引き続き、みずゑ作品を載せます。
亡き伯父(父の兄)が写した写真をもとに2年前に描いた作品です。
この写真を私に渡してくれたのは叔母で21世紀になってから伯父から貰ったそうですが、駐車している車の型を見ると1970年代か80年代の頃ではないかと思います。絵に描いてみてね、と焼き増しして頂きました、
この家に祖父母と伯父家族が住んでいました。私も小さい頃は何度も遊びに行きましたっけ。
でも関西にある家なので、関東に住む私の家族はだんだん行かなくなりました。
19世紀生まれの祖父はいつも定位置に鎮座して、大声で祖母の名前を呼び、近寄りづらい雰囲気の人でした。でも肩を叩いてあげると褒めてくれました。祖母は洒落た方でした。
伯父は趣味の多い人で音楽や写真を愛していました。私の父も音楽が好きだったけれど、どちらかと言えば仕事一筋な人でした。顔立ちは祖父と父は似ていましたっけ。伯父は若々しくてむしろ私の父より年下に見えました。
昔の家族は長男と次男では立場が違ってたそうで、次男の父は大学を卒業したら建設会社に就職し早々に家を出てしまいました。そしてめったに帰らなくなりました。転勤でいよいよ故郷を離れる時、当時お付き合いしていた母は見送りに行ったのですが、その時祖父が駅のホームまで見送りに現れたそうです。祖父は何か父に伝えたい思いがあったのかもしれません。祖父もそういえば次男でした。
今、もしかしたら天国で祖父母と伯父と父が仲良くしゃべりあってるかもしれません。3人いる伯母と3人いる叔母のうち伯母の一人と叔母の一人もそちらに行ってます。きっと賑やかになっているでしょう。
昔の家なので、玄関はガラスなど挟んでない風も虫もそのまま入れてしまう格子の引き戸であったり、階段の傾斜が急であったり、お風呂が五右衛門風呂で小さい頃はお風呂が恐怖だったこと、夏は寝床に蚊帳を張ってまるで海の中にいるような気持ちになったことを思い出す。居間に入ると部屋に染み付いたお線香の匂いがして、柱にかかった古い振り子時計が低い音でぼーんと時を鳴らす、そんな懐かしい祖父母の家。
だいぶ年数がたって、祖母の四十九日の時と、伯父の四十九日の時に子供達を連れてこの懐かしい家を訪問しました。息子達は古い家に出来た隙間や傾いてしまった部分も新鮮に感じて楽しんでました。
小さい頃や祖父母を懐かしんで描いて楽しかったです。
描きかけの写真も載せます(^^)