こころしずまる

陶芸活動の事と日記とたまにこころの声です。

何故、鍋土なのか

2018-04-18 23:02:32 | 陶芸
先日、男性のお客様が、作品の厚みを気にしていました。

私の作品は、今のところ9割は半磁器で出来ています。

半磁器とは、陶土と磁土を混ぜたもの。

一般的に、磁器は陶器に比べ、
粒子が細かいので、陶器と同じ厚みで作ると重たくなってしまいます。

私が使う半磁器は、磁土に近いので少し薄めに出来ています..

男性のお客様は、
私の薄い作品ではオーブンは入れられない、とお話されました。

そして私は、勿論、その器は直火にはかけられないと説明をしました。

直火に掛けられるのは、
素地の厚みではなく、鍋土じゃないとダメなんです。

鍋土と普通の土はどう違うのか。

鍋土には、ペタライトという物質が入っています。



↑素地の粒子だと思って下さい..(^o^;)

急激に熱を加えると、粒子は膨張します。

普通の土では、粒子が詰まっているので逃げ場が無くなり割れてしまいますね..

鍋土はペタライト&低めの焼成温度のおかげで隙間が出来ます。

この隙間のおかげで、粒子が大きくなっても割れずに済むのですね~(^-^)

ですが!
やはり隙間があると言うことは、
普通の陶磁器に比べ、落としたりぶつけたりすると壊れやすいのです。

ですから、素地の厚みで判断せず、
作り手の方に、どんな風に使いたいのか相談されると良いと思います(*^.^*)

今回は、長々と耐火土(鍋土)についてお話してしまいました..

たまには良いかな~( ´ー`)







コメント
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