8月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1888
ナイス数:137
いやー 8月は「キネマの神様」に尽きる。
収まりきらず、読書メーターのコメント欄に続いてます。
ほんま、これどうなん?そして山田洋二監督、菅田将暉の映画はヒットしたんかいな?
琥珀の夏の感想
かつて「ミライの学校」という団体の施設があった場所から少女の白骨死体が発見される。亡くなったのは誰なのか。何があったのか…。自然の中で子供を親から離して育て教育することで自立心や思考力を養うという団体。出だしから不穏な空気。恐る恐る読み進めた。辻村さんは多感な少女の気持ちを描くのが本当にうまい。大人になると、小・中学生の頃はなんて狭い世界で生きていたんだろう、と思う。ましてやこんな特殊な生活をしていたのならなおさら。何を信じて心の拠り所にしていくのか、なんて大人の導き次第だよな…と怖くなる。
読了日:08月31日 著者:辻村 深月
うつくしが丘の不幸の家の感想
町田そのこさんの本はまだ3冊目だけど、すごく好きだ。「不幸の家」と噂される家に住んだ人たちを、過去に遡って描く連作短篇。遡るところが面白い。実情を知らないまわりから見たら不幸かもしれないけど、本人たちは前向きで、新しいスタートをきるためにこの家を出た。噂なんてそんなものかも。ただ、町田さんの家族や夫婦の根深い問題の描き方は、生々しく痛々しくて辛くなるところもあるなぁ…ハッピーエンドなのが救いだけど!
読了日:08月20日 著者:町田 そのこ
この気持ちもいつか忘れるの感想
住野よるさんの物語を読むには私は年を取りすぎているのかな、と感じてしまった1冊。音楽とコラボの意味あるかなぁ…。実体の見えない異世界の少女に出会い、次第に深く惹かれていく男子高校生・カヤ。しかし、蜜月の時は終わりを迎え、カヤは大人になった…。伏線らしきものや、設定がはっきりせず、謎めいたままあっけなく終わり、色々想像しながら読んでいた私は肩透かしをくらった気分。こういうのが良いところなのかもしれないけど、スッキリしなかった。ただ、少し切ない。あんなにも好きだった胸を焦がす恋もいつか忘れるんだよ、うんうん。
読了日:08月10日 著者:住野 よる
ピンクがすきってきめないで (講談社の翻訳絵本)の感想
Twitterで、ディズニープリンセスが好きな男の子の話に対しておすすめされていた絵本。男の子だから、女の子だから、という決めつけに反発する女の子の話。フランスの絵本、絵がオシャレだなー。色なら黒、クモや恐竜や化石やクレーンが大好きな女の子、かっこいい。花柄や人形が好きな男の子も出てくる。今回の五輪でも、編物が上手な男子金メダリストが話題だった。性別で決めつけることに何の意味があるだろう。人と違ってもいいし、自分と違う考えの人を尊重して欲しい。年配の人にこそ読んでほしい本だと思う。
読了日:08月07日 著者:ナタリー・オンス,イリヤ・グリーン
キネマの神様 ディレクターズ・カットの感想
ご自身のお父様がモデルの大切なこの小説が、全く違う話になって映画化されることをマハさんは本心ではどう思ったのだろう??私ならキレてるレベルだ。だからこそ、こうして「別物ですよ」と再小説化したのか?原作を知らずに映画を観たら、それなりに良い話かもしれないし、映画好きとして感動したかもしれない。たしかに、映画を作る側としてのゴウをメインとした映画愛に溢れた作品かもしれない。でも原作は違う。一介の映画好きが映画館で映画を観て、ネットで顔も知らない同好の士と語り合う喜び、楽しさが詰まっていた。(コメントへ続く…)
読了日:08月02日 著者:原田 マハ
男の子になりたかった女の子になりたかった女の子 (単行本)の感想
タイトルに惹かれて初読み。(「恋しくて」懐かしいー!) 自分自身と向き合い、世間の決めつけや偏見に縛られ、意味不明なブルマを履かされ(よくあんなのが許されてた!)、会社では「うちの女の子」扱いで、子供を産んで育てて…女が生きていくのは大変なんだ、と言葉にしてくれた感じ。うまく感想が書けないけれど。
読了日:08月01日 著者:松田 青子
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