沖縄ソバは麺もさることながら、やはりだし汁が美味しさを決める。
美味しいと評判のお店は、出汁の作り方に秘伝がある。
たとえば国仲食堂では美味しい出汁に加えてスープが
濁らず透明である。
どこのソバ屋も出汁にこだわりと秘伝がある。
基本的な沖縄ソバの出汁の作り方は豚骨、鶏ガラ、カツオで作る。
豚骨をゆでながら2〜3回洗い、大きな鍋で鶏ガラと一緒に
2〜3時間煮る。
出汁を十分に引き出したらカツオ節を加えて30分ほど煮て、
塩で味を整える。
お店によっては昆布や鯖節を使うところもある。
昔の沖縄ソバの出汁は醤油をたっぷり入れた真っ黒いもので
あったそうだ。ところが、昭和の初め頃、那覇にあった
「ゆたか屋」が白いだし汁のソバを売り出した。
見た目にも美味しそうな白いだし汁のソバは那覇中の評判になり
大勢の客がつめかけた。
これが現在のソバの始まりだといわれている。
客を奪われたライバルのソバ屋は、その白いだし汁の秘密を
探るためにやっきになった。
白い醤油を使っているという噂を聞いて、大阪まで白い醤油を
探しに行ったソバ屋の店主もいたそうだ。
白いだし汁を考え出したのは「ゆたか屋」のおかみさん。
それまで醤油八分、塩二分としていた割合を、
醤油二分、塩八分にした。
醤油主体から塩主体に変えただけであるが、今でいう逆転の
発想を実践したというわけ。
カラカラのランチのソバは人気メニューのひとつ。
たぶん…行列の出来る宮古ソバのお店より美味しいと思う。