こう(立憲パートナーズ)ブログ

政治についてあれやこれや語るブログです。

統一地方選前半の結果は、立憲の負け

2019-04-08 21:20:48 | #選挙
統一地方選前半戦が終わりました。
投票日は、国政選挙でもないのに、大阪のW選挙の影響もあって眠れない日になりました。
されど地方選。夏の参院選の前哨戦ともいえる戦いです。
立憲としても「ボトムアップの春」と銘打って、地方に議員を増やそうと賢明に活動してきたと思います。

その結果、県議選・政令市議選共に、自民堅調・立憲躍進・公明堅調・国民減退・共産減退・維新関西のみ躍進。
という形でした。
新聞の見出しなどは立憲が躍進した、という書き方が目立ちました。実際に議席は増やしています。
これをもって、少しずつ立憲の輪が拡がったという見方も出来なくはないです。
確かに議席が増える事に越した事はない。

ただ私ははっきりと言いたいと思います。この結果は、立憲の負けです。

立憲はもっと躍進できると誰もが思っていたのではないでしょうか。
仮にも野党一党であり、政権交代を狙わなければならない政党です。
結党以来、初の大規模な選挙で、特に国政で現有議席を保有しているエリアでの議席獲得は固いと思っていたと思います。

北海道や神奈川、埼玉では健闘したと思います。
候補者擁立も多かったので当選は大変だったと思いますがある程度のパワーがある事が証明されました。
ただ、我が地元の滋賀県を含む関西では相当の苦戦を強いられました。
たとえば、京都。
自民党は現有28議席→今回28議席。(候補者数28名) 全員当選です。お見事ですね。
国民民主は現有4議席→今回5議席。(候補者数6名) 前原さん、さすがです。
立憲は現有1議席→今回2議席。(候補者数5名) 3名の候補が落選です。これって躍進ですか?
確かに1議席が2議席に増えているんですが、野党第一党の議席数がこれで満足ですか?
福山幹事長の御膝元という事もあり、6名を擁立したものの、自民党を追い落とす所か、維新に議席を奪われました。

こういう現象が全国各地で散見できます。
自民党のように数十名の候補を擁立しているわけではなく、数名の擁立に過ぎないのに全員が当選できない。
もちろん地盤はありません。組織もありません。本当のどぶ板で足で稼ぐ選挙だったでしょう。
でも結党当時の勢いがあれば、数名の候補に絞れば当選出来ていたはずなんですよ。
つまり確実に言える事は、「立憲に対する風は完全に止んだ」という事です。
この結果を踏まえて善戦、と評ずる方はかなり楽観論過ぎると思います。
枝野代表は、統一地方選をとても重視してきました。国政選挙並みに力を入れてきた。
ここで大手をふるって「勝った!」と言えない以上、立憲としては厳しい結果だったと言えます。

立憲が結果を伸ばせなかった理由はいくつかあります。
これは前のブログ記事でも挙げたのですが、立憲の言うボトムアップが本当の意味で出来ていなかったと言えます。
統一地方選の目玉として立憲が打ち出した施策が、「パリテナウ」です。
これは立憲民主党の統一地方選特設サイトにも「パリテナウ」が堂々と掲げられていますので、
党が力を入れた施策だと言って間違いありません。これが完全に選挙戦略として不発でした。
「パリテナウ」自体は党の根幹としてあってもいいと思います。しかし選挙戦略として女性候補を押し出すというやり方は
私は個人的には間違っていると思いますし、有権者からしたら候補を選ぶ理由にはなり得ないんですよ。
女性の政界進出を妨げる壁があるとしたら、それは政党としてぶち壊してあげればいいと思います。
しかし、女性を政治家にしよう!女性の比率を上げよう!女性の視点から、女性目線の政策を前に!
…これは、どうでしょうか。一般市民の心に響くでしょうか。
その女性候補から出てくる政策は、「子ども子育て」「社会福祉」にかなり偏っています。
勿論大事な政策です。勿論大事。それ自体を否定するわけでは全くありません。
でも本当にボトムアップしましたか?本当にボトムアップをしていたら、もっと様々な主張が出てくるはずなんですよ。
でも他の政策は「チラシをご覧ください」と言われる事も多かった。何を訴えているか、何を実現してくれるか。
立憲の候補からそれを感じる事が出来なかったからこその苦戦、だったと思います。

