報道されている。ブロックを積んだ作業台船が
ニュースで映っていた。
あんな大きな作業台船は沖縄にはない。
よく見ると「FUKADA」の文字が見える。
深田サルベージは、日本だけでなく世界各国の海で
仕事をする会社。おもに海洋土木や橋梁など手掛けている。
そして国際旧連盟に加盟しているので、
海難事故が発生すると、そこに必要な機材、海洋重機を
派遣することでも知られている。
たとえば座礁が原因で大型船が浸水を始めると、
その状況を船長は把握し、すぐに乗組員の生命に
かかわらないものであれば、第一報は保安庁ではなく
所属する会社に報告する。
会社は保険会社と保安庁に連絡する。
船の損傷確認のため現場付近に近い誰かが外部の確認に
行くことになる。全国各地に深田サルベージはダイバーを
待機さしていることになっているが、全国と言っても幅広く、
いち早く駆け付けられるダイバーを探す。
この宮古島近海では私もその一人に加えられているようで、
保険会社の担当者がくるまで損傷の確認や一時緊急修理を
する。保安庁には専門の作業船はなく民間に委託するので、
緊急を要する場合は、先に駆け付けた業者が
その仕事をすることが暗黙の了解で決まっている。
浸水量を計算し浸水箇所の特定、緊急止水など
深田本体が到着するまで、長ければ数日間寝ないで
仕事をすることも珍しいことではない。
場合によっては数十億円という莫大な費用が支払われるので、
何よりも早く駆け付けて海に飛び込む。
それがサルベージ会社の仕事でもある。
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