『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2024/9/29)

2024-10-04 21:50:54 | 日記

ウルトラマンアーク

特別総集編「SKIPフジヤマ市分所にて」は、皆が大好きな振り返り回でした。私としては、特撮ヒーローの勇姿を再確認できるので、良いタイミングでやってくれると実に嬉しいです。

ユウマとウルトラマンアークの激闘を、今回、振り返っているのは、SKIPフジヤマ市分所勤務の中村さんと、配備されているサポートAIロボのチャッピー。ユピーと見た目は同じなんですが、仕事にやる気が出ない中村さんの影響を受けてなのか、かなり、チクチクと毒を吐いてきます。『仮面ライダーゼロワン』などでも感じる事ですが、やはり、AIってのは基本が純粋無垢なので、情報を与える人間の個性をモロに受けるんでしょうね。逆に考えると、チャッピーも怠惰な性格にならず、中村さんのケツを叩くようなタイプになったのは、良かったのか?

中村さんの仕事に対する熱意が低い理由、それを知ると、「そりゃなぁ」と納得もします。ユウマが勤務している星元市に怪獣が出過ぎってのも、まぁ、否定できないにしろ、中村さんが在籍しているフジヤマ市は、なんと、10年に2回しか怪獣騒動が起きていない様子。しかも、怪獣が大暴れして、被害が出たって訳でもなく、単に、ちょろっと顔を出したり、上空を通過しただけ・・・それはそれで平和でよろしいって話なんでしょうけど、怪獣から人々を守るって気持ちを持ってた人間からしたら、そんな頻度じゃ冷めちゃいますわな。

そんな中村さんとチャッピーの漫才じみた会話をキッカケにして、星元市に出現している怪獣と、ウルトラマンアークについての情報を振り返る感じになります。情報と事実を重きに置くAIであるチャッピーは、中村さんと違い、アークが人を守っているって結果だけを見ず、怪獣と戦っている理由が解らない以上は、味方と決めつけるのは早計、と考えているようでした。正論ではありますが、ユウマが知ったら、ちょっと落ち込みそうですね。

実のところ、私の母も特撮作品好きで、この『ウルトラマンアーク』も視聴してくれているのですが、アークが光線を曲げてディゲロスに直撃させるシーン、バリアをブチ割ってシャゴンに突き刺すシーン、リヴィジラとの水中戦でバリアと光輪を組み合わせて視界を晴らすシーンなど、地味にツボらしく、声を出して笑うほどです。母的にお気に入りの回は、大恩ある人間を救うために、母星に帰りたいって気持ち、その為に作って来た宇宙船を壊すのも承知で、クロコ星人がシャゴンに特攻を仕掛けた「あけぼの荘へようこそ」で、そのシーンを見直した時は、「絆を感じる」と感動していました。

 

爆上戦隊ブンブンジャー

バクアゲ31「華麗なる挑戦」は、コミカル回ながらも、人間が生きていく上で大事にしていたい事を教えてくれるストーリー展開になっていたな、と私は勝手に思いました。

どんだけヘマをしても、自分達を見捨てずにいてくれたマッドレックスを救うべく、必死に泥臭い足掻き方をするサンシーターの姿に、グッと来たのは私だけじゃないでしょう。タイパと聞いて、「タイヤキパーティー」と勘違いしちゃうトコも、それはそれでご愛敬って感じです。そんなサンシーターが、今回、トケイグルマー・セカンズと組んで行った悪巧み、それは、日本人が最も好きな日本食と言っても過言ではないカレーを使ってのギャーソリン集めでした。トケイグルマー・セカンズの能力によって高速調理されたカレーを高速で食べきってしまった先斗の台詞、これ、どう考えても、ポルナレフのアレw

サンシーターたちが営むカレー屋「ハシリ屋カレー」に客をごっそりと奪われてしまったのは、未来が子供の頃から、その味に惚れこんでいた名店「カレーショップ・ゴン」だった。美味しいカレーを出してくれるお店を潰させはしない、と意気込む未来に頼まれ、大也らは手を貸す事に。ただ、大也の方は普通の店じゃ買えない高級スパイスを揃えるわ、成金趣味丸出しの内装に変える事を提案するわ、果てにゃ、ライバル店を買収する、とポンコツな案を言い出す始末。戦隊のレッドに相応しいだけの実力とリーダー性を持っているんだけど、なんか、こう、ズレてるんだよな・・・射士郎と錠さんも、先斗、ビュンディと同じく、呪いのかかったカレーの虜になっちまった。これも、所謂、「木乃伊取りが木乃伊になった」か?

