ウルトラマンアーク
第21話「夢咲き鳥」が、大いにぶっ刺さったファンは、絶対に私だけじゃないでしょう。
ぶっ刺さった理由は三つ。まず、一つ目は、今回の話の主軸になっているキャラ、芝アオイさん。彼女は、毎日、仕事に忙殺されながらも、小説家になるって夢を捨てずに、日々、努力を重ねていました。今、私もまた、彼女のように、小説家になるって夢を叶えるべく、コツコツやってます。三十を過ぎても小説家になれていないお前のそれは、努力と呼べないモノだ、と言われてしまうかもしれませんけど。まぁ、そこはさておき、彼女の夢を真摯に追う姿勢と、その熱意の奥底に潜んでいた、順風満帆な生き方をしている友人へのドス黒い妬み、そして、上手くいかない自分に優しくしてくれない「世界」に向けた破壊衝動、これはリアルでしたね。
二つ目が、今回、登場した怪獣、キングオブモンス。まさか、『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』に登場し、ティガ先輩、ダイナ先輩、ガイア先輩と激闘を繰り広げた大怪獣が、よもや、アークとバトるとは!? 映画に登場したオリジナル(?)とは異なって、バジリス、スキューラの分身体こそ生み出す能力を持っていませんでしたが、その分、シンプルな戦闘能力と破壊光線の威力がブチ上がっている印象を受けました。怪獣に貴賤なし。どの怪獣も、それぞれに魅力があり、その個性をウルトラマンに全力でぶつける事で、ウルトラマンのカッコ良さを際立たせると同時に、ファンへ様々な事を考えるキッカケになってくれます。その前提を踏まえても、やはり、俺の考えた怪獣が最強、を具現化させたようなキングオブモンスは印象的です。
アオイさんが赤い球に願いをした時から、何となく、予想はしていましたが、実際、キングオブモンスが召喚されると、否応なしにテンションが高まっちまうのは、特撮好きの性でしょう。赤い球、これ自体には悪意はありません。善性の塊かっつーと難しいトコですけど、少なくとも、人間が関わるべきモノじゃないのは確かでしょうね。全ての人間がそうだ、と決めつけられませんけど、私も含め、大半の人間が、最初は、小さな望みが成就するだけでも満足できるでしょうけど、次第に、自分の欲をコントロールできなくなってしまうでしょう。そんな人間の面を目の当たりにする事で、赤い球が、自分の存在が人間を破滅に導いてしまう、と判断し、自分の消滅を望むのも致し方ない話です。
そして、三つ目、自分のやらかしを自覚して反省したアオイさんが、アークのピンチを目の当たりにして、心の底から願ったキモチに応えるように、アークを助けてくれた存在。ここで、まさか、ギヴァスがやってくるとは!! ウルトラマン好きのツボを、よーく知っていらっしゃる。情報不足から結果的に激しく戦った末に和解に到っただけあって、アークとギヴァスの共闘は実に素晴らしかったです。最後、キングオブモンスに必殺技「ギャラクサーファイナライズ」を叩き込む際も、アークはキングオブモンスを抑え込んでくれているギヴァスを空間転移能力で、しっかりと助けていました。ギヴァス自身、もう、自分を修復してくれる者がいないのを理解っているでしょうに、自分の損傷も厭わずに戦ってくる姿に感動しました。実際、ギヴァスは、この後、また、月に戻ったんでしょうかね。せめて、防衛軍がその場しのぎでもいいから修復を施してくれていると良いんですけど。そしたら、アークがラスボスと戦う時、また、共闘できるかもしれません。
爆上戦隊ブンブンジャー
バクアゲ45「地球の敵」、ラストバトルが近づいてきている事もあって、シリアスさが、これまで以上に高まっている、と感じました。前回、マヂに子供向けじゃなくなってきている、と感じている展開だったので、今回もエグそうだなぁ、と予想しており、ちょっと不安がありました。
だからこそ、スピンドーによって復活させられたディスレースが、地球人を扇動し、ブンブンジャーが悪ってイメージをより強める役目を果たした途端に、捨て駒にされ、その役目すら果たせずに爆散する展開は、胸がスッとしましたね。そんなディスレースの言葉で、地球人がブンブンジャーを悪だ、と自分の頭で考えもせずに決めつけ、その思い込みを世の中に拡散していく流れは笑えず、イライラできず、却って、現代社会の醜さっつーか愚かな部分を目の当たりにしたようで、悲しみを含んだ怖さも覚えました。
そんな地球人の掌返しにキレて、ディスレース2000に戦いを挑んだブンバイオレットとビュンディ。わざわざ言うような事でもありませんけど、やっぱり、彼らの中には、もう、しっかりと仲間意識が芽生えていたんですね。そのペアとディスレース2000が戦う最中、自分達が敬愛していたマッドマックスが、単にブンブンジャーに倒されたのではなく、ディスレースによって使い捨てにされた事を知り、その上、彼の死に様を愚弄された事で怒り心頭となり、改めて、ディスレースを見限ったサンシーター。ここまで、部下に慕われず、無様な最期を晒した幹部怪人も、これまでの戦隊の歴史でも少ないのでは?
