「新 漢詩紀行」というシブイ番組が放送されている。
5分ほどのプログラムで、時たま、偶然みてしまう。
といっても僕は、学生時代、国語が大の苦手で、
中でも古典、とりわけ漢文はからっきしできなかった。
高3だったか、漢文のテストで欠点をとってしまい、
あまりのデキの悪さに、僕が反逆のためにわざと間違った解答をした
と、先生からこっぴどく叱られたこともあった。
だから、この番組で紹介される漢詩も、何のこっちゃわからない。
けさ、李白の『早発白帝城』という詩が紹介されていた。
1行7文字だから、七言絶句という形式なんだろう。
朝辞白帝彩雲間
千里江陵一日還
両岸猿声啼不住
軽舟已過万重山
意味はおぼろげにしかわからないけど、漢詩はその音(朗読)を聞くだけで心地いい。
ヘタレな僕でも、何となく勇壮な気分になる。
番組のクレジットをみると、意外にもテーマ音楽は広瀬香美が担当している。
もちろん現代でもいるだろうけど、明治初頭くらいまでは、
中国語を解さなくても漢詩を読んだり作ったりできる日本人がかなりいた。
思い違いかもしれないけど、乃木希典なども名手だったそうだ。
たしか、203高地について詠んだ漢詩があったと思う。
『早発白帝城』にもどる。
これも思い違いかもしれないが、
タイトルに使用されている「白帝城」は、三国志の劉備玄徳が没した場所だったと思う。
この詩の中には、劉備への思慕などが織り込まれているんだろうか?
それも、僕にはわからない。
けど、何か惹かれるんだよな。
おそらく漢詩は、声に出して詠むことを前提に創作されている。
言うなれば、古のポエトリー・リーディングなのかな?
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