カレーで客を奪われたならカレーで奪い返す!!やる気満々のブンドリオの参戦で、 なんか、「ミスター味っ〇」的な展開となり、カレー作りでは自分がいても仕方ない、と大也は「ハシリ屋カレー」の偵察に向かい、そこでハシリヤンが悪事を働いている事に気付きます。しかし、客たちはとっくにカレーの虜となっているから、大也を敵認定。まさか、射士郎たちまで、そっち側に回るとは。変身しないのは、さすがに、それくらいの理性は残っていたのかな? 窮地に陥ってしまった大也を救ったのは、完成した最高のカレーを持ってきた未来でした。美味しいカレーを作るコツ、それは、食べる人の笑顔を想って、じっくりと地道に煮込む事。レトルトや冷凍食品などの進化が進んでも、何だかんだで、時間をかけて作られる料理を、皆が好むのは、その美味しさが素晴らしい、と知っているからなんでしょうね。

本当に美味しいカレーを食べた射士郎たちは、呪いを振り払い、トケイグルマー・セカンズを倒すべく、ブンブンジャーにチェンジ。相手の時の流れを操作する能力、そのものは強力だけど、裏を返せば、対応されると弱い。加速攻撃を上回られる超加速攻撃を仕掛けられたら、戦闘能力の低いトケイグルマー・セカンズには成す術がない。そんなトケイグルマー・セカンズをサクッと見捨てて、未来たちの作ったカレーをちゃっかりゲットしているサンシーター、さすが。巨大化しても、トケイグルマー・セカンズは良いトコなし。まぁ、未来のやる気が普段よりも出ていて、大也たちを食ってたってのが正解か。一方で、マッドレックスが完全ではないにしろ、自我を取り戻している事が明らかになりました。またしても、ディスレースに手も足も出ず、ぼろ負けしてしまった玄幡さんは、これから、どうするんでしょうねぇ。

 

仮面ライダーガヴ

第5話「思い出がヒリヒリ」では、ショウマと絆斗の株が爆上がりし、ショウマの父親であるブーシュの株が爆下がりするストーリー展開になってましたね。

前回、自分を救ってくれ、亡き息子の姿を重ねる事で幸せを感じていた老夫婦の元を、ストマック社に狙われないよう、黙って立ち去ったショウマ。自分も幸せにならず、他者もあえて幸せにしない、茨の道を行くショウマは、ある意味、仮面ライダーらしい行動をしちゃいますが、見ていて辛いったらありゃしない。そんなショウマは例の如く、力の使い過ぎによる空腹で、またしても、道端で倒れてしまいました。彼を救ったのは、一体、何者なのか、と気になっちゃいましたが、まさか、グラニュートで、その上、ショウマの大叔父だったとは・・・

その大叔父ことデンテ曰く、彼がブーシュに請われ、人間とグラニュートのハーフであるショウマに改造を施していたらしいですね。ショウマの父・ブーシュは何らかのきっかけで、ショウマの母であるみちるを見初め、自分の世界に強引に連れ去り、なおかつ、彼女との間にショウマを儲けたようです。みちるとショウマの、異世界での生活はお世辞にも幸せなど一欠けらもありませんでしたが、それは、ブーシュの所為だったようですね。どうやら、ブーシュは、自分の家族を闇菓子に使うスパイスにされないよう、わざと辛い生活を送らせていたようです。ショウマにキツく当たり、自分を憎むように仕向けていたのも、それが目的なんでしょう・・・やり方が間違い過ぎていますわ、このダメ親父。

父親の思惑を知るも、当然、納得など出来ないショウマは、デンテに怒りを向け、その場から立ち去ります。この時、ショウマはオモチャをドブの中に落としてしまい、困っている母と息子に遭遇します。一瞬こそ手を貸すのに躊躇いを滲ませてしまうショウマでしたが、自慢の力を使って、子供に笑顔を取り戻させました。そう、ショウマは自力で気付いたのです、自分と関わった人を幸せにしちゃいけない、じゃなくて、自分と関わった事で幸せになってくれた人を自分が守ればいいんだ、と。決意を新たにしたショウマが、新たな眷属を生み出したタイミングで、ポッピングミゴチゾウがプレスされた人々がエージェントに連れ去られそうになっている事を報告に来ました。

エージェントとの戦闘に突入したガヴは、ヒリヒリチップスゴチゾウの力で、ザクザクチップスラッシャーを猛火でパワーアップさせ、燃える斬撃を繰り出します。燃える剣、もう、これは男の子が大好きなロマン満載な武器!! 一体には逃げられちゃいましたが、絆斗が体を張ってくれたおかげで、プレスされた人々は無事でした。ここで、絆斗がカッコいいんですよね。いきなり、目の前に現れたガヴに驚き、怯え、拒絶の姿勢を示した人々に、絆斗は苛立ちを剥き出しにして、「コイツは、お前達を救ってくれた仮面ライダーだ!!」と言ってくれたシーンは胸熱ゥッ。絆斗のおかげで、自分がやろうとしている事は間違っちゃいない、と思えたのか、ショウマは幸菓に頭を下げに行き、改めて、彼女に迎え入れて貰えます・・・何だかんだで、あの親父の血を引いているんだなぁ。一方で、絆斗の師匠がピンチ!!

コメント
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