一方で、ブンブンが目覚めない現状に、ますます打ちのめされる大也は、余計に心の余裕を失ってしまいます。その大也を一喝した未来、ヒロインとしての貫禄がしっかりと出ていましたね。未来の作ってくれたカレーを食べて、少しではあるものの、確実に気持ちが立て直された大也を見て、ホッとしたのは私だけじゃないでしょう。月並みな考えですけど、人間、食べて、美味しい、と感じられている内は、まだ、心は大丈夫です。その大也が抱えていた心の傷、これもまた、リアルでしたね。誰かの悲鳴が自分には聞こえていたはずなのに、自分は救えなかった、そんな負い目を持っている人間は、この現代社会には多い事でしょう。そんな大也に、一縷の希望を届けてくれたのは、ニコーラでした。果たして、大也はブンブンを復活させる事が叶うんでしょうか・・・
これは、ほんと、私の勝手な願望なんですけど、今、ニコーラは共に戦ってくれる仲間を集めている、と言っていました。その仲間の中に、誰もが死んだ、と思っているマッドマックスがいたら、これは熱いですよね。リアルに一度、命を落とし、復活させられた末に爆散したマッドマックス。けれど、何の因果か、彼は重傷を負いながらも生きており、ズタボロの状態で宇宙を漂っている所をニコーラに救われ、自分のハンドルを握って無謀な戦いをハシリヤンに挑もうとしている彼女に、ブンレッドたちの持っていた強さを見て、共に戦う事を決意して、ブンブンジャーのピンチに助太刀として参戦したら、もう、私、バクアゲしすぎて鼻血が出るかもしれません。
仮面ライダーガヴ
第19話「プリンのほろ苦隠し味」は、ヴラムの強さに圧倒されると同時に、ラーゲ9が抱えている苦しみも垣間見えて、彼に対する印象が変化した内容になっていましたね。
前々から察しちゃいましたけど、やはり、ラーゲ9は他のグラニュートと違い、闇菓子の中毒性に心身を蝕まれていなかったようです。それどころか、ショウマや絆斗に負けないほど、闇菓子とストマック社に対する憎しみを抱いているようです。彼もまた、闇菓子の犠牲者であり、同時に、復讐者として戦っていました。
ラーゲ9が闇菓子に対して不快感と憎悪を抱いている理由、それは、たった一人の弟が犠牲になっていたからでした。今更な感じもありますけど、ほんと、リアルですよね、この闇菓子の存在感。一度でも、その毒の味を知ってしまったら二度とは抜け出せず、それを手に入れるためなら、悪事を働く事に対する抵抗感が喪失してしまう。歯止めが利かなくなるのは、子供だって同じ。
どうやら、ラーゲ9の弟であるコメルは元々、優しい子であったものの、何かがキッカケで、闇菓子にハマってしまい、兄が稼いで来た金にも手を出し、ラーゲ9にそれを咎められると、中毒者丸出しの余裕のなさを剥き出しにして、ついには家を飛び出し、行方知らずになってしまったようです。そして、やっと、家に帰ってきてくれたと思ったら、コメルは致命傷を負っており、そのまま命を落としてしまいました。コメルは闇菓子を手に入れるために、恐らく、人を攫っていたのでしょうが、何かがあって、自分のやっている事が悪だ、と気付くも、その時には遅く、命を奪われたのでしょう・・・やっぱり、どう考えても、酢賀とニエルブが絡んでいるんでしょうね。
コメルに闇菓子を売りつけ、彼のグラニュート生をメチャクチャにし、その上、命を奪ったであろうストマック社を恨むラーゲ9は、ニエルブに改造を受け、悪の手先になってでも、証拠を掴もうとしていたようです。家族の為に戦っているラーゲ9の事情を知ったショウマは、自分も母を殺されている事を明かし、ラーゲ9に、その力をどう使うべきか、何のために使うか、を問います。弟が慕うだけあって、ラーゲ9自身も根は悪い奴じゃないんでしょうね、ショウマの言葉に揺らいでしまったようです。果たして、ヴラムは仲間になってくれるんでしょうか・・・それを、絆斗が許してくれるか、微妙ですよねぇ。
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