目の中のリンゴ

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「レディ イン ザ ウォーター」 あなたも世界の一部

2006年10月13日 | 映画タイトル や・ら・わ行
ナイト・シャマラン・・・映画ファンからは賛否両論なお方。
私は”賛”です。好きです、シャマラン。

だって、彼の映画には”切なさ”があるから。
家族への愛情、失ってしまったものへの想い、
自分が命をかけても守りたいもの。
それに固執する人は時にエキセントリックで
常軌を逸しているように見えることすらある・・・。

「レディ・イン・ザ・ウォーター」
(LADY IN THE WATER ・アメリカ・2006年)

予告から、この物語は人間のもとにつかわされた水の精と、
あるアパートメントの住人たちの話だとわかります。
もっとホラータッチの印象を受けたのだけど・・・。

どこか暗くて覇気のない管理人クリーブランドが
ある夜プールで出会った不思議な女性。
彼女はおとぎ話に出てくる”水の精”そのもの。
彼女を元の世界に戻すため、アパートの住人たちが
力を合わせる。

えっ それでいいの??と思うくらい
ご都合主義的にサクサクとお話は進んでいきます。
でも、おとぎ話ってそういうもんよね。
これはファンタジーなんだから。

この世の中で、誰もが実は何かの役割を担っていて
誰かと誰かが繋がっていて、誰かの想いが誰かを動かし
世界を作っているのだ・・・と思わせてくれる映画でした。

クリーブランドが自分の苦しみを吐き出すシーンには
泣けてしまった。ああ 自分にはやっぱり守れなかった。
なんにも役に立たないんだ・・・という苦しさ。
水の精をはじめて観た時、彼は
”まだほんの子供じゃないか”って言うのだけど、
ブライス・ダラス・ハワード演じる水の精は、
立派な大人の女性じゃないかー?と思って違和感があった。
でも、クリーブランドにとっては、彼女は
怯えて震える、守ってやらなければならない
小さな子供にしか見えなかったんだろうな。
まるで自分の子供のように。

皆が知恵と勇気を振り絞って”ストーリー”
(水の精の名前)を救う。
まさに、夢のないドライなリアル・ワールドに
足りないのは物語。

いろんな国籍(韓国人、ヒスパニック、インド人・・・)の
人たちが集まるアパートはイッツ・ア・スモール・ワールド。
思いがけない人に思いがけない役割があって
この世界を作っているのです。

エンド・ロールで、撮影がクリストファー・ドイルと知って
少し意外な感じ。と言っても、彼の特徴、持ち味を
語れるほどの映画ツウではないのだけれど(笑)
でも、このひんやりした夜や水の感じは好き。

しかしなー 不満が2点ほど。
邪悪なクリーチャーがなんであんなに”ちゃち”なのか??
あんまり怖くないんですけど。
そして、シャマラン、出すぎ。
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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうそう、It's a small world! (sabunori)
2006-10-14 10:46:19
kinoさん、こんにちはー。

私もこの作品お気に入りです!

めちゃくちゃご都合主義でおっしゃる通り監督うまいトコ取りすぎ!と言いたくなってしまうのですが、なぜか許せてしまうから不思議。

同じマンションのお隣さんの顔もわからない今のご時世、みんなで顔あわせてストーリー救出作戦を練るアパートの国際色豊かな面々を見ているだけでもワクワクしてしまいました。

撮影がクリストファー・ドイルなのは名前を見て初めてわかる、っていう感じですよね~。

でも私もあの緑がかったブルーの色使いが水を連想させてステキだと思いました。
返信する
ねー! (☆kino)
2006-10-14 14:41:36
>sabunoriさん

いかにもベッドタイムストーリーで、よかったですよね。

韓国人母娘もいい味出してたし。

シャマラン監督にはこの持ち味のまま作り続けてもらいたいものです。

クリストファー・ドイルに深い思いいれはないけれど

あの色合いの表現とか、独特なのでしょうか。
返信する
Unknown (風情♪)
2006-10-14 22:36:52
こんばんは♪



世間的には【否】の方が多いいようですが

ボクは本作結構気に入りましたよ!!

まぁ確かにいろいろと思うこともツッコミ

たいところも多々ありますがね・・・r(^^;)
返信する
けっこう (☆kino)
2006-10-15 01:31:33
>風情♪さん

こんばんは!シャマラン監督がお好きな方もたくさんいらして

なんだか嬉しいな。

しかし、シャマラン監督があの役をやらなければならなかったのだろうか・・・??
返信する
Unknown (たお)
2006-10-15 09:52:24
kino様も立派なシャマラニストですねぇ^^

私もアラ探しよりも、シャマラン作品に満ち溢れる優しさの虜です。一番救いを求めている人々によって救われる世界なんて、素敵じゃないですか。

返信する
思わせぶりを突っ込みながらも、いいぞと、うなずきながら観る (ミミヅク)
2006-10-15 14:57:41
”賛”に大賛成。!



彼の作品に出てくる、ささいな

エピソードが特に好き。



クリーチャー、観てないけど、

「サイン」のエイリアンぐらい?



返信する
シャマラニスト (☆kino)
2006-10-16 00:02:12
>たおさん

シャマラニストなんて素敵な言葉があるのですね(笑)

救い、とか愛とかが ちょっと強引な思い込みで描かれている

シャマランワールド、大スキですわ!



>ミミヅクさん

今回も、いろんな味のある住人さんたちが素敵でしたよ。

蝙蝠館のミジンコの池に水の精が来ても大丈夫!

力をあわせて救い出しましょう!



うーむ今回のクリーチャー、「サイン」のエイリアンといい勝負かも。
返信する
賛ですか! (こっちゃん)
2006-10-16 15:06:08
なるほどー。

やっぱり観方ひとつで変わるのですね。

賛否両論、激しく分かれてるけど、

「シャラマン出すぎ」はみんな言ってるよね。(笑)
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思いのほか (☆kino)
2006-10-16 23:25:51
>こっちゃん

ほんと好き嫌いはあるとおもうんだけど 私はスキ。

愛でしょ愛!

この物語も、子供さんのために話して聞かせてあげた

ベッドタイムストーリーだというから・・・。

シャマラン、次回はどこに出てくるか目が離せませんな(笑)
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そのとおり!(^^) (kuu)
2006-10-18 18:15:03
シャマラン出過ぎだし、あのオオカミもどきが、もひとつでしたねーーー。

しかも、私は、寝てしまったので、今ひとつ筋が分からなかったりします(^^;。

まあ、ファンタジーは、私にとって、寝るための映画でもあるので、しょうがないかなーーー(^^;
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