠原、南北大東島だけである。
大東島には仕事で数カ月いたことがある。
毎日、毎日、ダイナマイトを入れる穴を
掘る仕事だった。
民宿に帰ってくると、晩御飯までのあいだに、
民宿のオバサンがサッと大東寿司を
握ってくれる。オムスビを握るように簡単に
オバサンが寿しを握る。
「寿し屋さんみたい。」と言ったら
「大東の主婦はみんな寿司を握れる。」と
言っていた。
たまに食べたくなるんだよね。
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