目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「星守る犬」 村上たかし

2009年08月08日 | 読書
新聞か雑誌の書評でちらっと見て
読んでみたいと思った漫画なのですが・・・

「星守る犬」(村上たかし 双葉社)

林道わきの放置車両の中から発見された
死後1年の男性の遺体。
その足元には寄り添うように
死後3ヶ月の犬の死体があった。

・・・これだけ読むと、
どれだけ悲惨で悲しいお涙頂戴の話なのかと
思ってしまうのですが
そうではないんですよね。

平凡な家族のもとにやってきた
捨て犬のハッピー。
拾ってくれたかわいい女の子。
怖いけどご飯をくれるお母さん。
無口で無愛想っぽいけど
毎日散歩に連れていってくれるお父さん。
幸せそうな家族の様子が
描かれるのですが・・・

あることから、お父さんはハッピーと
2人きりで旅に出ることになります。

それは絶望への旅ではなく
明るく幸せな旅。
自分を必要としてくれる存在がいれば
それでいい。
大好きなお父さんを
疑うことなく信じてついていくハッピー。
その愛にこたえようとするお父さん。

たんたんと、リアルに描かれるストーリーに
涙が止まりませんでした。
(明日は我が身・・・とも
言える話かもしれません)
お父さんとハッピーのために
何もしてあげられないのが
辛くて泣けました。
でも、ふたりはそれでも幸せそうで。

その後日譚、もう1本の
「日輪草」というお話も、
辛いけれど、お父さんとハッピー、
よかったね、と思えました。
自分が犬を飼っていた時のことも
思い出したり・・・。

今、「忠犬ハチ公」のハリウッドリメイク
「HACHI 約束の犬」なんて映画も
上映中ですが、犬好きの方には
この本も読んでみて欲しいです。

ウチの旦那に読ませたら、
”実話ならともかく・・・
こんな漫画描くなよな~”と
涙目で言ってましたが。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジョン・ヒューズよ永遠に! | トップ | 「ごはんにしよう。」飯島奈... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (zooey)
2009-08-12 10:59:48
私も映画と本が好きです。
感想を書くときは、大概辛口になるのですが
どうも動物モノには弱くて…
「HACHI」にも、この本にも号泣しました。

この表紙の、ヒマワリ畑の中で微笑むハッピーの姿を見るだけで泣けてきます。
この本、話題になっている割には
私の周りで読んだという人がまだ誰もいないので
共感できる人を探して、寄らせて頂きました。
返信する
ありがとうございます (kino)
2009-08-12 23:53:58
>zooeyさま
はじめまして。コメントとTBをありがとうございました。
私は基本甘口で(笑)特に子供と動物には弱いクチなんですが
この本にも泣かされました。
地味な本だけにジワジワ評判になっていくんじゃないでしょうか。
今度雑誌に掲載されるという続編も読んでみたいです。
返信する
ジワジワと・・ (iruka)
2009-09-03 07:55:27
kinoさんも読んでらっしゃたのですね。
すみません。気がつかなくって。
そうですね。
このふたり、楽しそうでもあったのが救いでした。

後日談がまたいいですね。

じわじわと広がっていっているみたいですね。

kinoさんのレビュー読んでまた涙が出てきました。

トラバさせて下さいね~。

返信する
泣けましたね (kino)
2009-09-03 22:54:48
>irukaさん
書評などでみかけたり、評判は良いみたいなのに
読んだという人をあまり見かけないので
irukaさんもお読みになっていて嬉しかったです!
あんなふうに生きられるかな????って考えてしまいます。
お父さんとハッピーが幸せでありますように。
返信する

コメントを投稿