目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

生きている証 「メゾン・ド・ヒミコ」

2005年09月16日 | 映画タイトル ま行
ちょっと枕詞っぽくなってますが、”「ジョゼと虎と魚たち」の
犬童監督と渡辺さんの脚本”ということで、楽しみにしてました。
映画サービスデーでもない平日昼間の上映、満席!

ゲイであることをカミングアウトして家族を捨てた父に
死期が迫っていると知らされた娘。
父の営む、ゲイの男性のための老人ホーム。
そこで出会った人々。父の若い恋人・・・

「ジョゼと虎と魚たち」でも思ったけど、
食欲と性欲=生きている証なのかもしれない。
少なくとも、この二つの映画ではそう感じられました。
おいしいもの、美しい果物や野菜をガツガツと食べて生まれる
体の中から湧き上がる抑えられないエネルギー。 
その欲望が次第に消えていく 病床の卑弥呼と、
生命の輝きを全身から放つ 若い恋人のハルヒコは 
もうひとつにはなれない。 なんだか とても切ない。

いろんな事情を抱えてメゾン・ド・ヒミコに集う人々は
ここでは 本当の自分に返ることができる。
まるで ここは現実の世界じゃない、異空間のよう。
つらい現実真っ只中のサオリは、そんな空気が許しがたかったのでしょう。

でも、限りある命を生きるのは 誰のためでもない、
自分のためなのだから。
垣根を乗り越えてごらん、きっと 新しい世界が見えるから・・・。

淡々としているけど、じわじわっと心にしみこむ映画でした。
身近にゲイの人がいるわけではないけど、なぜかそういうテーマの
映画が好きで比較的よく観ている気がする。
自分がゲイで、親や家族との確執や理解、を描いた映画は多いけど
子供の立場を描いたこの映画は ちょっと珍しい・・・かな。

ラブシーン(キス・シーン)がとても生々しく、また、別にそういうシーン
じゃなくても 色っぽい。西島さんが麦茶を飲んでるシーンも。

すっぴんに近い柴咲コウも、力強い色気がありました。
しかし、なんといってもオダギリジョー!
存在のすべてが色っぽくて、たたずまいが、瞳が、指先が・・・ああ 悩ましい。

なんせ仕事しまくってて、NHKでの密着ドキュメンタリーも見たことあるけど
いっつもヘンな格好しないと気がすまない変な人!
くらいの印象しかなかったんですが、ほんっとうにステキです。
このハルヒコ役は オダギリさんの魅力満載です。
もしかして当て書き??
あの 濡れ濡れ度は トニー・レオンといい勝負!!
演技は上手いとは言いがたいけれど、いろんな映画にひっぱりだこなのも
わかります・・・。

ま、その、結局オダギリさんにノックアウト食らったわけですが、
「ジョゼ~」ほどの ズシーンとくるものはなかったけど、
いい映画でした。
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21 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コレは見逃すわけには参りませぬ! (メゾン・ド・こっちゃん)
2005-09-16 13:44:47
えぇ、観ますとも。

犬童カントクだもん、

見る価値アリアリですよ~。

この映画もあちこちで評価高いね。

でも、そんなに混んでるのか~。

みんな何処でそんな評判を聞きつけてくるんだ?

おとろし・・・・。



    こっちゃん
返信する
ほんとうに~ (cyaz)
2005-09-16 22:20:25
kinoさん、TB&コメントありがとうございましたm(_ _)m



>食欲と性欲=生きている証なのかもしれない

犬童監督はタブーに触れて、斬新な視点と重くなくこの世界を描いていたと思います。

この手の映画は一歩間違うととんでもない映画になってしまう危険がありますが、ぎりぎりのところで踏ん張っていい作品に出来たと思います^^
返信する
観に行きますよ!! (なな)
2005-09-17 00:04:14
そっかぁ~~、私も「ジョゼ」以来、犬童さんが大好きなので、かなり楽しみにしています。

オダギリさんも楽しみだし、柴咲さんも楽しみだけど、そっかーーそんなに混んでるのなら、この3連休のうちに行きたいけど、難しいかな・・・(>_<)。
返信する
TB&コメントありがとうございます。 (やっぱり邦画好き…)
2005-09-17 01:05:09


自分正直に生きているということが、映像から違和感なく伝わってくるいい映画だと思います。

ゲイを演じられた俳優の方々、色気ありましたよね。

色気のない柴崎コウも良かったと思います。
返信する
ほんとにねぇ (kino)
2005-09-17 07:59:56
>こっちゃん

観に来ているのは 映画ファンなのかオダギリ氏やコウちゃんのファンなのか・・・

(オダギリファンの年配の上品なご婦人の話が面白かった)

でも、よかったよー。しみじみと。



>cyazさん

なんか、小説を読んだような感じの映画(?)でした。

こういう気分になるのは珍しいです。



>ななさん

もーーーオダギリ氏が最高にステキなのです。

こんなにかっこよかったっけ??と驚くくらいに、

雰囲気のある人ですね。見る価値アリです。



>やっぱり邦画好きさん

そうですねー。役者さんたちが皆さんよかったです。

ぶすっとしたブスの柴咲さん、似合ってました(笑)
返信する
初めまして (あいり)
2005-09-17 18:37:33
何だか、見てから何日か経つのにフッと映画のワンシーンを思い出すんです。

こういう気分は久しぶりで、特に邦画では少ないんですけどね。笑



ほんとうに一つ間違うと台無しになる題材を含んでいるのに綺麗な映画でした。

描かれてないだけに想像が膨らんでしまって。

物語は勿論素晴らしいのだけど、やはりこんなふうにいつまでも頭に残ってるのは俳優さんが皆素敵だったんだなあって思います。

TBさせていだだきますのでよろしくお願いします。
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URL (あいり)
2005-09-17 18:38:55
URLを入れ忘れました。

失礼しました。
返信する
プリシラだ! (kino)
2005-09-17 19:43:32
あいりさんの感想をよませていただいて、頭の中の霧が晴れました!

そう、卑弥呼は「プリシラ」のテレンス・スタンプに似てる!

(落書きのシーンも似ていました)

この映画に関しては、上手く言葉に表せないのに、

日が経つにつれて、あれもこれも、と思い出して

語りたくなってしまうのです。

TBありがとうございました。私もTBさせていただきますね。

返信する
観てきました・・・(T_T)。 (なな)
2005-09-20 22:40:09
ほんと、だいすきな映画のひとつになりましたです。

kinoさんと同じく、「ジョゼ~」と、どちらが好き?!ときかれると、

私もやはり「ジョゼ~」かなぁ、と、思うのだけども、それも僅差です。

私もね、ゲイではないし、はたまた、近くにゲイのひとが居るとか、そういうわけでもないけど、

ゲイのひとを扱った映画とか、物語は好き。

優しくて、暖かくて、厳しくて、ものすごく、切ないよね。

ほんと、犬童さん、だいすき。私もTBさせてね
返信する
私も今日見てきました。 (ぶんちょう(のら))
2005-09-20 23:37:47
とても余韻が残る映画だな~と

思いました。西島さんの麦茶飲むシーンも

セクシーでしたよね。

平日でレディースデーでもなかったのに

結構混み合っていました。

返信する

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