KIMUKAZU blog

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最近は天体観察と公園散策の情報

WindowsPC環境におけるプレートソルビング

2021-10-21 00:03:35 | AZ-GTi
(1)プレートソルビング機能概要とソフトウエア構成
プレートソルビング(plate-solving)とは、望遠鏡で撮影した星空画像を解析し、前記画像がどのような姿勢の望遠鏡から撮影したかを星図から特定する機能のようだ。
上記の機能によって特定された望遠鏡の姿勢情報を、望遠鏡のマウントにフィードバックすることで、天体の望遠鏡視野への導入を容易に実現できる。
ここでは、次に記すプレートソルビング・ソフトウエアを、WindowsPCにインストールすることを試みた。


WindowsPC環境におけるプレートソルビング・ソフトウエア構成例[17]

構成概要
 パソコン:WindowsノートPC(Core i5 2.30GHz 、8GB、240GB-SSD)
 イメージキャプチャ:SharpCap3.2 イメージキャプチャ、Plate-solve、ハード制御
 Plate-solve:ASTAP 0.9.584 & Smaller star database H17
 ハードウエア・ラッパー:ASCOM - Platform 6.5SP1 & SynScan ASCOM Driver 1.3.0
 AZ-GTiマウント制御:SynScan Pro 1.19.0

(2)ソフトウエアのインストール
ここでは、次の手順でWindowsPCにプレートソルビング・ソフトウエアをインストールした。

 1.SharpCapのインストール[1]
  ※既にSharpCap3.2がインストール済

 2.SynScan Proのインストール[2-3]
  ・Windows版 SynScan Pro App Version 1.19.0をインストール[3]

 3.ASCOM - Platformのインストール[4-5]
  ・Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1をインストール[6]
  ・Microsoft Visual C++ Runtime for Visual Studio 2019をインストール[7]
  ・ASCOM - Platform 6.5SP1をインストール[5]

 4.SynScan ASCOM Driverのインストール[8-9]
  ・ASCOM Driver for SynScan App Version 1.3.0のインストール[9]
  ※ASCOM Driverは、ASCOM - Platformがインストール済でないとインストールできないので注意

 5.ASTAPのインストール[10-12]
  ・Window 64 bit Program (0.9.584, dated 2021-10-8)のインストール[11]
  ・Smaller star database H17のインストール[12]
  ※ここでは、Smaller star database H17をインストールした

(3)まとめ
天体の電視観望(Electronically-Assisted Astronomy:EAA)を目的に、WindowsPC環境にプレートソルビング・ソフトウエアをインストールした。
現時点では、前記のソフトウエアをPCにインストールしたのみで、それぞれのソフトウエアの設定や連携動作の確認は、未実施である。
今後は、CMOSイメージセンサにSV305[13]を用い、マウントにAZ-GTi赤道儀化マウント[14-16]を用いた環境で、動作確認を行っていきたい。

参考文献:
(1)SharpCap
(2)SynScan App
(3)Windows program: SynScan Pro App, Version 1.19.0
(4)ASCOM - Standards for Astronomy
(5)Download Center - Platform 6.5SP1
(6)Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1
(7)Microsoft Visual C++ Redistributable Latest Supported Downloads - X64
(8)ASCOM Driver
(9)ASCOM Driver for SynScan App Version 1.3.0
(10)ASTAP, the Astrometric STAcking Program
(11)Window 64 bit Program (0.9.584, dated 2021-10-8)
(12)Smaller star database H17
(13)SVBONY SV305 CMOSカメラ 接眼レンズ 1.25インチアイピース 惑星観察
(14)Sky‐Watcher AZ-GTiマウント
(15)AZ-GTi赤道儀化マウント-goo blog
(16)カテゴリー AZ-GTi-KIMUKAZU blog
(17)(多分)一番シンプルなプレートソルブ-ほしぞloveログ
(18)赤道儀とパソコンを繋ぐ(ソフト編)
(19)20200511 SharpCapでPlateSolving
(20)ASCOM Platformのセットアップ
(21)Windowsでプレートソルブに挑戦
(22)Windows MiniPCでヘッドレスリモートEAA環境ようやく全て動作(かな?)
(23)SVBONY CMOSカメラ「SV305」を使う その12
(24)プレートソルビング+星図ソフトからのAZ-GTi制御
コメント (2)
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都内の星座(42)

