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AZ-GTi赤道儀化マウント(4)

2021-02-10 01:04:27 | AZ-GTi
AZ-GTi赤道儀化マウント[1-3]の自動導入(GoTo)機能の確認のため、マウントにコルキットスピカ[4-6]を搭載し、試験撮影を行った。
マウントのアライメント手法について、AZ-GTiの製品マニュアルには2スターアライメントが記載されているが、都内のベランダでは2つめの星が建物等の障害物で確認できないため、次の手法を行った。
・1スターアライメント後、3スターアライメントを行い、1つ目の星のアライメント完了後、途中中断[7]する。
ここでは、上記手法の後、天体を自動導入(GoTo)した結果について記す。

(1)試験概要
AZ-GTi赤道儀化マウントを極軸方向にセットし、AZ-GTiの電源をONにする。
Android端末のアプリSynScanProを起動し、AZ-GTiにWiFi接続し、赤道儀モードを選択する。

・アライメント>1スターアライメント
 シリウス[8]を選択すると、マウントが自動でシリウスの方向に向く。
 方向ボタンで、視野内の中心にシリウスが入るようアライメントを実施。
・アライメント>3スターアライメント
 1つ目の星にベテルギウス[9]を選択、2つ目、3つ目の星は、メニューから適当に選択する。
 アライメントを開始すると、マウントが自動でベテルギウスの方向に向く。
 方向ボタンで、視野内の中心にベテルギウスが入るようアライメントを実施。
 1つ目の星のアライメントが成功すると、2つ目の星へマウントが動き出すが、ここでキャンセルを行う。

上記の操作後、次の自動導入を行い、試験撮影を繰り返した。

・天体>名前がつけられた恒星、あるいは、ディープスカイ>メシエ


試験撮影の様子

(2)試験結果

2021-02-09 18:09 シリウス
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Mモード, ISO800, 420mm, F10.5, 8.0sec, MF, AWB
※1スターアライメント直後、視野の中心に天体をアライメント


2021-02-09 18:11 ベテルギウス
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Mモード, ISO800, 420mm, F10.5, 8.0sec, MF, AWB
※3スターアライメントで1つ目の星:ベテルギウスにアライメント実施後、中断。
 再度、ベテルギウスへ自動導入実施、ほぼ視野の中心に天体が自動導入


2021-02-09 18:12 リゲル[10]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Mモード, ISO800, 420mm, F10.5, 8.0sec, MF, AWB
※ベテルギウスの次にリゲルを自動導入実施
※視野の中央からややずれあり


2021-02-09 18:14 オリオン座の小三つ星[11]、M42[12]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Mモード, ISO800, 420mm, F10.5, 15.0sec, MF, AWB
※リゲルの次にM42を自動導入実施
※視野の中央からややずれあり


2021-02-09 18:21 アルデバラン[13]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Mモード, ISO800, 420mm, F10.5, 15.0sec, MF, AWB
※M42の次にアルデバランを自動導入実施
※視野の中央からややずれあり


2021-02-09 18:23 プロキオン[14]
OLYMPUS E-PM2, コルキットスピカ 420mm F10.5
Mモード, ISO800, 420mm, F10.5, 15.0sec, MF, AWB
※アルデバランの次にプロキオンを自動導入実施
※視野の中央からかなりずれあり

・対物レンズ口径:40mm
・ドーズの分解能:2.90"
・イメージセンサ分解能:3.68"相当
(イメージセンサ画素ピッチ:3.74μm)

(3)まとめ
AZ-GTi赤道儀化マウントの自動導入機能の確認のため、マウントにコルキットスピカ(中低倍率:30倍)を搭載し、試験撮影を試みた。
2スターアライメントが困難な場所においても、その代替となるアライメント手法(1スターアライメント、3スターアライメント中断)を用いたところ、倍率30倍の望遠鏡において、その視野内に天体を自動導入できることが確認できた。

参考文献:
(1)AZ-GTi赤道儀化マウント-goo blog
(2)AZ-GTi赤道儀化マウント(2)-goo blog
(3)AZ-GTi赤道儀化マウント(3)-goo blog
(4)コルキットスピカ
(5)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影-goo blog
(6)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(10)-goo blog
(7)AZ-GTiの5つのアライメント法とツボと同期技
(8)シリウス-Wikipedia
(9)ベテルギウス-Wikipedia
(10)リゲル-Wikipedia
(11)オリオン座-Wikipedia
(12)オリオン大星雲-Wikipedia
(13)アルデバラン-Wikipedia
(14)プロキオン-Wikipedia

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2 コメント

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AZ-GTi赤道儀アラインメントに関して (starskys2)
2021-02-10 10:02:18
新星空の友です。

赤道儀の使用、練習中とのこと。該当赤道儀の癖を知って慣れることですね。
私のスカイウォッチャーGOTO8ドブソニアンの場合を次に示します。
「2スターアラインメント」と「3スターアラインメント」があります。更に簡易式の「GOTO自動導入」もあります。
肉眼で見える明るい星が見える時は、「2スター」で合わせます。この時二つの星は90度以上(できれば180度近く)で大体同じ地平高度の星を使います。これ以外ではアラインメント精度が悪いです。
「3スター」の方が「2スター」よりも高精度でアラインメントできる確率が高いです。
北極星が見えれば、北極星をアラインメントの星の一つにいつも使えます。私は北極星をなるべく使っています。
「GOTO自動導入」は玄関前等アラインメントできない時、方向磁石で北へ合わせて簡易式で使います。月・惑星や重星はこれで十分です。
電動モータギアのバックラッシュ誤差が出ますので、回転の同じ方向へペンダントを使って星のセンタリングします。(多分取説に書いてあると思います)
ベランダの視界が良くなくても、90度以上離れた星は見つかると思います。北極星は1年中見えますから、これを使うと便利です。(北極星が見えれば)
以上、参考になればと思います。
いろいろとアラインメント練習して熟練することをお勧めします。
返信する
Re:AZ-GTi赤道儀アラインメントに関して (KIMUKAZU)
2021-02-10 17:51:52
新星空の友 様

コメント、ありがとうございます。
GOTO8ドブソニアンにおけるスターアライメントの貴重なノウハウ、大変参考になりました。
ご指摘の2スターアライメントでは、90度以上(できれば180度近く)で大体同じ地平高度の星を使う、また、北極星が見えれば、北極星をアラインメントの星に使うなどは、早速、試して見たいと思います。
AZ-GTi赤道儀化マウントの操作に慣れるまで、もう少しの間、小型の望遠鏡で、オリオン座やおうし座周辺で、練習を楽しみたいと思います。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
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