半年あまりがすぎた。
術後数ヶ月は入院していたのだけど、
いまは介護保険をつかって、
週2回のリハビリに通っている。
その送り迎えが、僕の任務になっている。
手術直後に比べるとかなり歩けるようになったのだけど、
杖をつかったとしても、まだひとりでの歩行は困難な状態。
で、僕は母の右手をとって歩行の介助をする。
その姿を近所や病院のひとから見られて、
僕は「三国一の親孝行息子」ということになっている。
先日、手をつないでの歩行中、
母は「アンタとは、子どものころも手をつないだことがなかった」とつぶやいた。
年子の妹がいたから、母はもっぱら彼女の手を引いてたらしい。
「この歳になって、まさかバカ息子と手をつなぐハメになるとは...」と呆れている。
そんな母の容態は、ここにきて停滞しているように思う。
パーキンソン病の疑いもあって、こないだ検査を受けた。
結果は今週末に判明するのだけど、
むしろパーキンソン病だったほうが、いまは特効薬もあるらしいから、
回復が早いと医者の従弟は励ましてくれている。
ともかく、いい歳したオッサンとばあさんが手をつなぐ姿などは、
ひとに見せるようなもんじゃない。
早いとこ回復して、ひとりでサクサク歩けるようになるのを願うばかりだ。
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つぼみ
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