12月〜3月まで製糖期なので、サトウキビの刈り入れが忙しく
正月はそこそこに旧暦の正月を祝う家庭が多かった。
自分は畑を持っていなくても、親類縁者、知り合いには
サトウキビの収穫作業に追われている人が必ずいるもの。
鎌を持ってキビの葉っぱ落とし、斧を振り上げてキビ倒して、
倒したキビを集めて束ねる。
慣れない身体は悲鳴をあげて腕は上がらなくなるし、
中腰の姿勢で腰を痛める。キビ倒しほど辛いものはない。
今は機械化が進んでほとんどの手作業、重労働は無くなった。
ダイビングはお正月を過ぎてしばらくすると暇になる。
冬季休業して3月を過ぎてから始めるお店も多い。
スタッフにとっては2〜3ヶ月仕事がなくなる。
以前はこの時期になると畑を持つ知り合いから
「手の空いているのはいないかぁ」とあちこちから電話が
かかってきていた。
当時は人手不足が深刻だった。サトウキビ農家ばかりではなく、
葉タバコの植え付けや収穫作業、海に潜れるスタッフは
モズクの収穫作業にも呼ばれていた。
島には仕事が少なく出稼ぎに出る人が多かった。
出稼ぎも12月の製糖期に戻ってくる。
季節が決まっているので「出稼ぎ」のことを「キセツ」と呼んでいた。
今は色々な職種があり、新聞には島内の募集広告がたくさん出ている。
わざわざ島外に働きにでなくてもよくなった。
製糖期に入ると人と会わないように道を変えたり、わざと
電話に出なかったり、逃げてまわっていた時代があった。
そんな時代が懐かしい。