女性がいたそうだ。本にもなっているので、気になる方は
読んでみてください。
戦後、密貿易が盛んに行われたとき、与那国島の久部良には
3万人近い人がいたとにわかには信じられない話がある。
昔、海賊をしていた知り合いのオジィに聞いたところ
ナツコ以外にも女海賊が実在したそうだ。オジィの話はけた外れに
大きいのでどこまでが真実やら定かでない。
遠くをわざとらしく見つめ、
「あの頃は、ハチカウェーキがいっぱいいたさぁ」と言う。
ハチカウェーキとは(20日ウェーキ)
ウェーキは沖縄方言でお金持ち!
つまり20日間で大金持ちになったことを意味する。
沖縄からの貿易品は、鉄の暴風と言われた爆弾や鉄砲の
薬きょうで、これを台湾経由香港、マカオに売りさばく。
そのお金で日用品など買い入れてくる。
売る側も買う側も飛ぶように売れたそうだ。
20日ウェーキの語源は、この航海の日数が20日間だった。
これが20日間で大金持ちになったと言う意味。
オジィには何度も何度も同じ話を聞いているが、手振り身振りを
くわえたこの手の話は、飽きない。飽きないどころか、その時代が
目の前に広がってくるような気になる。
「リュックサックにお金を足で踏んづけて、押し込んで、
ギューッとよ!そんなリュックが船に三つも四つも
転がっていたさぁ~」
しかし、毎回、話は少し違うところが面白い。
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