⑳ コレラの発生を止めろ!
終戦直後、各地で敗走を続けていた日本軍は(但し中国戦線の陸軍だけは別。信じられないことに、終戦間際に大陸打通作戦を成功させた。)様々な戦線で三八式歩兵銃を置き、中国の広東省等へ集結を始めた。
特にビルマ方面の兵隊はひどい状態で、やせ細りボロボロの軍服を着て、十倍の兵力一千倍の火力を持つ英、インド兵、中国兵と戦っていた。
中国南部の港に集まり、日本へ帰る復員船を待つ兵隊は日に日に増え、沼地のような空き地に小屋を作って生活していたが、食糧も医薬品も充分とは言えなかった。捕虜の数が増えすぎ供給が追いつかず、船はほとんど沈められていたから、帰国のペースは上がらない。間もなく雨季に入ると、収容所は泥沼になりそうだ。
そんな時、最も恐れていた事態が起こった。最近収容され病死した兵隊からコレラ菌が検出されたのだ。このままでは収容所にあっという間にコレラが蔓延するのは明らかだ。中国側に医療を期待しても無駄だろう。
その時、一人の日本の若い軍医が発案した。「飯を食う時に水分を取ってはいけない。水は食後二時間は飲むな。」胃の中の酸でコレラ菌を殺す計画である。これなら機材も医療品も一つもいらない。復員間近の兵隊は、この教えを必死で守りコレラの発生は食い止められた。
終戦直後、各地で敗走を続けていた日本軍は(但し中国戦線の陸軍だけは別。信じられないことに、終戦間際に大陸打通作戦を成功させた。)様々な戦線で三八式歩兵銃を置き、中国の広東省等へ集結を始めた。
特にビルマ方面の兵隊はひどい状態で、やせ細りボロボロの軍服を着て、十倍の兵力一千倍の火力を持つ英、インド兵、中国兵と戦っていた。
中国南部の港に集まり、日本へ帰る復員船を待つ兵隊は日に日に増え、沼地のような空き地に小屋を作って生活していたが、食糧も医薬品も充分とは言えなかった。捕虜の数が増えすぎ供給が追いつかず、船はほとんど沈められていたから、帰国のペースは上がらない。間もなく雨季に入ると、収容所は泥沼になりそうだ。
そんな時、最も恐れていた事態が起こった。最近収容され病死した兵隊からコレラ菌が検出されたのだ。このままでは収容所にあっという間にコレラが蔓延するのは明らかだ。中国側に医療を期待しても無駄だろう。
その時、一人の日本の若い軍医が発案した。「飯を食う時に水分を取ってはいけない。水は食後二時間は飲むな。」胃の中の酸でコレラ菌を殺す計画である。これなら機材も医療品も一つもいらない。復員間近の兵隊は、この教えを必死で守りコレラの発生は食い止められた。
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