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トスカーナと近代絵画展

2013-12-02 11:48:57 | 一期一絵

11月20日に、佐倉市立美術館で母と鑑賞しました。



19世紀から20世紀にかけてのイタリアの美術を紹介してます。当時の最先端はフランス絵画にあり、イタリアは都市国家から統一国家へと移る過渡期の時代だったようです。
その中でルネッサンスの伝統と新しい絵画の流れの間で揺れ動いて少しずつ新しい絵画に進んでいったように感じました。

まずルネッサンスの伝統を意識した作品から

カエターノ・サヴァテッリ「チマブーエとジョット」1847年
13世紀の大画家チマブーエがやがてルネッサンスを先進する天才ジョットの描く羊の絵を偶然見かけるドラマチックな絵。まるで映画の1シーンのようです。

1850年ごろからイタリアも新しい絵画に目覚め、「マッキアイオーリ」という活動が始まりました。
マッキアイオーリは自然や普通の人々を素早く明暗の対比をはっきりさせて描く方法で、色を細かく分けず大きな色の塊で描くそうです。
マッキアとは斑点という意味だそうで、細かい斑点で描く画法はルネッサンス時代からの技法にあるそうです。
フランスの印象派のようにチューブの色を細かく筆触分割をしては描かないそうです。

印象に残った絵をのせてみたいと思います。


テレマコ・シニョリーニ「少年の頭部」制作年不明
勝気な少年の様子が可愛らしくて一番好きな絵です。


ラファエッロ・セルネージ「麦打ち場」1865年
ひなびた風景がイタリアのリアリズム映画のようだなと思いました。空の色が美しい。


ジョバンニ・ファットーリ「従姉妹アルジアの肖像」1858~60年
ファットーリの絵はマネの絵とも共通する描きかたをしているように感じます。フランスでも活躍した画家だそうです。


第一次大戦後は再び伝統回帰の流れがあったそうです

ジョバンニ・コステッティ「物思いに耽る女性」1921年
フラ・アンジェリコの「受胎告知」を想起させる絵。内省的で美しい。


そして新しい時代の絵画へと先進

ジョルジュ・デキリコ「南イタリアの歌」1930年頃
シュールレアリズムに影響を与えた形而上的絵画。
こちらは筆触分割をしているようで色合いがルノワールみたい



そして、この人にも出会いました。

ヴィード・ダンコーナ「ジョアキーノ・ロッシーニの肖像」
堂々とした体格!


佐倉市立美術館は正面の建物が赤レンガの洋風建築で歴史がありそうです。建物のなかで各コーナーごとに歴史的に有名なデザインの椅子もおかれてました。勿論自由に座れます☆

ヘーリット・トーマス・リートフェルト「レッド・アンド・ブルー」と「ジグザグ」

ミース・ファンデル・ローエ「カウチ」
実家の近くですが、実家自体が私が家を出てから引っ越してきたので私自身はあまりなじみがなく、何となく行かないでいましたが、せっかく素敵な展覧会を開催するので折に触れ行ってみたいと思います(*^^*)



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