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遊星號による天体観察(4)

2020-05-13 17:14:31 | 金星
前回、遊星號[1]による土星の観察を試みた[2-9]。
しかしながら、土星像は非常に小さく、惑星の細かな構造を観察することは難しかった[4]。
そこで、遊星號(口径:50mm)の限界に近い倍率の領域にはなるが、バローレンズ[10,14]を組み込んで天体の観察を試みた。
ここでは、遊星號に2倍のバローレンズを組み込み、昼間に試験観察した結果と、金星の試行観察結果について記す。

(1)バローレンズの組み込み
バローレンズを望遠鏡に組み込むと、焦点距離を延長させる作用がある[10]。
ここでは、次のTリングネジ付きのバローレンズを追加購入し、遊星號に組み込んだ。
具体的には、既設の望遠鏡レンズ-Tマウントアダプタ[5]を、前記バローレンズと交換することで、遊星號に組み込んだ。

・IoSystemsInc Tネジ付 2X マルチバローレンズ 31.7mm径 アメリカンサイズ [国内正規品]

(2)バローレンズ試験観察


OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm x2 バローレンズ F32
動画撮影モード, 800mm x2 バローレンズ, F32, 自動露出, 1920x1080, 29.97fps
※倍率:114倍相当


OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm x2バローレンズ F32
動画撮影モード, 800mm x2 バローレンズ x2(デジタルテレコン), F32, 自動露出, 1920x1080, 29.97fps
※倍率:229倍相当

バローレンズを遊星號に搭載した結果、焦点距離が延長され、2倍(見かけでは約2.7倍[5])の倍率向上が確認できた。
一方で、F値が32とレンズがかなり暗くなり、さらに周辺減光[13]やコントラスト低下の課題も確認できた。
上記の課題はあるものの、像自体は良好なので、組み込んだバローレンズは惑星などの天体観察に使用可能と判断した。

(3)金星の観察

2020-05-12 18:59 金星(等級:-4.4、視半径:23.3")[11]
OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm x2バローレンズ F32
動画撮影モード, 800mm x2バローレンズ x2(デジタルテレコン), F32, 自動露出, 1920x1080, 29.97fps
※倍率:229倍相当

・口径:50mm
・ドーズの分解能:2.32"[12]
・イメージセンサ分解能:0.96"相当[12]
(イメージセンサ画素ピッチ:3.74μm[12])

(4)まとめ
遊星號に2倍のバローレンズを組み込み、昼間の試験観察と、金星の試行観察を行った。
その結果、バローレンズの焦点距離・延長作用を確認できた一方で、周辺減光やコントラスト低下の課題も確認できた。
また、実際にバローレンズを組み込んだ遊星號を用い、金星の観察が可能なことを確認した。
今後は、木星、土星などの惑星観察も試みたい。

参考文献:
(1)アメリカン!遊星號(三脚台座1/4雌ネジ付)
(2)遊星號による天体観察-goo blog
(3)遊星號による天体観察(2)-goo blog
(4)遊星號による天体観察(3)-goo blog
(5)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影-goo blog
(6)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(7)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(3)-goo blog
(8)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(4)-goo blog
(9)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(5)-goo blog
(10)バローレンズ-Wikipedia
(11)今日のほしぞら-国立天文台暦計算室
(12)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(13)周辺光量-Wikipedia
(14)(Registax) 使い方あってるのかなぁ?。遊星號で木星
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