11月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1190
ナイス数:159
今年もあとわずか・・・ベスト本、選べるか心配。
今月1冊読みましたが、山本文緒さんのご冥福をお祈りします。
自転しながら公転するの感想
山本文緒さんは、自分が若い頃大好きでよく読んだ。もう作品が読めないなんて早すぎます…。この物語、都と貫一の関係がどうなっていくのか気になって一気に読んだ。自活する自信も経済力も仕事への思い入れもなく、親の庇護のもとでぬくぬく育ち、やがて親が年老いていつか別れが来ることが現実味を帯びてくると、「ちゃんとした人」と結婚して養ってもらいたい、と心の奥底で考える都は、甘ったれていた若い頃の自分と似ているところもあって読んでいて痛い。それでも打算や妥協ではなく一緒に生きていきたい人と結ばれたのはほっとした。
読了日:11月30日 著者:山本 文緒
ガラスの海を渡る舟の感想
大好きな寺地さん。本作もよかった。「雨夜の星たち」にも似たきょうだい関係。「普通」のことができない兄と、人に認められたい妹。相容れない二人が祖父のガラス工房を継ぐことになる。 家族だからこそ遠慮もなく傷つけてしまうこともあるし、わかりあえる瞬間もある。本作も線を引きたい文章がたくさん。「前を向かなければいけないと言われても前を向けないというのなら、それはまだ前を向く時ではないです。」生き物のように形や色を変える美しいガラス。寺地さんも内なる海から言葉を掬い上げて文章をかたち作っているんでしょうね。
読了日:11月18日 著者:寺地 はるな
阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らしの感想
お二人の生活ぶりはたまにテレビで見かけていたけど、色々ありそでなさそで楽しそうだ。これからもずっとこんな感じでいて欲しい。「やっぱり猫が好き」からずっと、姉妹で暮らす生活に憧れている。(阿佐ヶ谷姉妹は偽姉妹だし、自分に姉妹はいない) お二人が書いた小説もベタだけど素敵だ。木村多江さんと安藤玉恵さん演じるNHKのドラマも良い!
読了日:11月14日 著者:阿佐ヶ谷姉妹
川のほとりで羽化するぼくらの感想
不思議なテイストの短編集。現代のリアルな話あり、ファンタジーあり、近未来あり…。あちらとこちらを隔てる「川」を越えることへの逡巡。越えたら何が待っているのか。いざというときに行動に移せる自分の中の準備って大事だ。
読了日:11月14日 著者:彩瀬 まる
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