『灼熱の肌』(2011年フランス/イタリア/スイス)
濃厚美女モニカ・ベルッチがイタリア人の女優役。
世界的スター女優ではなく、まだ認知度の低い女優という設定ではあるものの。
かなり本人とかぶってます。
裕福な画家フレデリックは、のんびりと絵を描きながら暮らす日々。
妻のアンジェルはイタリアの女優。
愛はあるものの、熱烈さは失ってしまった二人。
彼らの家に、友人の駆け出し俳優が恋人を連れて遊びにやってくる。
2組のカップルの愛の行方。
恋多き情熱の女を妻にすると、一苦労。。。も二苦労も!
夫として、男として嫉妬で機嫌も悪くなるし、相手にいじわるになる。
それでも、優しくして欲しいし、甘えたい時には甘えさせてよね、
っつーワガママぶり甚だしい女。
そう、愛はいくらでも欲しい。
でも、自分の愛は自由。
物足りなくなったら、熱愛を求めて飛び立つに決まってる。
明らかに、有利に立ち行動する権利を持つ女。
夫は仕返しをしたり、冷たくしたりするが。
これがまたロング・アンサーな行動。
妻との間に更に距離を作ってしまう。
そうなると、もうどーしよーもない。
すがり付いても、後の祭り。
欲しいのは、熱愛。
情熱的になれない夫に、灼熱の肌を持て余す妻。
結婚はしていても、あまり上手くいっていない夫婦に対して。
結婚はしていないけど、順調に愛情を育む友人カップル。
問題有りな夫婦にジワジワと影響されて…
何が言いたいのかぁい?
この場面ってなあに?という雰囲気は否定出来ん。
う~ん、集中力が試される~。
観終わってみれば、なんとなく繋がるものの。
観てる間は、終着点が不明。
バラバラとした印象は有るが。
どのシーンも意味は有ったに違いないや、とは思う。
が、同時に、もうちょっとどうにか出来ませんかぁ?とも思う。
内面やら心理を描くという点では、上手いんだけども。
小説的なシーンと映画的なシーンが有り、それはそれで楽しめるも。
映画としての満足感は控えめ。
鑑賞を楽しむというより、
鑑賞後に思い出しながら思い当たったり、気が付いたりする事を楽しむ映画。
『灼熱の肌』(2011年フランス/イタリア/スイス)
監督・脚本:フィリップ・ガレル、脚本:マルク・ショロデンコ、カロリーヌ・ドゥリュアス=ガレル、音楽:ジョン・ケイル
出演:モニカ・ベルッチ、ルイ・ガレル、モーリス・ガレル、セリーヌ・サレット、ジェローム・ロバール