平良から西平安名崎までの県道230号線を車で走っていると、
時折「クェーッ」という甲高い猫が争っているような鳴き声が聞こえることがある。
鳴き声の主はインドクジャクで、空き地で大きく羽根を広げていることもある。
宮古島では有害鳥獣とされるインドクジャクの捕獲数が2023年度800羽を超えて
過去最高となった。これまで3ヶ月あたりの捕獲数は200羽を超えており
1000羽に達するのではないかといわれている。
もともと宮古島には生息しておらず、誰かが意図的にに持ち込んだものが
繁殖した外来種である。
インドクジャクは雑食で近年は畑のカボチャやダイコンなどの農作物が食い荒らされる
被害が増えている。また生態系に影響を与えることから捕獲作業を行ってきた。
関係者によると、島内におけるクジャクの行動範囲はどんどん広がり、
全体数も増えているという。そうした状況に加えて、以前の罠での捕獲から猟友会による
活発な捕獲活動へ移行していることも、捕獲数増の背景にあると見られている。
捕獲方法は、2018年頃までは罠を仕掛ける方法が多かったが、
クジャクが警戒する様子を見せて罠にかからなくなったそうだ。
19年度以降は、主に猟友会のメンバーによって猟銃で仕留めることが多くなり、
毎年500〜700羽を超えるクジャクが捕獲されている。
地域別では宮古本島の東海岸沿いでとくに多く見られている。
一方、伊良部島においては猟友会の活動により数が減少していることから、
伊良部の根絶は目の前まできているという。
しかしつい最近、今まで生息が確認されていなかった池間島でインドクジャクが
確認されたと報道されていた。
橋を渡ったのか持ち込まれたのかはわかっていない。