うんたま森のキジムナー

錬金術

飛行機の窓から見る宮古島は、赤土と
サトウキビ畑、ビニールハウス
これら見慣れた光景がなぜか安心する。
これらの土地を耕せば、島の人が食べて
いけるものを生産できる。人間らしい生活感と
いうものが上空から見ただけで伝わってくる
ようだ。農作物を作って売る人、働いたお金で
それらを買う人、すごく当たり前の事だけれど、
都会のビルの中で働いている人を見ると
それらを感じない。

あのビルの中でたくさんの人が働いているのは、
本当に必要なことをしているのか?と思う。
もちろん世の中にはたくさんの必要な仕事が
限りなくあることはわかっているつもりだが、
人間らしさを感じない。

たとえば証券会社や保険会社、金融、投資会社
など、お金を増やすためにお金を使う。
こんな田舎で暮していると、お金でお金を増やす
ことなんてまるで手品、マジックの
ように思えてならない。
島の生活は等価交換で、何かを売ってお金を作る。
農作物を作ってお金を得る。
働いたお金で生活に必要なものを買う。
一部の人はお金でお金を増やすことにはげんで
いる人もいるけれど、人間の生活らしくない。

都会へ行く用事があって、空港までバスに
乗っているあいだたくさんのビルの中を
抜けてきた。おそろしくたくさんの人が働いていて、
どんな仕事をしているのかは知らないが、
本当に人間が生きていくための仕事をしているのか?
そんな風に思った。


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