2021-10-20 00:06:55 | 新星
都内で撮影したカシオペヤ座のRAW画像[5]を用い、天文用FITS[4]画像処理ソフト:マカリ[1-3]で、カシオペヤ座新星[11]の測光[6-7]を試みた。
ここでは、マカリを用いて、カシオペヤ座新星の色等級図[3,12-14]の作成を試みた結果を記す。
また、これまで観察したカシオペヤ座新星の光度をグラフにプロット[15-16]した結果を記す。

(1)処理手順概要
 ・フォーマット変換:IRIS[8] RAW→FITS[4]変換
 ・画像解析:マカリ 測光機能

(2)色等級図の試行作成結果[3]
 ・使用画像(RAW画像)

2021-10-18 21:33 北方向 カシオペヤ座
OLYMPUS E-PL6, M.ZUIKO DIGITAL ED14-42mm F3.5-5.6 ⅡR
Mモード, ISO800, 14mm, f/3.5, 8.0sec, MF, AWB

 ・RAW→FITS変換
撮影したRAW画像(48bit=3x16bit)をIRISに読み込み、FITS画像として保存
上記のFITS画像を、次の2種類の画像として、マカリに読み込み、それぞれ保存した。
 読み込み方法:グレースケール画像、プレーン選択:第2プレーン(G)
 読み込み方法:グレースケール画像、プレーン選択:第3プレーン(B)

 ・測光


マカリでの測光画面例
上:B画像、下:G画像
測光モード:開口測光、自動モード
※恒星の測光測定順は、B画像とG画像で同じにする必要がある


マカリでの測光結果
ここでの比較星はτ Cas[10]を用い、その等級(g等級)はStellarium-Web[9]の値を用いた。
上記より、2021-10-18では、カシオペヤ座新星は7.1等級と試算された。


カシオペヤ座新星(V1405 Cas)の色等級図[3,12-14]
縦軸:g等級、横軸:色指数 b-g(g等級とb等級の差)
赤●:カシオペヤ座新星(V1405 Cas)
青●:測光に用いたカシオペヤ座の恒星


カシオペヤ座新星(V1405 Cas)の光度(観察結果)[17-23]

(3)まとめ
都内で撮影したRAW画像を用い、マカリでカシオペヤ座新星(V1405 Cas)の色等級図の作成を試みた。
また、これまで観察したカシオペヤ座新星の光度をグラフにプロットした。

参考文献:
(1)すばる画像解析ソフト-Makali`i-配布サイト
(2)マカリ:Makali`i 超入門編(マニュアル)
(3)鈴木文二・洞口俊博 編、あなたもできるデジカメ天文学 "マカリ"パーフェクト・マニュアル、発行所 恒星社恒星閣、2015年11月15日初版1刷発行、pp.60-63.
(4)FITS-Wikipedia
(5)RAW画像-Wikipedia
(6)測光 (天文)-Wikipedia
(7)等級 (天文)-Wikipedia
(8)IRIS
(9)Stellarium-Web
(10)カシオペヤ座の恒星の一覧-Wikipedia
(11)カシオペヤ座V1405星-Wikipedia
(12)ヘルツシュプルング・ラッセル図-Wikipedia
(13)色指数 (天文)-Wikipedia
(14)主系列星-Wikipedia
(15)gnuplot-Wikipedia
(16)gnuplot homepage
(17)都内の星座(23)-goo blog
(18)都内の星座(30)-goo blog
(19)都内の星座(32)-goo blog
(20)都内の星座(36)-goo blog
(21)都内の星座(37)-goo blog
(22)都内の星座(38)-goo blog
(23)カテゴリー 新星-KIMUKAZU blog
(24)特集 2021年3月~ カシオペヤ座の新星V1405 Cas-天体写真ギャラリー
(25)発見から6か月、増減光を繰り返すカシオペヤ座新星-AstroArts
(26)AAVSO-WebObs Search Results-V1405 Cas
(27)AAVSO-Showing 15,465 observations for V1405 Cas from 241 observers
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NewスカイステージとSV305を用いた直焦点撮影

