目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

2月に読んだ本

2012年03月03日 | 読書

2月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3384ページ
ナイス数:147ナイス

2月、面白かったのは「舟を編む」!活字中毒さんにはおすすめです。

女神のタクト女神のタクト
最近音楽がテーマの小説をいくつか読んでるなぁ。でも、これまたクラシックのコンサートには行ったことのない私は、想像するしかないのが哀しい。それでも、前半はコメディタッチで、後半はドラマチックに泣かせてくるので、楽しくイッキに読めました。この軽さはクラシック素人にはとっつきやすくていいかも。
読了日:02月24日 著者:塩田 武士


曾根崎心中曾根崎心中
ストーリーは知っていても、原作そのものを読んだこともなければ、人形浄瑠璃や歌舞伎でも観たことのない私ですが、作品の世界に引き込まれて一息に読み終えてしまいました。”遊女の誠と四角い卵はない”と言われる世界で、本当の愛の証は一緒に死ぬことしかなかったのか・・・。今なら、”何も死なんでも・・・”と言いたくなる哀しさ。ラスト近くのお初の心に浮かんだ気持ちとともに、徳兵衛、まさか生き残ってないよね?と思わせるほどの甲斐性のなさ。そのへんの描き方が角田さんらしいのかな?
読了日:02月21日 著者:角田 光代,近松 門左衛門


くちびるに歌をくちびるに歌を
中・高校生にオススメしたい、いい話でした。音楽、しかも合唱ってすごいパワーがあるよね。高校の頃のクラス対抗合唱コンクールを思い出しました。自由曲は中島敦の「山月記」に曲をつけたものでした!(笑:作曲した子、すごい!)今でも歌えます。この物語の登場人物たちも、15年後にはこの10代の1年を懐かしく思い出すことでしょう。
読了日:02月18日 著者:中田 永一


舟を編む舟を編む
こんなテーマがエンタテインメントになるなんて。女性ファッション誌の連載というのも面白いですね。(それゆえの軽さ、甘さはあるけれど)辞書というものを、”誰か”が作っているものだ、という当たり前のことを初めて意識させたくれた素敵な本。古い辞書をいつまでも使ってたらダメだ(=言葉は生きている)ということを、案外知らない人が多いですよね。いくら時代が移り変わっても、どうか紙の辞書がなくなりませんように。「死者とつながり、まだ生まれ来ぬものたちとつながるために、ひとは言葉を生みだした。」素敵です。
読了日:02月17日 著者:三浦 しをん


大江戸料理競べ (料理人季蔵捕物控)大江戸料理競べ (料理人季蔵捕物控)
今回はあまり動きがなかったですね。ちょっとネタ切れ気味かな??
読了日:02月16日 著者:和田 はつ子

 


あつあつを召し上がれあつあつを召し上がれ
あっという間に読めた。うーん なんなんだろう、食いしん坊で美味しい食べ物が出てくる小説は大好きな私なんですが、この本の食べ物の数々は正直、あまり美味しそうだと思えなかった。「食堂かたつむり」でもそうだったけど、食べ物がメインの話でそういう言葉を使うか?という場面が時々あって、萎えてしまうんです。
読了日:02月15日 著者:小川 糸


浮世女房洒落日記 (中公文庫)浮世女房洒落日記 (中公文庫)
面白かった!江戸時代の小間物屋の女房・お葛が書いた日記を現代語訳した・・・という設定ですが、市井のひとたちの日常生活を覗き見している気分。というよりも、生き生きした登場人物たちの語り口に、自分も長屋の一員になって、賑やかな宴会に加わっているような楽しさがありました。いつもながら、木内さんのリサーチはすごい。家計のやりくりに頭を悩ませ、ぐーたら旦那にイライラし、ダイエットしなきゃ、というそばから団子に手を伸ばす(笑)鮪は下等な魚だとか、医者は誰でもなれる職業、とか今と違うところも多々あって面白い。
読了日:02月14日 著者:木内 昇