こういう事を書くと、特にTWITTERでは相当批判をもらいました。(賛同も多かったですが)
「女性に恨みでもあるのか」「パリテナウの意味分かってる?先進国では当たり前」
「立憲の支持を辞めたらどうか」「パリテがよっぽどお嫌いな差別主義者」
色々意見はありますが、女性候補の擁立を反対しているなどと一度も言った事はありません。
私は滋賀の県議会選挙でも立憲の女性候補に投票しましたし、それ自体に文句を言っているのではありません。
上記の文面をしっかり読んで頂ければ確実に理解してもらえると思います。ぜひ一度素直に読んでみて下さい。

ボトムアップの春、と言いながらボトムアップを仕切れなかった。この事実をしっかりと受け止めて欲しい。
私は立憲の負けだったと考えます。
早急に後半戦に向けて、そして夏の参院選に向けて、ゼロベースで戦略を練り直して欲しい。
これがなされなかった場合、今回の選挙を仕切った党の役員の皆さんの責任追及は逃れられない。
特に長妻選対委員長、そしてお膝元がお留守の福山幹事長の責任は重大です。

「立憲は出来て間もない政党。これがまず第一歩です」と言い訳は許されません。
それは国民民主党が使う言い訳です。
立憲は野党第一党です。そのプライドと矜持は無いのでしょうか。
立憲パートナーの中で私が一番厳しいパートナーだと自信を持って言えます。

負けは負けです。善戦も、惜しいも、あと一歩も、これから、もそんな言葉は空虚です。
負けは負けなんですよ。そして選挙とは勝ちが全てです。いくら言い訳をしても負けては意味がない世界です。
だから勝ちましょうよ。勝って「まっとうな政治」を貫いていきましょうよ。その為に政党があるんです。
政党が誤った戦略をとっていれば厳しくこれを律していきましょうよ。
今までのような熱狂的な支持者におもねった内輪ネタはもう結構。必ず勝つために本気出しましょうよ。

立憲に投票すること、立憲を応援することが、ひいては自分の為になる。自分達が得をする。
そう思ってくれないと有権者は投票なんてしません。利益誘導をする自民党に勝てるわけないでしょ。
維新が大阪で勝ったのは、まさに大阪で結果を出したからです。これは曲げようのない事実。
首長を抑えていない立憲がこれを果たすためには、生温い話はもう要りません。
選挙は戦いです。勝てる戦略を。勝てないのならばそれは求められていません。ボトムアップ出来ていないんです。

立憲民主党、ここが正念場です。本気、出しませんか。

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2019-04-09 04:45:41
初めまして、Twitterから辿って記事に共感しましたのでコメントさせていただきます。
自分も立憲の勢い無くなったなーと感じます。
最近の公式見ててもパリテナウとかLGBTがどうたらばかりでボトムアップってなんなんだろうと思ってしまいますね。
枝野代表が結党当時の演説で言っていたのは、金持ちはお金が増えても消費しないけれど毎日の暮らしがカツカツな人達はお金が増えたらその分消費に使うから、それで経済が活性化していく、それがボトムアップということだったと記憶しています。
自分はそれをYouTubeで見て、やっと普通の人の暮らしを見据えた政治をしてくれる人が出た、とそこから立憲支持になったのですが最近はなんか綺麗事ばっかり言ってないかと思ってます。
立憲の言うボトムアップの恩恵を受ける人達って自分のことだけで精一杯なのに多様性を大事にしよう〜とか言われても響かないんじゃないかと。
人を思いやる気持ちって自分の生活に余裕があって生まれるものだと思うので、そういった経済重視の姿勢があまり見えてこないのが支持をいまいち取り込めない理由なんじゃないかと思いました。
完全に素人意見なのと乱文で失礼しました。
返信する
Unknown (こう)
2019-04-09 08:03:24
コメントありがとうございます!
twitterからきて頂いたということで大変嬉しいです。
素人意見とおっしゃっておられますが、まさにその普通の目線が大事で、立憲民主党が普通の市民の声を拾えていない証拠と言えると思います。たいへん貴重なご意見です。
多様性を重視する姿勢は大事なのですが、それを選挙の全面に押し出し、ほんとうのボトムアップが端に寄せられてしまいました。一般市民の味方では無くなってしまったというのが素直な実感だと思います。
貴重なコメントありがとうございます。
よかったらまたブログ見てくださいね。
返信する

コメントを投稿