2021-10-19 00:09:19 | 写真
(1)NewスカイステージとSV305を用いた直焦点撮影の試験概要
 ・撮影対象
  月[16]
 ・機材
  望遠鏡:Newスカイステージ 300mm F4[1-2] ※中古(ヤフオクで入手)
  ファインダー:5x24mm付属ファインダー
  イメージセンサ:SVBONY SV305 CMOSイメージセンサ[3-7]
  フィルタ:SVBONY CLSフィルター 1.25インチ光害カットフィルター[8]
  架台:微動雲台付・カメラ用三脚
 ・画像処理
  パソコン:WindowsノートPC(Core i5 2.30GHz 、8GB、240GB-SSD)
  イメージキャプチャ:SharpCap3.2[9] 撮影時間:約10秒(約300フレーム)、aviファイル
  スタック処理:AS!3(AutoStakkert!3)[10] 取り込みフレームの品質上位50%をスタック
  Wavelet処理:RegiStax6[11-12] AS!3からの出力画像(tif)をWavelet処理
  後処理:ImageMagick[13] bmp→jpg変換


試験撮影の様子


Newスカイステージ鏡筒のアリガタ化
※Newスカイステージ鏡筒に、ダブテール取付プレート 天体望遠鏡アクセサリー130mmを強力両面テープで接着固定した。[17,18]
※Newスカイステージ鏡筒のアリガタ化により、汎用の天文用マウントに容易に搭載可能となった。


Newスカイステージ鏡筒のバックフォーカス対策[19]
※アイピースホルダ部(黒矢印)を、紙やすりで数mm削り短縮化した。これにより、SV305で無限遠にフォーカス可能となった。

(2)NewスカイステージとSV305を用いた直焦点撮影の試験結果

2021-10-17 21:15 月(フィルタなし)
SV305, Newスカイステージ 300mm F4
SV305, Gain 30, Exp. 0.42msec, WB(B=211 G=100 R=158), 1920x1080, RGB24


2021-10-17 21:12 月(CLSフィルターあり)
SV305, Newスカイステージ 300mm F4
SV305, Gain 30, Exp. 0.39msec, WB(B=211 G=100 R=159), 1920x1080, RGB24
※CLSフィルタで、480~560nmの光(緑色)をカットするため、青紫色の月が撮影できた。
※CLSフィルタを用いても、反射望遠鏡を使用することで、色収差の課題[20]が現れないことが確認できた[21,27]。

・対物レンズ口径:76mm
・ドーズの分解能:1.52"[14]
・イメージセンサ分解能:3.99"相当[14]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[15])
・倍率(FOV):x80(0.60°)

(3)まとめ
電視観望用(Electronically-Assisted Astronomy:EAA)の短焦点・反射望遠鏡として使用することを目的に、NewスカイステージにSV305を取り付け、直焦点撮影の試験を行った。
Newスカイステージ鏡筒のアリガタ化や、バックフォーカス対策を施すことで、電子観望用の鏡筒として使用可能な見通しが立った。
今後、AZ-GTi赤道儀化マウントに前記の鏡筒を搭載し、秋から冬にかけて観察しやすい天体の電視観望を試みたい。

参考文献:
(1)New スカイステージ
(2)SKYWALKER SW-1PC/NEW SKYSTAGE取扱説明書
(3)SVBONY SV305 CMOSカメラ 接眼レンズ 1.25インチアイピース 惑星観察
(4)SV305デジアイピースの使用方法
(5)SVBONY SV305 取扱説明書
(6)Svbony SV305 Camera FAQ
(7)SVBONY
(8)SVBONY CLSフィルター 1.25インチ光害カットフィルター 天体観察 天体撮影
(9)SharpCap
(10)AUTOSTAKKERT!
(11)RegiStax6
(12)RegiStax-Wikipedia
(13)ImageMagick
(14)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(15)IMX290NQV
(16)月-Wikipedia
(17)初号機を卓上架台から下ろす
(18)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(5)-goo blog
(19)MILTOL200mmとSV305を用いた直焦点撮影-goo blog
(20)MILTOL200mmとSV305を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(21)SVBONY CLSフィルター最強説「赤外域利用電視観望」で小宇宙を狙う-浮気なぼくら
(22)NEWTONYのバックフォーカスを延長するための主鏡セル改造と斜鏡大径化-浮気なぼくら
(23)NEWTONY F3.2 電視観望システム-浮気なぼくら
(24)NEWTONY、45mmF3.5(fl=160mm)仕様~トータルバランスの落としどころ~-浮気なぼくら
(25)VIRTUOSOでプレートソルブは可能か?-浮気なぼくら
(26)(多分)一番シンプルなプレートソルブ-ほしぞloveログ
(27)ニュートン式望遠鏡-Wikipedia
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10月の武蔵関公園(2)

