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ブラックマスク 黒侠

2017-02-11 03:20:53 | 銀幕

ツイ・ハーク製作 ダニエル・リー監督 1996年

友人のご好意でお借りして鑑賞しました

―――ある北方の某国の政府は”701部隊”を結成。兵士に痛感神経を取り除く手術を施し――痛いと感じない最強兵士が誕生した―――

映画で見ると様々な人種がいる国のようです。あえて国名を言わないのでいろいろ国を当てはめて考えられます。
そして兵士としても戦闘能力の高い人たちに神経改造をしたので想像以上の戦闘能力を持ってしまった。

―――政府は最終的にこの実験は失敗と判断。兵士の抹殺を命じた―――


701部隊の教官は一人政府軍と戦い701部隊を逃がす。
そして教官は香港でチョイと名前を変え図書館員になってひっそりと穏やかに暮らしていた。

ジェット・リー(李連杰)が演じてます。
図書館の館長も同僚もみんなおせっかいでお人よし。
その一人でいつも失恋ばかりしてる恋多き女の同僚トレーシー。

カレン・モク(莫文蔚)が演じてます。
ほっそい体にパーマヘアの姿がなんとなくお魚加えた野良猫を追っかけそうな人に見えました♪
図書館のみんなにチョイと付き合ったらとそそのかされるも、おとなしいチョイに魅力を感じないという。
けれど事件に巻き込まれていきます。

唯一の友達は警部のシェク・ワイホー。

ラウ・チンワン(劉青雲)が演じてます。
二人はよく将棋をさしては楽しんでいた。ちんぴらに絡まれても抵抗しないおとなしいチョイを心配してもっと戦えというと、チョイはにっこりして答える
「暴力で暴力は解決しない」

ある日香港のマフィアが次々と虐殺されていく。
最後に残ったマフィアのボスがカウ。かなりいかれたサイコパス男です。

アンソニー・ウォン(黄秋生)がこの変態男を演じてますが、似合っているのです!
他の映画で渋い刑事役をしたときはまるで「太陽にほえろ」のボスみたいに決まっていたのに。役の多彩さに感心しました
始めはこの人が虐殺の犯人かなと思ったのだけど・・・

彼らを何者かが襲う。用意周到、現れると笑いながら平気で人を殺していく。
そのうえ撃たれても体に杭が刺されても血だらけになりながら笑って起き上がり襲ってくる。まるで生きたゾンビのようです。
さらに時限爆弾や劇薬を使っての大量殺人も平気でする。見ていて辛い場面もありました。
シェク警部もあわやの時に黒い仮面をした男が助けて殺人鬼と戦う。

ブラックマスク。
そう、チョイこそがその人
倒れたトレーシーを担ぐ姿がかっこよくて、懐かしい。

まるで昭和で一世を風靡したヒーローの姿が再現されたようです。懐かしさと動きの斬新さ。かなりキレッキレの動きは見ていて爽快

そして犯罪集団は元701部隊。
彼らは香港マフィアをせん滅して世界の麻薬密売を独占し、アメリカの警察名簿を南米に売り込み大金を手に入れようとしていた。

その組織にはかつての教え子の女戦闘員ユーランもいて、チョイは彼女を気にかけている。
美しく黒いコートを羽織った姿がとてもかっこいい。

フランソワーズ・イップ(葉芳華 )が演じてます
ユーランは言う
「私たちはもうすぐ生まれ変わるのよ。その金で元の体に戻すのよ。」

そうだったんだ、体の痛みは失っても、少なくとも心の痛みは持っている。でなければ元の体に戻りたいなんて思わないから。
彼らはどうしてあんなに平気で人を殺せるのだろう?殺人を楽しんでいる様子でした。
彼らは神経の改造だけでなく殺人鬼になるべく洗脳もされているのだろうか。それとももともと殺人を平気でできる人たちなのだろうか