ラブレスラブレス
さまざまな女たちの生き様に、目が離せずイッキに読んでしまいました。重くて暗い話なのに、読後感は悪いものではなかったです。「LOVE LESS」というタイトルは逆説なのかしら・・・と思えるほど、素直に表せないけれど愛に満ちた物語だと感じられました。でも、このタイトルと装丁にはそそられないし、内容にもそぐわないなぁ・・・残念。
読了日:02月13日 著者:桜木 紫乃


ピエタピエタ
”18世紀のヴェネチアが舞台、ヴィヴァルディって!”読み始め、苦手な話かも・・・と腰が引けましたが、とても静かで深い感動に包まれました。美しい映画を観た時のような気持ち。(「娼婦ヴェロニカ」という映画を以前観たなぁ・・・。)この時代のヨーロッパや音楽のことを思い浮かべながら読めたらもっともっと素敵だったでしょうが、如何せん教養が足りなくて・・・。それでも楽しめました。「本屋大賞」ノミネート作じゃなければ手に取らなかったと思います。そういう意味では本屋大賞って素晴らしい。
読了日:02月11日 著者:大島真寿美


誰かが足りない誰かが足りない
タイトルと装丁でサスペンスホラーかと想像していたら全く違いました。あっという間に読めた短編集。評判のレストラン”ハライ”に10月31日6時に予約を入れた6組の人々の、そこに至るまでの6つの物語。さらっと読めたけれど、心に残る言葉がいくつか。優しさと希望に満たされた読後感でした。「田舎の紳士服店のモデルの妻」はあまり好きじゃなかったけど、他の宮下さんの作品も読んでみたいと思いました。
読了日:02月07日 著者:宮下 奈都


プリズムプリズム
いわゆる「多重人格」の青年に恋した人妻の話。「ビリー・ミリガン」昔読みました。解離性同一性障害やさまざまな精神疾患について説明的セリフで読ませてくれるので、前半、小説を読んでいる気がしなくて興味深かった。しかし!どうも主人公の聡子が好きになれない。気持ちの揺れにも切なさを感じられなかった。いかにも男性の描く女性って感じがして、「島耕作」のラブシーンみたいな気持ち悪さだった・・・。
読了日:02月07日 著者:百田 尚樹


地下の鳩地下の鳩
西さんの「通天閣」と似た雰囲気のお話でした。小学生が登場する元気で笑える小説とは違うけれど、これはこれでとても好きです。登場人物に共感はできないのだけど、心の奥底の痛いところを突かれるというか・・・。大人になるって、自分の嫌なところや、つもり積もった過去からは逃げられないということを認めることなのかも・・・と思います。
読了日:02月06日 著者:西 加奈子


あかりの湖畔あかりの湖畔
終盤の怒涛の展開(?)のために、はじめから散りばめられる伏線にちょっとイラっときてしまった。だから”秘密”はなんなの?!と・・・。まぁ、そこにもって行くまでの物語なんですけど。前にも一冊読んだことがあるけれど、しんとした空気と口に残る苦い後味をうまく描く作家さんだなぁと思いました。”素朴な江國香織さん”って感じ。
読了日:02月04日 著者:青山 七恵

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

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2 コメント

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さっぱり読めてない (なおみ)
2012-03-10 22:16:30
読書家であると小さなころから豪語してきた私ですが、最近はというか・・この3年くらいさっぱりです。「時間がないと言うのは理由にならん」と私より超忙しい姉夫婦の超読書家ぶりを横目でみつつ。

姉が「これ面白いよ」と教えてくれたあらすじだけで読んだきになっているのかしら?

とはいえ、テレビみているわけでもなく
知的好奇心が薄れてきたのかな?
読後コメでなくてごめんね。
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時間が欲しい (kino)
2012-03-10 22:40:10
>なおみちゃん
私は映画がゆっくり観られなくなったここ数年で
本を読むようになったかなー。というより、図書館を
利用するようになったからかな。
映画も、観ようと思えば観れるはずなんですが
やっぱり、まとまった時間ってとるのが難しいんですよね。

たしかに。あらすじを聞いて読んだ気になるよね。
映画も。
うーん 知的好奇心は大事だと思う!
私も、最近それどころじゃない状態だけど
こんなことじゃ 世間からずれてしまう一方だわ!
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