陽明学は、中国・明代中期に王陽明によってとなえられた学問で、(僕の理解では)朱子学の対角線上にある思想体系です。
朱子学は大義名分論に重点をおき、理をことさらに重んじすぎるあまり、中国や朝鮮半島にアジア的停滞をもたらしてしまいました。
陽明学の提唱者 王陽明は、知識と行動が一体のものだと主張し、朱子の認識を実践よりも重視する「知先行後」に反対して、真の認識は実践を通じて獲得されるという「知行合一」を説きました。
つまり、行動をともなわない学問や思想は空理空論であり、行動を通じて真理を求めることをその目的としています。
日本には江戸時代初期につたえられましたが、朝鮮朱子学(李氏朝鮮は朱子学が国家教学だった)の陽明批判とともにつたわったため、はじめは危険思想視されました。
江戸初期には中江藤樹、熊沢蕃山、中期には三輪執斎などの学者が活躍。
江戸時代末期、大塩平八郎は大坂の大飢饉の惨状に憤慨して乱をおこしましたが(大塩平八郎の乱)、大塩は陽明学の徒であり、その体系の根本である「知行合一」を実践したまでで、決してチープな反政府主義者やアナーキストなどではなく、無策な役人と暴利をむさぼる商人の誅伐のために蜂起した、善意と学識を兼ね備えた人物だと思います。
幕末の長岡藩家老・河井継之助も陽明学の徒で、戊辰の役・東北戦争で、官軍の圧倒的な勢いの前に勝利の可能性ゼロにもかかわらず、河井もまた「知行合一」を体現して憤死しています。
僕は商人なんですが、いろいろな経営書やマネージメントなどの勉強も必要ですが、行動(実践)に結びつかなきゃ意味がないと思ってます。
友人関係もそうで、上っ面のつきあいじゃなく、心が豊かになる人づきあいをしていきたいですね。
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