チョイはユーランに言う
「殺人マシンに戻りたくない、普通の人間でいたいんだ。」
そう、チョイは超人の体のままで、それでも普通の人間としてきちんと生きてきた。
手術したところでもう元の自分には戻れないじゃないか。けれど、社会に溶け込めることはできる
ひっそりと、孤高の悲哀と気高さを隠し持って。
彼らに欠けているのは相手の痛みを感じる心の方ではないか
ユーランには人間の心は残っているのか・・・

チョイは黒い仮面をつけて殺人集団となった元701部隊と戦う。普通に生きる人達が平和に暮らせるために

超人同志の戦いは凄まじい
走る車に飛び乗り、相手を叩き落し、ナイフで突き刺し、銃で撃ち、平気で自分の腕を切断、
最後に戦うのは殺人集団の隊長。

パトリック・ラン(龍剛)がロン毛になって戦ってます。見たところかなりのお年だけど恐ろしいほどの身体能力です。
ジェット・リーの身体能力は名前にふさわしく素早く鋭い。対するパトリック・ランが、はじめどう見てもロン毛が不自然で、超人になって遺伝子操作で髪が増えたのか、なんてこっそり突っ込んでいたのですが(汗)最後の戦いでわかりました。おじいさんに見られたくなかったんだと。もし、若作りのロン毛でなくそのままの姿で登場してブラックマスクと戦ったら、年配の人に平気で戦うブラックマスクがむしろ悪く見えてしまう。そんな年齢による同情なんて一切不要。凶悪なラスボスとして死闘を魅せつけてやりたかったんだと。
香港アクション映画でずっと活躍された役者魂!
一対一の戦いの凄みを見せつけられます。

中国返還前の香港アクション映画の勢いが炸裂し、スピードのあるアクションには手加減と容赦はない。




そしてジェット・リーさんの横顔が整ってるのが私なりの嬉しい発見でした




2 コメント

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遵命城落城までの軌跡・抄 (遵命)
2017-02-13 09:56:58
この作品、レンタルしたものの私が肺炎にかかってしまい、半月ほど放置。
開封もしていなかったので何を借りていたのかも忘却していた…。
再生してみると何かおっぱじまりそうなBGMと共に脱走アクション連続。
字幕見ていたら、私の好きなダニエル・リー監督作品じゃん!!肺炎の
後遺症でガタガタになって横になって見ていた姿勢を急に正座に直した。
脱走アクションの後の平和な日常風景。図書館にチョイ@りんちぇの
様なハンサムさん居たら毎日通うワ!!…って思った時点で難攻不落
で堅牢な遵命城の柱何本か折れた。

 トイレの中でチョイがカツアゲチンピラゴボウ共を無駄の無い動きで
ブッ飛ばすシーンで更に遵命城の柱バキバキ(爆)

 真っ黒な衣装と真っ黒なマスクに覆われていて一見ヲッカナイ雰囲気
なれど優しくて強くて甘さが残るブラック・マスク@りんちぇに遵命城
落城 初めて見た時からハンサムさんだなと思って
いたけれども、その初見から××年経過してから落城するとは思わなかった…。
調子の乗ってブラック・マスク@りんちぇのカラーイラストを描いたが
、その時一番使った絵の具の色の名前を見てコケた。
  「ジェット・ブラック」
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さりげなく、劇的に (himari)
2017-02-14 09:53:50
遵命さん
日常のさりげない事の中にドラマが潜んでいて、ある日運命の出会いになってしまう。
どこかで、予感がしてたのだけど、何年も心の奥底で伏していた。
その軌跡が鮮やかに記されて私もそこにいて証人になった気持ちになりドキドキしました。
体調があまり良くなかったのはうかがってましたが、ある日リンチェさんがブラックマスクをつけて病気と戦ってくれてたなんて、想像すると心躍ります♪
イラストに使った黒い絵の具の色に、おお!と思いました。炭素系の顔料で今はiPhoneの色合いでも有名ですね。
リンチェさんは、私のイメージでは人肌の感じる暖色系なんです。黒を着てもやはり暖かそうな人柄を感じます。
素敵な出会いだ( ˘ω˘ )
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