2021-10-18 00:07:23 | 武蔵関公園

メタセコイア[1,2]
※メタセコイアが、やや色づき始めた






キンクロハジロ(富士見池)[1,3]
※夏季には見かけなくなったキンクロハジロ(冬鳥)が、また富士見池に見られるようになった

参考文献:
(1)武蔵関公園-Wikipedia
(2)メタセコイア-Wikipedia
(3)キンクロハジロ-Wikipedia
(4)カテゴリー 武蔵関公園-KIMUKAZU blog
(5)カテゴリー 野鳥-KIMUKAZU blog
(6)武蔵関公園の野鳥(2)-goo blog
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MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(81)

2021-10-17 00:04:14 | 木星
(1)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影概要
 ・撮影対象
  木星[9]
 ・機材
  望遠鏡:MAK127SP 1500mm F12[1-4]
  ファインダ:AstroStreet 8x50mm 90°正立像ファインダ
  イメージセンサ:SV305[5-8]
  架台:ポルタ経緯台
 ・画像処理
  パソコン:WindowsノートPC(Core i5 2.30GHz 、8GB、240GB-SSD)
  イメージキャプチャ:SharpCap3.2[10] 撮影時間:約30秒(約900フレーム)、aviファイル
  スタック処理:AS!3(AutoStakkert!3)[11] 取り込みフレームの品質上位50%をスタック
  Wavelet処理:RegiStax6[12-13] AS!3からの出力画像(tif)をWavelet処理
  後処理:ImageMagick[14] bmp→jpg変換、トリミング処理、GIFアニメ[21]合成処理

(2)木星の撮影結果(上が北)

2021-10-14 19:23~20:39 木星(等級:-2.6、視半径:22.3")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, Exp. 5.5ms, WB(B=212 G=100 R=125), 1920x1080, RGB24, 30fps
※約66分間で撮影した14枚の木星の画像(jpg)を、GIFアニメに合成(854x480)
 木星の自転による大赤斑[18]の移動、および、衛星イオ[19-20]の動きが確認できる。

・口径:127mm
・ドーズの分解能:0.91"[16]
・イメージセンサ分解能:0.80"相当[16]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[17])

(3)まとめ
MAK127SPにSV305を取り付けて、木星の直焦点撮影を試みた。
撮影データのスタック処理にAS!3を用い、その後のWavelet処理にRegiStax6を用いた。
さらに、処理後の木星の画像を、ImageMagickを用いてGIFアニメに合成した。
その結果、約77分間における木星の自転による大赤斑の移動、および、衛星イオの動きを、よりわかりやすく確認できた。

参考文献:
(1)Maksutov Cassegrains
(2)マクストフカセグレン式望遠鏡-Wikipedia
(3)Sky-Watcher-Wikipedia
(4)Sky-Watcher Global Website
(5)SV305デジアイピースの使用方法
(6)SVBONY SV305 取扱説明書
(7)Svbony SV305 Camera FAQ
(8)SVBONY
(9)木星-Wikipedia
(10)SharpCap
(11)AUTOSTAKKERT!
(12)RegiStax6
(13)RegiStax-Wikipedia
(14)ImageMagick
(15)今日のほしぞら
(16)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(17)IMX290NQV
(18)大赤斑-Wikipedia
(19)ガリレオ衛星-Wikipedia
(20)Galilean Moons of Jupiter
(21)GIFアニメーション-Wikipedia
(22)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影-goo blog
(23)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(24)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(18)-goo blog
(25)カテゴリー 木星-KIMUKAZU blog
(26)特集 2021年 木星-天体写真ギャラリー
(27)木星-NAOJ
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