「carmen. カルメン」 情熱の花

ちょっと趣を変えて・・・スペイン映画の「carmen.　カルメン」
2003年　スペイン・イギリス・イタリア合作映画

なんか、濃い～恋愛映画が観たくなって。
主役のカルメンを演じるのが「スパングリッシュ　太陽の国から来たママのこと」の
パズ・ヴェガというのも気になってました。

カルメンっちゅーと　アレですね、小学校の音楽の授業で習った、
ビゼーの歌劇が思い浮かびます。

魅力的なジプシーの女、カルメンに惚れた、純真な青年のホセ。
しかし、浮気なカルメンはホセの心を踏みにじって
闘牛士のもとへ。逆上したホセが　2人を殺してしまう・・・
という悲劇、　だと思ってました。

今回の映画化のカルメンとホセは　大人のドロドロの恋愛で、
魔性の女カルメンによって　人生を狂わされてしまい
地獄へ堕ちて行くホセの物語が、描かれます。

マジメな兵隊さんだったホセが、傷害事件を起こしたカルメンを
逃がしてしまったところから転落が始まり、
カルメンという女を知ってしまったが最後、
純真無垢なホセの頭の中は　カルメン一色。
寝ても覚めてもカルメン！カルメーン！！　
（BGMは　「カルメン'77」byピンクレディーでお願いします）

あとはもう、裏道街道まっしぐら。
強盗、人殺しも厭わない生活。

カルメンは　甘い言葉を囁くけれど、決してホセのものにはならず
次から次へと強い男のを渡り歩く自由な女。
ホセは苦しみ、嫉妬に駆られ、ついには・・・・

でも、ホセは最後に、彼の人生からカルメンを消してしまいたいか、
と問われ　No　と答えるのです。
ううーむ　なんて濃い人生なんでしょ。
それが人を愛するということなんでしょうか。

そして、カルメンは　最後まで自由であることを願います。
体は許しても　心は誰のものでもない　自分のもの・・・。
最後まで飼い慣らされない、野生の馬のようなカルメンは
潔く　自分の人生を生きたのですね。

パズ・ヴェガ、「スパングリッシュ」のしっかりママとは
ぜんぜん雰囲気が違って、ファム・ファタールを絵に描いたような
悪女っぷりでした。　寝ても崩れないあの胸・・・すごい。
モニカ・ベルッチより張りがあって、ペネロペよりしなかや、
って感じかしらん。うふ。

で、でもさぁ、オレンジをやブドウを皮ごとかじって　
"べっ”って勢いよく吐き出すのはどうかと思うわ。

ホセ君を演じたレオナルド・スパラグリアも、
デル・ピエロ似（イタリアのサッカー選手）でハンサム。
（でも、彼も相当な色気なのに、無垢な純情青年には見えないわぁ）

期待通りの濃い映画でした。